【スタッフコラム】この家を離れられないのには、訳がありまして。
編集スタッフ 石川
今年は今住んでいる家の、2度目の更新の年。まだ少し先のことになりますが、今年中には、まだここに住み続けるかどうか、それとも引っ越すかどうかを決めなくてはなりません。
駅近で家賃も高すぎず、その割には必要十分な設備。ロフト付きで天井も高い。南向きだから、明るさも申し分なし。ひとり暮らしには、なにもかもちょうどいい塩梅。
見つかるまでには時間がかかったけれど、出合った瞬間に即決したこの部屋。ただ正直なところ、ここ1年は少し心が揺らいでいました。
リモートワークの日が増えたことで新たにこの部屋にやってきた、仕事用の荷物。それらを収納するスペースが足りず、気づけば部屋のあらゆるところに点在。
外にご飯に行く機会も減り自炊の日が増えたけれど、狭小キッチンでの毎日のご飯づくりはさながら曲芸(先日も1枚お皿を落とし、割りました……)。なにより、作れるメニューが限られてくる。
思い切って駅から離れれば、もっと広くて設備もさらに充実した快適な部屋があるはず……。ただ、そうは言ってもやっぱり今の部屋に後ろ髪引かれてしまう自分がいるのでした。
その理由の一つが、大家さん。
この部屋の大家さんはすぐ近くに住んでいて、毎日建物の手入れにやって来てくれています。
朝出かけて夜に帰ってくる生活をしていても、出かけるときにはなかった「住民へのお知らせボード」の手書きの貼り紙(これがまた可愛らしい文字なのです)、帰ってきたときのほうがどことなく綺麗になっているロビーや外階段なんかを見るたびに、その心地よい気配が感じられて。
中でも特にありがたいなと思うのは、敷地内の花壇のお花や緑のお手入れです。
住民のためなのか、あるいはご自身の趣味なのか、会うたびにせっせと土いじりをしている大家さん。「緑の指」と言うのでしょうか、敷地の内外の小さなスペースに、それはそれは見事な四季折々のお花を咲かせてくれるのです。その中から、そのときの季節の花を見つけ出すのも小さな楽しみの一つ。
私自身は、グリーンは好きなのにもかかわらず、お手入れを怠りがちで、元気に長持ちさせることができない根っからのズボラ気質(本当に植物に申し訳ない限り)なのですが、その分、大家さんのつくる庭の存在はありがたいもので。
家に帰ってくるたびに「気持ちいいなあ」と思えるってなんて幸せなんだろうか。……とまあ、それは自分の努力ではなく、他人のおかげなのですが。
ちょっと手狭な部屋だったとしても、そうした大家さんの気づかいと温かみは、やっぱり他には代え難い。気ままなひとり暮らしだけれど、なんだかんだ言って結局は、他人に生かされていることを思う日々なのでした。
いやはや、当分はやはりこの家にお世話になることになりそうです。
***
余談ですが、1日中家にいる日が増えたこの頃では、大家さんと直接顔を合わせる機会も増えました。が、先日たまたまお会いしたときに、どう声をかけたらいいか悩み、なんだか挨拶にならない挨拶をしてしまって、かえって赤っ恥をかいてしまいました(汗)。
今度は奇をてらわず、「いつもありがとうございます」と感謝を伝えてみたいなと思います。
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