【スタッフコラム】1人が好きだと思っていた
編集スタッフ 鈴木
15年来の友人とルームシェアをして、1年とすこし。
職場の近くに引っ越したかった私と、家賃を安く済ませたかった彼女。住みたい場所もタイミングも合って始まったシェア生活は、思いの外とっても楽しいものでした。
あのパン屋が美味しいとか、今週の星占いがどうだとか、なんてことない他愛もない話ができたり、同じご飯が食べれたり。
だけれど先日、我が家に「老朽化による退去のお願い」の紙がペラリと入っていたのです。
突然の終わりの宣告。近いうちに解散しようとは思っていたけれど、こんなにもあっけなく、しかも自分達にはどうしようもない力で、終わりが知らされるとは思っていませんでした。
ルームシェアをしていると言うと、他人と暮らすって気を遣うし大変じゃない?と言われることが多々あります。
実は私も元来は、誰かといるよりも1人でいる方が落ち着くほう。買い物も休日のお出かけも1人が好きで、学生の頃は特に移動教室の際も1人にして欲しいと思っていたくらいでした。1人の方が気を使わないし気楽だと思っていたんです。
でも、ルームシェア生活を始めてから、そんな私の固定観念はガラリと変わって、誰かといられるってありがたいなあと思えるようになりました。
シェア生活に教えてもらったこと、大きくは2つあります。
・違うから世界が広がる
例えばごはん時は、毎回刺激的。いままで違う環境にいた2人だから、調理の仕方も違って当たり前です。なんでそうしちゃうの……?と思うときはお口にチャックしつつ、側で見守ります。
肉派の私と魚派の彼女とでは、作る料理も使う食材もバラバラ。見たことのないスパイスや調味料の使い方を知れたり、今まで気にもとめていなかった野菜を買ってみようかなと思えたり。世界が広がった気分です。
また、性格の面でもついつい考えすぎてしまう私と、すこし衝動的な彼女には正反対な一面が。
食べたいものは買いに行ってでも食べればいいし、芝生に寝っ転がりたいのなら、シートを持って公園に行けばいい。踊りたいならいますぐ踊ればいい。シェアメイトの行動力に励まされ、自分も少し、ご機嫌に暮らせるようになった気がするんです。
・些細なことこそ伝え合う
夜中まで話し込んでしまうこともある私たち。ほぼ毎日顔をあわせるのに話が尽きないのは、今日何食べたとか仕事の様子とか、ちょっとしたオチのないことでもすかさず話しているから。
毎日の出来事をあまり友人や家族に話してこなかったからか、それまではおしゃべりに苦手意識のあった私。
時々会う友達には「元気だよ」の一言で済ませてしまいがちだったのですが、細かく見ていけば話せることは実はたくさんあったんですね。
話せば話すほど、次会った時ももっとたくさんお話できる。そうやって些細なアップデートも共有することで、おしゃべりの時間がより楽しくなっていくんだと気付かせてもらいました。
***
どうやら私は、人と関わるのって面倒だ、と心のどこかで決めつけていたらしい。 “1つのクッキーを2人で分ければ幸せ2倍” 小さい頃にどこかで聞いたこんなセリフも、今は本当にそうだなあと首を大きく縦に振りたいところ。
次はいよいよ1人暮らし。人と会う機会の減っている昨今だから、一層さみしいなあと思いながらも。きっとルームシェア体験を経た「1人」は何かが違うはずだ、とすこし楽しみでもあります。
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