【玄関調べ】第3話:靴箱がなくても、大丈夫!収納力を最大限UPした、アイデア玄関

編集スタッフ 岡本

インテリアにこだわりたいリビングやキッチンに比べて、意外と見落としがちな玄関。さらには、狭さや日差しなどの制限が多く、インテリアを楽しむのがむずかしい場所でもありますよね。

だからこそ家づくりにこだわる方たちが、玄関とどう向き合い、使いやすく心地よい空間にしつらえているのか気になる!

そんな好奇心を抱いて、3軒のお宅の扉を開けてみました。

第1話では来客が多い大塚彩(おおつかあや)さん宅を、第2話では、家族の動線を考えた堀川波(ほりかわなみ)さん宅をお届け。

第3話では、当店スタッフ波々伯部(ほほかべ)宅を紹介します。

\いらっしゃい!/

今のマンションに引っ越して半年。以前の家に比べると、玄関はかなり狭くなってしまったそうです。

試行錯誤のすえに行き着いた収納アイデアは、賃貸マンションでも気軽に取り入れられるものばかり!真似しやすい工夫がたくさんつまっていました。

 

靴は夫婦で30足以上。靴箱がないけれど、どこに収納しているの?

▲玄関スペースは、およそ幅88cm×奥行き(扉から玄関マットまで)150cm。

「我が家はモノが多いんですよ〜」と話す波々伯部ですが、玄関を入った様子からは、逆にスッキリと整理された印象を受けました。

備え付けの靴箱があり、たたきにはシェルフを置いていた以前の家に比べて、かなり狭くなったそうですが、出ている靴は数足だけ。でも玄関近くのスペースに、きちんと夫婦二人分の靴が収納されているのだとか。

いったいどこに隠れているのだろうと見回してみると、意外な場所に発見!玄関を入ってすぐの頭上につっぱり棒が付けられ、シューズケースが9つ並んでいました。

▲つっぱり棒はニトリで、シューズボックスはネット通販で購入したそう。

スタッフ 波々伯部(ほほかべ):
「内見したとき、まず『玄関狭いな〜』と思いました。でもデザインが気に入ったし、収納はなんとかなるだろうと引越しを決めたんです。実際住んでみて、どうにもならなくて困りました。笑

考え抜いて見つけた場所が天井ちかくのデッドスペースです。

私は手が届かないので、夫の靴を置いています。よく履くものを一番下に入れて、取りやすくしているみたいですね。思ったよりも視界に入らないので、圧迫感もありませんでした」

シューズケースは手前の面が透けているものを選び、どの靴が入っているか一目でわかるように。玄関の雰囲気に合わせて、色はホワイトを選んでいました。

でもまだ9足。残りの20足はどこだろうと見渡しても、それらしき収納場所は見当たりません。

うろうろしていると、またしても意外なところに靴が並んでいました。

スタッフ 波々伯部(ほほかべ):
「玄関を入って左の壁沿いにランドリースペースがあって、その横に細長い棚がついてるんです。洗剤など日用品の収納棚としてついているのかもしれませんが、ここを靴箱として使っています。

私の身長よりも高くて、棚板が4つしかなかったので、ミニサイズのつっぱり棚をいくつも追加しました。ベストな高さを求めてなんども靴を出し入れして、棚の高さを決めたので、見た目以上の大容量。私の靴のほとんどがここに入っています」

▲小さめサイズの突っ張り棚は、近くのスーパーの日用品売り場で発見。

気になるランドリーアイテムの行き先は、洗濯機の上。つっぱり棚をふたつ並べた奥行きのあるスペースに、悠々と収められていましたよ。

限られたスペースを諦めずに、とことん向き合う。

そのおかげで、靴箱もシェルフもなくなってしまったけれど、引越してから一足も減らさずに済んだそうです。

 

狭いたたきに、コンクリートの壁。“ちょい置き”を叶えるには?

