【スタッフコラム】難しいは面白い。
編集スタッフ 岡本
「春本番にまた一歩近づいたね〜」
息子を保育園へ送る自転車を漕ぎながら、今日はそんなことを話しました。
徐々にニットの出番が減り、ブラウスやシャツに袖を通したくなるこの感じ。春の装いってとびきりのワクワクが詰まっている気がします。
そのワクワクを後押しするアイテム、「春いちボトムス」が1ヶ月ほど前に発売になり、私はその商品ページと着用レビューを担当しました。(ご覧いただいた方、ありがとうございます!まだの方はぜひチェックしてみてくださいね)
担当商品の発売前はいつもどきどきするけれど、今回ばかりは4年前、クラシコムで初めて担当したときのそれと同じくらい、前日からどきどきが止まりませんでした。
チームにアサインされてから発売までは2ヶ月ほど。商品の魅力や、PBチームが商品にこめた思いを商品ページという形にするまでに、何度も「難しい!」と声に出しそうな場面がありました。
関わる人ひとりひとりの熱意をひしひしと感じていたので、ページを作る者としての責任を感じていたのです。
私以外にも、特集やビジュアル、SNSなど各方面の担当者が発売ぎりぎりまで最善を求めて試行錯誤している様子を見ていたからこそ、無事お客さまへお披露目できたときには「ひとまずよかった!」と手を握り合いたい気持ちになりました。
そしてその数日後。チームのミーティングで春いちについて振り返った最後に、「難しかった……けど、面白かったです!」と鼻息荒く述べている自分がいました。
そんな自分に「あれ?今までと違う」と気づいたのです。
難しいは「怖い」と思ってた
性格上、逆境に弱く、平地を黙々と歩み続けたいタイプ。
見通しが立つ道を歩くうちは、手を動かしつつ「自分に何ができるだろう」とぐるぐる考えられるのですが、「難しそう」や「分からない」という壁が立ちはだかると、燃えるどころか一気に怖さが気持ちを支配して、本来ならできるようなこともできなくなってしまいます。(なんだか書いていて情けなくなってきました……)
けれど今回の春いちボトムスに関しては、「難しい」も「分からない」もあったのに、ネガティブな感情はそれほど抱かずに乗り越えていました。
2ヶ月のあいだ、迷ったり悩んだりしたのは、例えばこんなこと。
「難しい」
・関わる人それぞれの意見を尊重してページで表現すること
・たくさんの意見があるなかで、自分の役割や考えを保つこと
・コンセプトやコーデ、商品の魅力などをいいバランスで最善の形にすること
「分からない」
・たくさんある候補の中で最良のコーデはどれか
・心地よくパンツの魅力を伝えるには、順番や見せ方をどうすべきか
・そして色々な人の意見を聞いて、気づけば迷路に……
ひとつ越えたらまた次の壁が、という感じでこれまでの自分だったら弱音を上げたり逃げ出したいなんて思ったりそうな状況です。
それが「難しいって面白い……」とまで思えたのはどうしてだろう。
不安を誰かと分け合えば
春いちに携わっていた間、逃げ出したいとは思わなかったけれど、常に不安はありました。
コーディネートを決める時も、構成を考える時も、見出しを決める時も。これでよし!と思えることはほとんどなく、(これで大丈夫だろうか……)と自問自答を繰り返す日々。
そうして抱いた疑問をPBチームやディレクターにぶつけてみると、みんなも同じように分からなかったり、難しいと感じていることが分かりました。
明確な答えは誰も持っていないけれど、うんうんと唸りながら一緒に前に進もうとしてくれる。その姿のなんと心強いことか。
なかでも印象的だったのは、店長も不安を抱えていたこと。普段から言葉にしづらい感情や出来事を分かりやすく伝えてくれる道しるべみたいな存在だけれど、新しい取り組みの前には同じように不安になることを肌で感じました。
発売1週間前、春いちスタッフが集まって今の不安点を言葉にし、ひとつずつ解決策を考える会議のあと、「みんなに話してよかった~」と言っていた店長の顔が今も心に残っています。
難しさを面白がれる人でいたい!
これまで、「難しい」「分からない」と感じているのは私だけだと思い込んで、生まれた不安を一人で大きくしてしまっていました。
でも本当は、そんなふうには見えないあの人やこの人も、想像以上に些細なことで不安を感じたり、う~ん分からない!とさじを投げそうになったりしているんだ。
ならば不安は分け合って、どうにかこうにか乗り越えていく方が、ひとりで怖がっているよりもずっと健やかでいられそうです。
難しい局面を迎えたときは、「不安を分け合う」を合言葉にして面白さに繋げていきたい。もうすぐ社会人8年目を迎える春の初めに、そんなことを考えていました。
▼そんな「春いちボトムス」のページはこちらです。ぜひご覧ください◎
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