【開発秘話&店長佐藤の着回しコーデ】「あの花をまとえたら」。春色に心おどる2着のブラウスをつくりました

編集スタッフ 糸井

「大好きな花を、ブラウスにしたらどんなものが生まれるだろう」。

まるで花をまとっているような気分で、きれいな色の服を、気負いなく楽しめたら。そんな想いから、この春に2着の特別なブラウスをつくりました。

▲左からクリスマスローズ、スイートピーをそれぞれモチーフに作ったブラウス。

モチーフにしたのは、クリスマスローズとスイートピー。その花らしい色合いやフォルムを叶えるために、こだわりを詰め込んでいます。

実は先日開催した試着会でも大人気で、着ていただいた多くの方が『新しい自分に出会えました』と鏡を見て喜んでくださる姿がとても印象的だったんです。

そこでこの記事では、企画を生み出した店長の佐藤と開発担当のスタッフ緑川が、ブラウスに込めた想いを語ります。

後半では、店長佐藤が2着のブラウスを使ったコーディネートも紹介。ぜひお読みいただけたら嬉しいです。

▼もくじ
開発インタビュー
店長佐藤のコーディネート紹介

「あの花を、まとえたら」
とろみ素材のシアーブラウス

試着会のイベントレポートを読む 


大好きなあの色も、花びらのゆらぎも。
花をまるごと、ブラウスにしたかったんです


緑川:
「企画のはじまりは、佐藤さんの『花をモチーフにしたブラウスがあったらどうだろう?』という一言でした。モチーフといっても花柄ではなく、ひとつの花をまるごと形にしたような、というアイデアでしたね

佐藤:
「私自身20代の頃から植物が好きで、今も週末に花をいけるのが生活のささやかな楽しみなのですが、ある日花屋で、なんともいえないニュアンスピンクのスイートピーに出会ったんです。

そのことを、Instagramに『こんな色合いの洋服があったら着たい』と投稿したところ、すごく反響をいただけたことが印象に残っていました。

花のもつ、あの独特な色合いや自然の美しさにたびたびハッとさせられること。同じように植物に対する想いに共感してくださるお客さまが多くいらっしゃることから、大好きな花をまとえるような服を企画してみたいと強く思ったんです」

 

スイートピーとクリスマスローズを選んだ理由

緑川:
「佐藤さんからそんなエピソードを聞いて、モチーフのひとつはすぐに、そのときの『スイートピー』に決まりました。

色は、実際のニュアンスピンクからは離れすぎず、どんな肌色の人にも合わせやすいようにしたいねと」

佐藤:
「もうひとつは、ピンクや黄色よりも気負いのない色を選びたいなと思いました。紫のパンジーやビオラなども浮かびつつ、よりアースカラーに近いグリーンの植物をモチーフにすることに。

そこで浮かんだのが、クリスマスローズでした。あの、シックでなんともいえないグリーンなら、絶対に素敵だと思ったんです」

 

フリルブラウスを手に取ったことのなかった方にも

スイートピーならではの、花びらが重なり合う揺らぎの美しさ。それを叶えるためにチャレンジを重ねつつ、しっかりと普段着になじむデザインに仕上がりました。

佐藤:
「最後まで試行錯誤したのは、それぞれのシルエットでしたね。

特にスイートピーをモチーフにする上で、可憐な花びらの感じはデザインに落とし込みたかった部分です。ただ、フリルのあるブラウスは私自身もあまり着慣れないアイテムでした。

だからこそ『フリルは自分には似合わないかも』と敬遠していた人にも、着てみたいと思ってもらえるように、フリルのサイズやボリュームをひとつひとつ私たちらしく落とし込むことに。大袈裟になりずぎず、でも華やかにみえる塩梅を探っていきました」

緑川:
「一方のクリスマスローズは、バンドカラー仕立てです。前後に細かな
刺繍とピンタックをあしらい、特別感を出しています。こちらは凛とした、マニッシュな雰囲気になっているので、甘めのアイテムを着慣れていない方にもより着ていただきやすくなっています

佐藤:
「色物に惹かれつつもまだチャレンジされていなかった方にも、花というテーマがあることで、少しでも手に取るきっかけになれたらという気持ちも大きいんです。

きっと新しい自分に鏡のなかで出会えたり、その日お会いした方に新鮮な声をかけられたり。私自身がそうであったように、このブラウスでそんな気持ちになっていただけたら嬉しいです」

***

これからの季節にどんなふうに着たいか、店長佐藤に2着のブラウスを使ったコーディネートを見せてもらいました。

 


sweet pea


01

大人サロペットに合わせて。
羽織りにすると、ラフに着こなせます

佐藤:
ゆったりとしたデニムのサロペットと、ゴールドのサンダルに細いパールを合わせました。

フリルブラウスに慣れない方も、こうして羽織りとして使うと、甘さを抑えてラフな雰囲気になりますよ。

このピンクは、着ると顔周りが明るくなる気がします」

▲フリルの始まる部分をデコルテあたりにすることで、膨らみをほどよく楽しめるようにしています。

佐藤:
「インナーの色に合わせて小ぶりなパールのネックレスを足しています。ゴールド系のアクセサリーなら、ベージュよりのインナーにして統一感を出したいですね。とはいえアクセサリーはなくても素敵です。