▲マグネットフックは、高円寺の雑貨屋「TASTE」にて購入。

カギや印鑑など、玄関に置いておきたいアイテムはこまごましたものばかり。手にする頻度も高いから、できればしまいこみたくないですよね。

さいきんは賃貸住宅でもOKな壁を傷めずに付けられる棚があるものの、波々伯部宅の玄関は画びょうが刺さらないコンクリート造り。そこで役に立つのが、マグネット付きフックでした。

スタッフ 波々伯部(ほほかべ):
「壁のこの部分だけ鉄になっていて、マグネットがくっつくんです。

なにかで使えそうだなと雑貨屋さんで買っておいたフックがついた瞬間は、これだ!って思いました。かなり強力なのでポロっと落ちることもないし、数百円で買えるので増やすのも気軽。

ここに家と自転車の鍵、あと靴べらを下げています」

後付けの棚だとどうしてもその分出っぱってしまうため、コンパクトな玄関には合わなかったかもしれません。こんなふうに、たまたま選んだアイテムがベストな選択肢だったときって、爽快でうれしいものですよね。

そしてもうひとつ気になったのが、手のひらサイズの傘立て。玄関に向かって左側、そのわずかなへこみにちょこんと収まっていました。

▲傘立ては友人からの結婚祝いとしてもらったもの。

乾かしてから入れるので、玄関を上がったところに置いているそう。多くても6本までしか刺さらないので、自然とビニール傘が増えなくなったのだとか。

すっきり玄関を叶えるために、収納アイテムに制限を設けるのもひとつのアイデアですね。

 

遊び心も取り入れたい!今できていることと、これからしたいこと

靴の収納やちょい置きなど、実用的な工夫ばかりでなく、扉を開けたときにワクっとするような遊び心も散りばめられていました。

なんでも、「置く」場所はないけれど、「吊るす」ところならたくさんあるのだとか。

スタッフ 波々伯部(ほほかべ):
「配管がむき出しになっているデザインなので、吊るす場所はいろいろあるんです。左上には、近所のお花屋さんで買ったドライフラワーと、エアプランツを下げています。

遊び心やアクセントが好きな夫が、いつのまにか飾ったカエルもいますよ。これはマグネットでくっついてます」

視線を上げたさらに奥には、部屋との仕切りとして目隠しカーテンがかけられていました。近くでみると、手作りの風合いを感じます。

スタッフ 波々伯部(ほほかべ):
「これは結婚祝いでもらったもの。友人が作家さんに頼んで作ってくれました。部屋との境目には引き戸もついてるのですが、いちいち開け閉めするのが面倒で。カーテンで柔らかく仕切るのがちょうどよかったです。

部屋側の壁に画びょうをつけて、カーテンをはさんだクリップを引っ掛けて取り付けています」

もうこれ以上ないというくらい、玄関スペースを最大限活かしているようにみえる波々伯部宅ですが、もし改善するなら叶えたいことがあるそうです。

スタッフ 波々伯部(ほほかべ):
「前飾っていたリサラーソンの置物を飾りたいですね。今は行き場がなくって、部屋の隅でひっそりと出番を待っている状態。

引っ越し当初は30点くらいだったところから、時間をかけてやっと70点くらいまでになったので、これからも工夫を重ねていつか100点の玄関にできたらと思います」

昨年末にちょうど引越しをした私・岡本。 リビングやキッチンのインテリアばかり考えていたけれど、玄関をどう我が家らしく作り上げるか?の方が、優先順位が高くなりました。

今回の取材を参考に、「この家の顔です!」と胸を張って言える玄関になるよう、奮闘の日々が始まりそうです。

(おわり)

 


もくじ

スタッフ 波々伯部(ほほかべ)

大阪出身。現在は都内の賃貸マンションにて、夫と二人暮らし。デザイナーとしてフリーランスで働いたのち、クラシコムへ転職。洋服好きで、スタッフの間ではおしゃれの相談役になることもしばしば。


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