【台所道具5選】03:使う時間も楽しい。道具店オーナー愛用の、佇まいも美しい道具たち(jokogumo店主・小池梨江さん)

編集スタッフ 奥村

取材で台所にお邪魔するたび、つい目を奪われるのは台所道具たち。

料理上手な方々は、たとえ菜箸1本でも、そこに「選んだ理由」があるようです。

この特集では料理家さんや道具店店主さんに、長く愛用するよりぬきの台所道具をご紹介いただきました。

1話目はこちらから

 

3人目は東京・神楽坂で日用道具店「jokogumo(よこぐも)」を営む、小池梨江(こいけ りえ)さん。以前ご紹介したキッチンの取材記事でも、佇まいの素敵な台所道具たちが目を引きました。

そんな小池さんに、今回はプライベートで愛用する5アイテムをご紹介いただきます。

 

 


マタタビの米とぎ用ざる

小池さん:
「福島の奥会津で作られている、マタタビ製のざる。わが家では5合用を愛用していて、jokogumoの店舗でも毎年春に少しずつ入荷します。

作り手によってひとつひとつ丁寧に編まれたざるは、丈夫でなめらか。マタタビはしなやかな素材なので、お米を傷つけずに優しく洗えます。

加えて吸水性もよく、といだ後にしばらく置いておくと、お米の余分な水分がざるに移って水切りをしてくれるんです」

▲水を切り釜に移す時には、お米がぱらぱらとザルから自然に離れるそう

小池さん:
「米とぎ専用ざるというと少し贅沢に思えるかもしれないですが、毎日のことなので使うのが楽しい道具であることは大事だなと思っていて。

10年以上使っているので、いい感じの飴色になってきて、その佇まいも好みです」

▲製造工程で付けた凧糸がそのまま残っているのも愛嬌。洗った米の水切りや、引っ掛け収納にも

 


「照宝」のせいろ(21cm)

小池さん:
「かれこれ10年以上使っているせいろは「照宝(しょうほう)」のもの。直径21cmで、家族3人分のおかず作りにちょうどいい大きさです。

せいろは段を重ねればいちどにたくさん蒸せるので、忙しい時にこそ頼れます。

一緒に買った蒸し板も便利で、鍋の大きさを問わず、これを使えば安定してせいろが置けるんです」

▲蒸し板も「照宝」のもの

 


「oigen」の鉄鍋

小池さん:
「南部鉄器メーカー『oigen』の『ちょこっと鍋』というアイテム。15年ほど前に岩手の手づくり村という場所で、小ぶりで四角い形に惹かれて購入しました。

直火にもかけられますし、2つ並べて魚焼きグリルにも入れられるので、ちょっとしたおかずやおつまみ作りに便利なんです。形が四角いので、お弁当の卵焼き作りにも使えますよ。

2つセットで購入しましたが、スタッキングできるので収納もコンパクトです」

▲取手を取り外せば、このまま食卓に並べられます

 


「野田琺瑯」のバット

小池さん:
「『野田琺瑯』のバットは2サイズを愛用中。特に小さめの方(15.5cm×12.5cm)は食材の下ごしらえに便利です。

画家・猪熊弦一郎さんのイラスト入りは、ネットショップで見つけて買ったもの。無地のものも持っていますが、愛らしいイラストに惹かれてつい手にとりたくなります」

 


手のひらサイズのミニすり鉢

小池さん:
「手のひらサイズのすり鉢。気軽に取り出しやすいので、ごまを少しだけ擦りたいときにも面倒に感じません。

これは岩手・久慈市で作られている小久慈焼(こくじやき)のすり鉢。内側にも釉薬がついているので、擦ったごまがくっつきにくいのも良いところ。洗いものが楽なんです」

▲手のひらサイズのすり鉢は、jokogumoの店舗やオンラインショップでも不定期に入荷中

 

少数精鋭だからこそ、長く使えるものを。

台所道具は、かなり吟味して買うタイプだと小池さん。

特に意識するのは収納面で、「置く場所が決まってからしか買わない」という徹底ぶり。今ある道具にはどれもちゃんと、定位置が決まっていました。

だから道具の数も、3人家族にしては少なめ。フライパンは2つ。鍋も3台と、少数精鋭です。

小池さん:
「たくさんの道具は置けないので、ひとつでいろんな用途に使える汎用性も重視していて。『oigen』の鉄鍋のように作れる料理の幅が広いアイテムが好きですね。

道具が少ないと、だんだんあるもので回せるようになっていって。すき焼きだってフライパンで作れちゃいますし、案外不便は感じていません。

その代わり、いちど定位置が決まったものは、長く大切にしたいので、信頼できる作り手のものを。お店で扱う道具たちと、そこは同じ視点で選んでいます」

全3話でお送りしてきた台所道具たち。

それぞれが選ばれた理由は、食習慣やキッチンの居心地にまでリンクしていて、三者三様の面白さがありました。

春は日用品の替え時。わたし奥村もなんとなく長年使っていた台所道具を、新調したい欲がムクムクと湧いてきています。

どんなものがわが家に合うか、じっくり悩む過程もまた、愛着につながっていくのかもしれません。

 

【写真】濱津和貴


もくじ

小池 梨江

香川県出身。環境問題に関心をもったことをきっかけに、生活道具店「jokogumo(よこぐも)」を東京・神楽坂ではじめる。店には “長く使い続けられて、心地よく使えて、環境の負担にならないもの” という視点で、全国各地をたずねて仕入れた生活道具が並ぶ。お店のサイトはこちらから。Instagram:@jokogumo


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