今回、色や形の異なるインナーをいくつか試してみたところ、胸元のラインが真っ直ぐになっているインナーにするとシックに、Uネックタイプではより可愛らしくなりました。色はグレージュを着用していますが、白にするとよりエネルギッシュなイメージになるんです」

佐藤:
「後ろ姿もこだわりました。フリルが広がりすぎず、おさまりすぎないように首元の縫い幅を調整。試着の後ろ姿を何度も写真で撮ってもらいながら、バランスの取りやすいボリューム感を最後まで粘りました

 

02

ベージュのロングスカートで
同系色コーデを

佐藤:
「次は、ベージュのリネンロングスカートに、白のレザースニーカーを合わせました。

甘めのブラウスに、スカートを合わせるとガーリーになりすぎるかなと思っていましたが、スカートの色を同じ暖色のベージュにし、長めの丈にすると落ち着いた雰囲気にまとまりますね。カジュアルなスタイルが好きなので、足元はスニーカーを合わせたいです

▲こだわりの貝ボタンは、ピンクのなかでも明るく目を惹くサイズ感にし、顔周りがきれいに見えるように。

佐藤:
スイートピーならではの花びらを彷彿とさせる、あの透け感を叶えたくて、シアーな生地を選びました。あえて少し透け感のある生地にすることで、大人っぽさと抜け感も生まれます。とはいえ、そこまで透け感が気にならない塩梅なので安心して着れると思います。

着ると、本当に花びらに包まれているような多幸感があるんです。一着の洋服で、こんな風に幸せを得られる感覚がすごく嬉しかったです」

佐藤:
今回改めて、見た印象よりも実際に着てみたときの方が甘い印象が薄まるというか、気負わずに自然に着こなせるということを実感しました。

普段フリルを着慣れていない自分自身が、普段の雰囲気から背伸びしすぎず、気負わずにいれたことから、きっと同じようなお客さまにも自信を持っておすすめできます

 


christmas rose


01

やわらかボトムスで、
ゆったり大人コーデ

佐藤:
「シアー素材に合わせて、テロっと柔らかいカジュアルなパンツを。小物は白のレザーシューズと、緑のスカーフを合わせました。

クリスマスローズは、黄色味のある、顔まわりが明るくなるグリーン。デニムはもちろん、真っ白や黒などボトムスを選ばない色だと思いました。何と合わせても、全身のコントラストがあまり強くならないからでしょうか。

やや長めの着丈にしているので、アウトして着てもボトムスとのバランスが取りやすいんです」

佐藤:
「襟元はバンドカラーですっきりと。ボタンはお好みでひとつあけても、綺麗です。シャツのボタンは上まで留めたときも首が苦しくないようにしました。

生地は、スイートピーのブラウスと同じもの。さらっとした肌触りなので、夏も涼しく過ごせます

▲二の腕や肩まわりが隠れるよう、ほどよい肩幅に。

  

02

黒のロングスカートに、
厚底サンダルで抜け感を

佐藤:
「黒のロングスカートと、黒の厚底サンダルでシックにまとめてみました。

この生地は薄手なので裾をインしやすいのもポイントです。

クリスマスローズは、凛とした品のある佇まいが特徴。胸元には、ギザギザの葉っぱを連想させるような刺繍と、細かなピンタックをあしらいました。

シルエットはコンパクトなので、ボリュームのあるスカートとの相性も抜群だなと思いました」

▲貝ボタンは、スイートピーの貝ボタンとほんの少しあしらいを変えて。こちらには縁に装飾が入っていて、メンズライクになりすぎず、ほんのりとした可愛らしさが。

佐藤:
「夏のブラウスにまつわる悩みとして、脇まわりの汗染みが気になるという声をよく聞いていました。そこで、汗染みが気にならないように身幅も微調整し、風通しがいいように仕上がったと思います

インナーの色選びに迷ったら、ボトムスの色とリンクさせると統一感が出ておすすめです。

佐藤:
「夏になったら白スカートにしたり、気分によってペディキュアを変えながら、サンダルとの合わせも楽しみたいです。アクセサリーも、シルバー系とゴールド系どちらも似合うので、ぜひお手持ちのものとの合わせを楽しんでいただけたらと思います

 

*** 

「あの花を、まとえたら / とろみ素材のシアーブラウス」は、スイートピーとクリスマスローズ2着展開。実際の着心地やコーディネートなどについて4名のスタッフが着用していますので、参考にこちらの記事もご覧ください。

着用レビューを見る

 

▼とろみ素材のシアーブラウス 商品ページはこちら

▼あの人が着てみたら(フローリスト・渡辺安樹子さん)」の着用コーデはこちら

photo:平本泰淳(3,5,6,10,21枚目を除く)、川原崎宣喜(3,5,6,10,21枚目のみ)
stylist:植村美智子(店長佐藤コーディネート部分のみ)


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