【スタッフコラム】不安な気持ちと、上手にお付き合い。
バイヤー 山根
みなさんは不安な気持ちと付き合うのは得意でしょうか?
少し前なら、僕がもしそう聞かれていたらこう答えていたと思います。
得意ですよ。
不安の原因にしっかり対処すれば大丈夫なんですよ、と。少し前までは。
でも今だったら声を大にしてこういいます。「僕は誰より不安に対して不器用です!」と。
先日公開された「スタッフの休日朝ごはん」に、我が家の朝食も載りました。
この特集をつくったスタッフから、朝食について取材されたときのことです。
「お気に入りの食材やこだわりの食材はありますか?」
と聞かれて、僕は自分を振り返り、
「あんまりこだわりの食材を使うと、食べ終わっちゃったときになくなって悲しくなったり、次にいつ食べられるかなと思ってさみしくなったりするんです。だからいつでも手に入るもの、いつものスーパーで買えるものから選んでいます」
と答えました。
このとき初めて自覚しました。まさか自分がそんな気持ちを抱えながら買い物をしているなんて。
食べたいものが食べられない、手に入らない、高くてときどきしか買えない。そういう苦しみを避けることで安心しようとしていたなんて。
衝動買いしたお手頃価格のマグカップ
思えば、安いものが好きなのも、昔から愛されているベーシックなデザインが好きなのも、「失われる怖さ」の少ない選択を好んでいたから、といえます。
これだけならまだかわいいです。
たとえば自分が失敗する不安感を投影して、家族の気になるところに口出しをしてしまうこと(前回のコラム)。
仕事にて、自分の評価が下がるのを恐れて、自分の主張に変に意固地になってしまうこと。
こういうことが自分の不安から起きているなんて、これまで気が付かなかったんです。
僕は不安を不安として認められず、なにかほかの気持ちに変換してやりすごそうとしていた。そのことに突然気が付きました。
自分の感情や行動がほんとうはどこから来ているのか、それがわからないまま他人と接すると、しばしばぶつかったり、喧嘩になったり、落とし所が見つからなかったり、ときにやりづらいです。
そういうときはどうしたらいいんだろう?
ちょうどSNSでこんな話が話題になっていました。
「我慢と辛抱は違うんだ。辛抱は『辛いを抱く』って書く。我慢は難しいけど、辛いことを抱きしめることならできそうでしょ」
そうか、辛いことを抱きしめる。そんな向き合い方もあるんだな。
これから感情や行動が変なほうに向いてるなと思ったら、自分に問いかけようと思います。今、なにかに不安を感じていない?
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