【まだ間に合う!大そうじ】第2話:1日で終わる!? 新年を気持ちよく迎えるシンプルな拭きそうじ術

編集スタッフ 寿山

年末休みのわずかな時間で、家をスッキリさせる大そうじ法について取材している今回の特集。全3話を通して、すきま時間で効率よく掃除するアイデアが注目されている、東(ひがし)いづみさんにお話を伺っています。

第1話では大そうじに使うアイテムについて、日頃の使い方も含めて詳しく教わりました。

つづく第2話では、やるべきスポットと、その具体的なそうじ法を実践していただきます。

 

忙しくて時間がないときは、リビングからスタートするのがおすすめ!?

大そうじというと、キッチンの換気扇まわりの油汚れやお風呂のカビ取りなど、ガンコな汚れを退治しなくちゃと思いがちですが、そこから始めたら他のエリアに手をつける前に力尽きてしまった、なんて経験はありませんか?

東さん:
「油汚れは汚れが緩みやすい夏、カビは繁殖する前の春がそうじに向いているので、その時期に見送っても大丈夫ですよ。

あまり時間がなければ、年末にもっとも長い時間を過ごす、リビングから始めるのも一案です。

いつもより来客が増えたり、家族がくつろぐ時間も多くなるもの。リビングにある窓や照明、鏡などの光るパーツをピカピカにしてから、床をいつもより丁寧に拭きそうじすれば、それだけで自分も家族も心地よく新年を迎えられますよ」

そう話す東さんに、まずは窓まわりのそうじを実践してもらいます。

 

まずは窓から! 古布と100円ホウキでピカピカにするそうじ法

窓そうじというと、ガラス・窓専用の洗剤やワイパー、サッシ用のブラシなど、いろいろな道具を使うイメージですが、ウエスと100円のホウキだけで十分にきれいになると東さん。そのそうじ法はいたってシンプルです。

(1)まずは網戸のホコリをホウキで払う。
(2)網戸をウエスで挟むように水拭きする。
(3)窓は上から下へと水拭きで汚れを拭き取り、さらに乾拭きしてツヤツヤに仕上げる。
(4)最後にサッシの溝の汚れもホウキでさっと払ったら、湿らせたウエスで水拭きして完了。

▲おすすめは100円で買える「ミニホウキ&ちりとり」。コシのある一列のブラシは、汚れを落とすのに絶妙な働きをするそう

東さん:
「もしホウキがなければ、網戸の汚れは掃除機で吸っても。吸うときは、外側にダンボールや厚紙などをあてるようにしてくださいね。

サッシの溝の汚れは、竹串にウエスを巻きつけて拭くとよく取れます。それからお店のポイントカードにウエスを巻いて拭いても、隅々まできれいになりますよ」

鏡や照明も、水拭きで汚れをとったあとに、乾拭きで仕上げればピカピカに。そうして光るパーツを輝かせることで、リビングがいつもよりスッキリとした印象になるといいます。

 

つぎは床をさっぱりさせる、カンタン拭きそうじ

続いては床そうじです。

平日は掃除機だけという場合も、たまに水拭きすると部屋がさっぱりすると東さん。膝をついて雑巾がけをしなくても、フローリングワイパーに濡らしたウエスを取りつければ同じようにきれいに。

部屋の隅からスタートして、後退するように拭きそうじすれば、拭き終わったところを汚す心配もないといいます。

東さん:
「和室があるお宅なら、余裕があれば畳も拭いてみてください。水で濡らしたウエスをレンジで30秒ほどあたためて、畳の目に沿って拭いてください。よく晴れた日の午前中に、換気をしながらやるのがオススメです。

リビングが終わったら、寝室なども同じ要領で窓・照明・鏡から床の順に、拭いてみてください」

 

 

ここがキレイだと気持ちがいい! 最後は玄関をすみずみまで拭きあげ

最後は玄関まわりの拭きそうじです。

東さん:
「まず三和土(タタキ)の溝にたまった砂ぼこりなどをミニほうきでさっとはきます。そのあと濡らしたウエスで水拭きしましょう。

玄関扉も同じように水拭きします。持ち手やインターフォンなど、手垢がつきやすい場所はとくに念入りに。玄関扉の上のほうなどの手が届かないところは、フローリングワイパーにウエスをとりつけて拭くとラクですよ」

 

拭きそうじだけなら、1日で終わる?

東さん:
「もともと年末の大そうじとは、昔でいう茅葺き民家の “すす払い” が習慣化したものです。

まだガスコンロがない頃、どこの家にも釜戸があって火を焚いていた関係で、どうしても家中にすす汚れがついてしまっていたそう。それを年末に払っていたのが大そうじの原点といわれています。

今では釜戸のある家はほとんどないですし、寒い冬に家中を一気にそうじするということ自体が、現代の暮らしに合っていないのかもしれません。

だから家中きれいできなくても、きれいにしたいポイントだけ押さえれば十分かなと。最近では、自分が気になるところを中心に、気楽に取り組めばいいものと思っています」

この言葉を聞いただけで、肩の荷がすーっと降りた心地がしました。

つづく3話では、東さんが大そうじではやらずに、家事のついでにきれいにするという水まわりについて。汚れをためない、プチそうじ法を教わります。

(つづく)

【写真】木村文平


もくじ

 

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東いづみ

音楽系出版社での勤務を経て、自宅でピアノ教室を主宰。育休中、趣味の掃除ついて綴ったブログが話題となり、書籍化した「子供とペットとスッキリ暮らす掃除術」がベストセラーに。海外でも翻訳される。現在はピアノ教室運営と並行して、掃除家として書籍や雑誌、webを中心に掃除アドバイスを行っている。。
▽著書はこちらから


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