【バイヤーのコラム】「楽しい」の正体は一体なに?
バイヤー 竹内
「楽しい」の感情の深ぼりをしてみました
「最近仕事楽しい?」という質問が話の流れでふってくることがあります。
こういう会話って、挨拶のような場合もよくあるし「元気にやってるよ〜!」でその場の返しはいいと思うのですが、小難しく考えてしまう私はそんなところでいちいち悩むことがあります。
楽しい=ワクワク&トキメキにあふれてる!というイメージがあるから、自分はそんな風にできているかなんて真面目に考えたり、なぜか日々の行いに反省してもっと楽しまなきゃと焦ってしまったりということもしばしば。
でも「楽しい」の要素を自分なりに考えてみたら、「今のままの自分で間違ってないのかも」と少し心が軽くなったので、コラムに書き留めておきたくなりました。
ワクワクするだけが「楽しい」ではないのかも?
つい最近も商品にまつわる大きな展示会が行われたばかり。春先以降の商品計画も始まっています!
私は商品のバイイングや商品開発などを担当するMDグループのマネジャーをしています。
チーム全員がバイヤーで、展示会に出向いては新しい商品にワクワクしたり、新商品の開発現場ではサンプルの仕上がりにときめいたり、そういう瞬間ももちろんあるのですが。「ワクワク」や「ときめき」が仕事の中で占める割合はごく一部で、本質ではないのかなと思っています。
どんな商品を仕入れようか、開発しようか。
本当に自分はほしいと思っているのかな?
ただの独りよがりなんじゃないだろうか?
いやでも、うーーーーん……
チーム全員が毎日の大半はこんな風に唸りながら悩むことや、心配ごとに向き合っていて、「楽しい♪」という風貌では一見ないのかもしれません。
楽しいの正体は安堵感
近所の豆腐屋さんのドーナッツ。ホッとするおやつの代表かも……
でもいつもその先には「安堵感」がやってくるのも知っているのです。
何にハラハラドキドキしているのかというと、それはやっぱり商品やお店で提供するものがお客さまに喜んでいただけるのだろうかということ。
こっちのほうが素敵。いやこっちの方がわかりやすい?でもこっちの方が親切かも。
いろんな心配や試行錯誤を経て、いざ商品を販売スタートすると……
お客さまへ届いた時、暮らしにどんどん馴染んでいった時、お客さまからのお便りやSNS上でのコメントや反応からじわじわと嬉しいお声が伝わってくる時があります。
そのとき「あ〜よかった……」とホッと深く呼吸ができる安堵感をかみしめるのです。
この「あ〜よかった」と思う感情自体が健全で、再びこの景色を見たいから次への活力が生まれるんだと思います。
同じ気持ちの人もたくさんいるかも
自分に限らずとしたら……
・人事で採用担当している人なら、内定を出した方から受諾のお返事がきた!というとき。
・経理の仕事なら、何事もなく収支の計算がぴたっと合ったとき。
・あれこれいろんな調理を試してみたら、嫌いだった野菜を子供が食べてくれるようになったとき。
「やってよかった」
「色々あったけどよかった」
「ホッ」
と感じる瞬間って、限られた職種の人だけでも、仕事をしている人だけの話でもないなあとも思います。
それぞれに、ひたすらこっちかなと感じる方向へよくわかないながらも信じて進んだ先に、何かを達成したり、結果が出たりして、ひとまず「ホッ」とする瞬間てある。
「あ〜楽しい!」よりも、「あ〜よかった」という瞬間がもてている現状は自信をもって楽しめていると言えるのかもしれないな。
* * *
そんなことを思うと同時に、チームマネジャーである今の私は一緒にいる仲間に対しても「あ〜よかった!」という実感を一緒にかみしめたいなと常に思っていて。私もそんなコミュニケーションが取れるように日々精進したいなと思うのでした。
いつも「ホッ」とする瞬間をくださるすべてのお客さまがそうなように。
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