【スタッフコラム】画面のなかの、ちょっとした冒険
編集スタッフ 糸井
平日の仕事終わりに、ちょっとした旅に出ることにはまっています。
旅といっても必要なものは、青とオレンジのコントローラーとソフトだけ。舞台は、Nintendo Switchの「ゼルダの伝説」です。
これは、主人公の剣士・リンクになり、冒険をしながら複数のダンジョンに隠された謎を解き明かしていく、アクションアドベンチャーゲーム。先日の3連休中、友人からNintendo Switchを借りたのがきっかけで始めたのですが、これが少しやってみるだけ……にとどまらず、でした。
繰り広げられるストーリーもさることながら、その醍醐味は、ゲーム内の風景描写。CGで作りこまれた、風になびく草原、水たまりに差し込む木漏れ日、動物たち、夕日の沈むときのオレンジ色……あまりのディテールの美しさに、開始してすぐ目を奪われしまうのです。
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自分ごとですが、ここまで家庭用ゲームにはまったのは実に8年ぶり。
父がゲーム大好き人間ということもあり、スーパーファミコン、64(ロクヨン)、ゲームキューブ、PlayStation……。小さい頃から高校初期までかなりのゲームっ子でした。クリスマスにサンタに頼むのは大体ゲームソフトで、夏休みのような長期休みには不可欠のコンテンツで、例にもれず母から、一日○時間まで!ルールが課されます。
今回の「ゼルダの伝説」のように、父のお気に入りも、大抵冒険もの。ここの迷宮はあーだね、武器はこーだねと私と姉と父とで知恵を配りあったものです。
高校に上がった頃、姉も家を出て、自然とゲームへの興味が遠のいたのですが、思えばあれは、いつでも家族の会話のもとになっていたんだな……と。その思い出は、楽しかった記憶として残っていて、それを今、改めてノスタルジックに確認できることも、8年ぶりにはまっている要因に感じます。
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今回はゲームだけれど、小さい頃にはまっていたことを、大人になってもう一度やり直す作業って、おもしろい感覚です。あの時の楽しみ方はできないとしても、あの時とは違った楽しみ方ができるようになっていて楽しい。のもありつつ、同時に、当時の記憶を思い出して、あの頃の幸福感にふつふつとタイムスリップできるような気がするんですよね……。
というのも、私にとって、あの頃のゲーム時間は、「ながーい夏・冬休み感を満喫するエッセンス」でした。大人になった今は、1ヶ月まるっと冬休み、なシーンは滅多に訪れない。でも、そのコンテンツに触れるだけで、不思議と身体の記憶がブワッと舞い上がって、なんだかあの冬休み感を彷彿とさせるものがある。
先日の3連休も、そんな具合で、自分だけの長期休暇気分を味わってみました。昔の記憶の使い道に、こんな方法あったのか……と、宝の小箱を見つけた浮かれ気分で、今夜も旅に出てきます。
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