【スタッフコラム】美容院で出した、小さな勇気
編集スタッフ 津田
▲最近お気に入りのヘアクリーム。フィグの香りにときめく
美容院でうまく伝えられない…
学生の頃は、美容院が好きだった。何日も前に予約の電話をしたり、こんな髪型にしたいと雑誌を切り抜いたり。楽しみで特別な日だった。
けれどいつからか、緊張するようになった。変わりたいけど上手く伝えられない。言葉が出てこず、もどかしい。
けれど昨年の春頃、ずっと同じだった髪型に飽きてしまい、担当してくれているスタイリストさんの後押しで、ロングから顎下くらいまでのボブにばさりと切った。しばらく経つと、髪が短いのにも飽きて、冬の初めにパーマをかけた。
ボブもパーマも久しぶりで、朝の身支度に手こずった。いつもおかしな寝癖みたくなってしまう。見慣れない自分に、冬の間は鏡を見るたび首をかしげていた。
勇気を出して、悩みを打ち明けてみると
先日カットしてもらうとき、スタイリストさんに悩みを打ち明けてみた。セットが上手くできないという告白は、実はばっさりボブにした時より緊張したのだけれど。
私「いつもパーマが広がるというか、変なクセがついちゃうんです」
スタイリストさん(以下、ス)「うーん、なんででしょう〜。そうだ、もしかしてドライヤーを下から当ててませんか?」
私「……! そうです!」(衝撃)
ス「それかもしれませんね〜。下から当てると、髪の毛の根元に癖がついちゃって、広がりやすくなるんですよ。あと乾燥かも。ヘアオイルは髪が濡れた状態のときに使ってください」
私「……! 乾かしたあとに使ってました!」(二度目の衝撃)
言われてみれば確かに。
美容院では、自分が椅子に座っていて、スタイリストさんたちが立って、頭の斜め上から、ぶおーっとドライヤーを当ててくれる。これを自宅ですればいいのか!
さらに、二度と再現できないのは何故だろうと、いつも疑問だったセットについても質問してみた。
すると逆に質問された。髪を洗うのは夜か朝か、家にあるスタイリング剤は何か、毎日どんなふうにセットしているか。
そして家での習慣に合わせて、ドライヤーで乾かす前にすべきこと、パーマでも完璧に乾かして寝てよいこと、朝は霧吹きで毛先を湿らせればウェーブが復活すること、そのままクリームを揉み込んでセットする方法など、目から鱗のアイデアを次々教えてくれた。
ちゃんと相談すれば、いわゆる正解ではなく、私にぴったりのやり方を一緒に探ってくれるのか。椅子に座りながら、この事実に静かに感動していた。
仕上げにセットしてもらうときは、指先一つの動きまでプロの技を絶対に見逃さないぞ!と、気合いを入れて目に焼き付けた。
苦手でもいい。それを「伸びしろがある」と表現したい
その日から早速、お風呂後のドライヤーは斜め上から当てるようになった。腕が多少痛くなるけれど、楽しさが勝るから構わない。
朝は、スタイリストさんの手元を懸命に思い出しながら、ぎこちない手付きで髪型をセットする。見た目に大きな変化はないが、心の中に小さな達成感が生まれた。
10代のころ初めて美容院で髪を染めて帰ってきたときのような、おしゃれ心が芽生え始めたときの、あのこそばゆいワクワク感。「ひょっとして今日の髪型、いい感じ?」と思える日もあるような。
なんでも分かったふりをせずに、誰かに相談して、教わったことをやってみるって、こんなに楽しかったんだ。今まで苦手意識にがんじがらめだった自分に気づいた。
でも、ゆっくり向き合えっていけばいいと思っている。苦手は、言い換えれば「まだ伸びしろがたっぷりある」ということなのだから。
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