【料理家さんの定番レシピ】第8話:覚えておけばアレンジ自在!煮物の作り方
編集スタッフ 奥村
料理家・フルタヨウコさんに教わる、改めて知りたい「和食のきほん」。
定番の和食献立をもっとおいしく作るための、意外と知らないポイントを、料理別でご紹介します。
今回は、献立をぐっと充実させてくれる「煮物」の作り方です。
なかでも定番の「筑前煮」のレシピがマスターできれば、色々な具材でアレンジ自在。レパートリーがぐんと広がります♪
材料(3〜4人分)
鶏もも肉…150g
干ししいたけ(水だしに使用したもの)…3枚
れんこん…100g
にんじん…100g
ごぼう…1/2本
こんにゃく…1/2枚
(トッピングに)絹さや…6枚
干ししいたけの水だし…80cc
しょうゆ…大さじ2
酒…大さじ2
みりん…大さじ1
炒め油…大さじ1
01:具材を下ごしらえする
フルタさん:
「鶏もも肉は余分な脂身を取り、食べやすい大きさに切ります。れんこん、にんじん、ごぼうはよく洗って乱切りにし、れんこんとごぼうは水にさらしてアクを抜いてください。
干ししいたけは水だしをとった後のものを使います。軽く絞ってから軸をのぞき、食べやすい大きさにカットして」
フルタさん:
「こんにゃくはスプーンの縁を使って、ひと口大にちぎってください。こうすると断面が広くなり、味が染み込みやすくなりますよ。その後、こんにゃくの袋の表示通りに下ごしらえをしてくださいね」
02:鶏もも肉→野菜の順に炒める
フルタさん:
「鍋に炒め油を入れて中火で熱し、鶏もも肉を加えたら表面の色が変わるまで炒めます。
次いで、にんじん、ごぼう、れんこん、こんにゃくと火が通りにくい順に加えつつ炒めてください」
03:具材にツヤが出たら、調味料を加える
フルタさん:
「野菜の表面がうっすら透明になり、ツヤが出てきたら、油がまわった証拠。具材にしっかり油をからませておくと、煮くずれにくくなります。
ここに、干ししいたけと、水だし、酒、みりんを加えて。酒、みりんは原材料に塩が入っていないものを使うのがおすすめ。
塩が入っているものを使う場合は、後からいれるしょうゆの量を少なめに調整しましょう」
04:落としぶたをして煮込む
フルタさん:
「沸騰したらアクをすくい、キッチンペーパーなどで落としぶたをして弱火で10分ほど煮込みます。
落としぶたをすると、煮汁が少なくても、水蒸気で味がしみやすくなります」
05:野菜に火が通ったら、しょうゆを加える
フルタさん:
「にんじんに火が通ったら、落としぶたをとってアクを取り除き、ここでしょうゆを加えて。
煮こみはじめから塩分を加えてしまうと、野菜がかたくなりがちなので、野菜が柔らかくなってから塩味をつけるのがポイントです」
06:鍋をゆすって煮詰める
フルタさん:
「しょうゆを加えたら、あとは仕上げ。中火にしてこげつかないよう鍋を軽くゆすりながら煮詰めていきます。
煮汁が半分くらいまで減り、写真くらいの汁気になったところで味見をして、塩加減を調整してから火を止めればできあがりです。
煮物は冷める段階でさらに味がしみていくので、火を止めたら、食べる前に一度粗熱がとれるまで冷まして。食べる際は温め直してから、器に盛ってください。
お好みで、筋をとって茹でた絹さやをトッピングするときれいですよ」
全8話でお送りしてきました、「和食」のきほん。
こうして改めて教わってみると、「意外と簡単なんだ!」「こうすればよかったんだ!」という新鮮な驚きがあった方も多いのではないでしょうか。
そんな発見が、今晩からの料理にちょっぴり自信を持てるきっかけになることを願って。ぜひ、ご参考にしてみてくださいね。
フルタヨウコ(料理家)
デザイン関係の企画編集、執筆、写真を手がける一方で、ケータリングを開始。オリジナルジャム制作の他に料理やイベント出店なども行う。現在はKURASHI&Trips JAM LABORATORYでのジャムプロデュースを務める。http://home-home.jp
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