【これがあるから】見せるスポットに集めた、黒のマイ・スタンダード(インテリアスタイリスト・洲脇佑美さん)
編集スタッフ 糸井
必ずしも必要ではないかもしれないけれど、その人にはとても大事で、ずっと手元に置いておきたいもの。たとえば旅のしおりや、コツコツあつめた器たち。ふと目に入ると、心の撫でられる気分になれるアイテムが、私にもいくつかあります。そんなアイテムへの愛あるエピソードを、いつまでも話し、聞いていたいです。
この連載では気になるあの人に、好みが変わっても捨てずにきたもの、ついいくつも集めてしまうもの、その収納法について伺ってみました。
今回ご紹介いただくのは、インテリアスタイリストの洲脇佑美(すわき ゆみ)さんです。
部屋に欠かせないのは
ブラックのアイテム
▲デスクランプは『ジェルデ』、マグカップは『クリスチャンヌ・ペロション』のもの。鍋とオーバルプレートはそれぞれヴィンテージ。
「自分の部屋のインテリアには、ブラックの小物が欠かせない気がします。
『インゲヤード・ローマン』のピッチャーやカップ、『IFUJI(井藤昌志さん)』のオーバルボックス、トレイ、ティッシュボックス……。ブラックならなんでもいいのではなくて、作家さんのハンドメイドだったり、フォルムが好みのものに惹かれ、次第に集まってきました。
キリッとインテリアを引き締めてくれる黒色のアイテムたちが、アクセントになるので、部屋中に飾っています」
少しずつ、少しずつ
野口悦士さんの器を
「野口さんの器のファンで、少しずつ集めています。器に表情があり、なんともいえないニュアンスがたまりません。どんなお料理も、野口さんの器に盛り付けると素敵に見える気がしていて、おもてなしのテーブルコーディネートには欠かせないんです。
普段は食器の収納棚に大切にしまっています。棚を開けた時に美しく見えるように、色別に棚の段を変えて収納。平皿コーナー、ボウルコーナーと器のフォルムによってざっくり分けています」
窓際の専用スペースに飾る
ガラスアイテム
「ガラスに出会うと心が踊ってしまって、ついつい手に取ってしまいます。
『インゲヤード・ローマン』、『ピーターアイビー』、『カイフランク』、リュンビューポーセリン』、ヴィンテージのガラスなどなど……。ハンドメイドの味わいや立ち姿の美しさにこころを奪われるのだと思います。
集めたガラスアイテムたちは、窓際に置いています。窓から差し込む光がガラスにあたり、キラキラと美しくて……。たくさん並べて、ガラス同士が重なる姿も好きなんです」
大切な手紙や旅のしおり
「友達の手紙、カメラマンさんから届いた年賀状、オランダのしおり。誰かからふといただいたものに心を奪われることが多いです。
右は、カメラマンさんから届いた年賀状や手紙。あまりに素敵で、ずっと手元に残しています。右のオランダ旅行の時に現地の方からいただいたしおりも可愛くて。友達のお子さんからもらった手書きの絵も、ずっと大事にしまっています。
すべてIFUJIさんのオーバルボックスに入れて、本や写真を飾っている棚に置いています。たまに見返すと、エネルギーをもらえるアイテムたちですね」
「どのアイテムも、完全に隠してしまい込むのではなく、部屋中に散りばめた「見せるスポット」を用意していることがほとんど。
暮らしの中でふと目に入ると、自分のスタンダードを再確認できる気がしていて気持ちが整っていくのかもしれません」
【写真】洲脇佑美
もくじ
洲脇佑美
大阪芸術大学空間デザインコース卒業後、インテリアショップの店長を務め、インテリアスタイリストに。雑誌・カタログ・広告等でスタイリングを手がける。
HP→http://www.suwakiyumi.com/ Instagramは@suwaqから。
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