【フィットする暮らし】シェフ 相場正一郎さん 第2話:「質」だけに価値をおかないようにする。

編集スタッフ 二本柳

fitaiba_20150918_0015聞き手・文 スタッフ二本柳、写真 鍵岡龍門

自分らしく心地いい暮らしをつくっておられる方を取材し、お客さまにお届けするシリーズ「フィットする暮らしのつくり方」。Vol.09は、イタリアンレストラン『LIFE』のオーナーシェフ・相場正一郎さんにお話を伺っています。

精力的に仕事に打ち込みながらも、土日は休んで家族との時間を大切にするという相場さん。

その生き方の原点は、武者修行のため18歳のときに渡ったイタリアでの留学生活にありました。

 


もくじ


 

仕事と生活の両方があって、人生。

イタリア人はいつも「家族基準」で考える。

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料理を学ぶためイタリアへ渡り、コックとして働いていた相場さん。でも、そこで学んだのは料理だけではありませんでした。

相場正一郎さん:
「18歳のときにイタリアへ渡ったので、それが僕にとって初めての社会経験でした。だからそこで受けた影響は大きかった」

相場さんが見てきたイタリアでの働き方には、大きく2つの特徴があったのだそうです。

・教会に行くため週末は飲食店も休む。
・家族イベントが仕事よりも優先される。

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相場正一郎さん:
「家族イベントは特に大切で、仕事より何より優先されるものでした。

僕がコックとして働いていたときも、『あれ、今日はアイツがいないな?』と思ったら『母親の誕生日会があるから故郷に帰る』といった理由を堂々と言われたりするんです。

不真面目なわけでなく、社会がそれを当然のように認めているという空気がありましたね」

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そんな文化のもと武者修行を終えた相場さんは、5年後に日本へ帰国。その後は、アパレルブランドの経営するレストランで3年間店長を務めます。

帰国後はイタリアと日本の文化の違いを感じながらも、自身がオーナーシェフを務める『LIFE』が13年を迎える最近は、ちょっとずつイタリアでのペースに戻しつつあるのだとか。

そんな相場さんの「仕事と家族」の考え方についてお聞きしました。

 

仕事と生活の両方があって人生。その事実を知ることが大切。

fitaiba_20150918_00852013年、参宮橋にオープンした『LIFE son』は美味しいパンとコーヒーも自慢

イタリアでは家族が第一。

とはいえやはりここは日本。

社会も文化も、土台となる価値観がまるで違います。そんななか、どうしたら家族と仕事のバランスを上手に保つことができているのでしょうか?

相場正一郎さん:
「僕は『LIFE』や『LIFE son』で働くスタッフにも、家族との事情があるときはなるべく休んでほしいと思っています。

そのために僕ができるのは、まずシフトがパツパツにならないよう、ゆとりを持つこと。もちろん人件費はかさみますが、その分しっかり働こう、というスタンスです。

それから、スタッフ自身の意識も大切。僕が仕事をする上でいつも言うのは、『常に早くて、常に効率がよくて、ものを作るなら生産性が良い』ということなんです。

どんなに時間をかけて、どんなにお金をかけて良いものを作っても、やっぱりそれは仕事としては成り立たない事もあると僕は思うんです」

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「『いいもの』を作ることだけに価値を置いていると、気付けばいつまでも仕事に追われちゃう。

でもずーっと仕事をしている、というわけにもいかないじゃないですか。

だからスタッフにも『仕事と生活の両方があって人生だ』という事実をまず第一に認識してもらっている。そして自分自身も、その基準を常に持ちながら働くことを意識しています」

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相場さんの言う「効率が良い」「早い」という言葉は、ともすると「妥協をする」という捉え方だってできてしまいます。

そんな私の意地悪な突っ込みに、「妥協も含めて、仕事なんじゃないかな」と相場さん。

相場正一郎さん:
「仕事と家族(生活)の両方があるってことを本当に認識したら、きれいごとでは先に進めない。やっぱりときには妥協も必要になってくる。

だから、そのために仕事仲間がいるんじゃないかなって思います。

数年前から僕が家族との時間をとるために土日休みにしているのも、結局はスタッフの協力なくしては成立しません。

飲食業という仕事って本当にチームで成り立ってる。野球みたいなものなんですよ。でもそれは飲食業に限った話じゃないと思うんです」

社会の受け入れ体制がイタリアとはまるで違う日本で、家族と仕事へ同等の熱量をささげることなんてできるんだろうか…。そんな疑問を持ちながらインタビューに臨んでいた私は、この相場さんの話を聞いて、はたと膝を打つ思いでした。

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「妥協も必要」そう言い切るのは、なかなか勇気のいることです。

でもそれさえ潔く認めることができるのは、「『仕事』と『生活』が共存できるためにはどうしたらいいのか?」それを相場さんが自分なりの価値基準で考えてきたから。

世間の一般論でもなく、誰かとの比較でもなく、自分自身が納得した考えに基づいて発せられる相場さんの言葉には、ブレがありません。

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そんな相場さんの話を伺っていると、どうやら仕事と生活のバランスを作るのは、社会の仕組みや文化の背景だけじゃない、という気持ちになってきます。

仕事と生活、その2つが両方あって人生をつくっている。この事実を、誰より先に自分自身が「知る」ことで、じゃあどうすればいいのだろう?と「行動」に移してみる。

それが、私たちのできる1番身近なことなのかもしれません。

(つづく)

 
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