【BRAND NOTE】あたりまえの風景を拾い集めて見えてきた、日常のなかの非日常

編集スタッフ 二本柳

寝て、起きて、食べて、働いて。

なんでもない毎日の繰り返しが、とびきり愛おしく感じる瞬間。そんな「新たな視点」を与えてくれるのが、カメラという存在だと私たちは考えています。

特別な日だけでなく、より日常に寄り添えるようコンパクトなミラーレスカメラとして生まれ変わった「EOS Kiss M」。

今回のBRAND NOTEは、普段ほとんど写真を撮らないという編集・ライターの一田憲子さんにEOS Kiss Mを託し、レンズ越しに切り取った景色や、それによる暮らしの気付きを綴っていただきます。

前編は「家の中」の日常を、後編はそこから一歩外に出た「家の外」に広がる景色をレンズ越しに切り取りました。

写真はすべて一田さんがEOS Kiss Mを使いオートモードで撮影、加工もせずにお届けします。

(この記事は、クライアント企業さまのご依頼で製作する「BRAND NOTE」という記事広告コンテンツです)

 


「ふつうのシーンをかき集める」
文・写真 一田憲子


自宅での撮影に慣れた頃、そろそろ外へ!とカメラを持って出かけることにしました。

手始めは、毎朝行っているウォーキングへ。

一年ほど前から、毎朝家の近くの並木道を抜け、住宅街を通り、30分ほど歩くようになりました。早朝、まだあたりが薄暗い時間に家を出て、早足で歩いていると、帰る頃には向こうの空が明けてきます。

まだ目覚めていない静かな街を歩く気持ちよさと行ったら!いつもは手ぶらで出かけますが、小さなバッグにカメラを入れて、斜めがけをして出発!

出かける前は、ちょうど梅もほころび始めたし、モクレンの花を撮るのもいいかもなあなんて思っていました。朝のウォーキングの楽しさは、そんな季節の移り変わりを肌に感じることでしたから……。

ところが、最初にシャッターを押したのは、足元にあった水たまりでした。ちょうど雨が降った翌日で目に入ってきたのが水たまりだったのです。よくよく見ると、並木道の木々が水面に映っていました。しゃがんでシャッターを押すと、なんだか別世界への入りを見つけたよう。

そうか!視点を低くすると、世界はこんな風に見えるんだ!と知りました。

どうやら普段は、梅にしてもモクレンにしても、自分の目線の高さのものしか見えていなかったよう。

それからは、低い目線で写真を撮ることに夢中になりました。道路の「止まれ」のサインを撮ってみたり、道端にポツリと生えた雑草を撮ってみたり。

ちょっと歩いてはしゃがんでシャッターを押す私は、はたから見たら、随分「ヘンな人」だったと思います。

次は、いよいよ仕事の打ち合わせへカメラを持って出かけてみました。

コンパクトなサイズなので、仕事用のバッグにすっぽり収まります。いつも、自転車をかっ飛ばして駅まで走るので、最初の撮影ポイントは、自転車置き場でした。

ずらりと並んだ自転車が、誰かの帰りを待っている風景をパチリ。

「さあ、どんな絵が撮れたかな?」とモニターで確認してみてびっくり! そこには、まるで映画のワンシーンのような風景が写っていたのです。

地下で自然光が入らないのに、蛍光灯の青い光が、ちょっと寂しげな味わいとなって、いい感じ!

至って当たり前の風景も、カメラで「切り取る」ことで、ストーリーの一部になる……。

すっかり気を良くして、駅ビルのエレベーターの上から八百屋さんを、地下鉄の駅のホームの看板を、壁に移った交通標識の影をと、「なんでもないシリーズ」の写真をあれこれ撮りました。

カフェやレストランでインスタ映えするサラダやデザートを撮影するのも楽しいけれど、こうやっていつも歩いている街の「いたって普通」のシーンを拾い集めていると、日常の中に潜んでいる非日常を引きずり出したような気分になります。

写真を撮るためには、足を止めなくてはいけません。これが、いつも取材から打ち合わせへ、とバタバタと移動している私には、とてもいい時間でした。先へ先へと行きがちな意識を、自分の足元へ戻す……。

2週間の共同生活を経て、カメラをお返しする日、なんだか寂しくて……。キラキラした光が窓から入る朝「あ、あれ撮ろう」と無意識に思い着いてから、「あ、カメラないんだった」としょんぼり。

どうやら、私の体の中には、暮らしを切り取るシャッターが埋め込まれてしまったようです。

文・写真 一田憲子

 

記録ではない、日常を「絵」のように切り取って

「ただの記録じゃない、撮ったらそれが『絵』になってしまう。そんなカメラだったから、撮るのが楽しくて!」

それまでは旅先ですら、ほとんど写真を撮ってこなかったという一田さん。

そんな一田さんも、今回2週間まるごとEOS Kiss Mとともに過ごしてみて、すっかり写真にハマった様子。

「ジャム作りの過程にでる柑橘の皮も、急ぎ足で通りすぎてしまう近所の道も、カメラで撮るとまるでアートのようにキラキラするんです。レンズを構えると、時が止まるというか……」

一田さん:
「仕事柄カメラマンの撮る写真は山ほど見ているので、『いい写真には、光が大切』ということは理解していたんです。

EOS Kiss Mは、曇りの日も光を美しく写してくれました。ここで載せた写真はすべてオートにお任せでしたけど、前編のジャムを作った日なんかは、どんよりとした曇り空だったんですよ!」

「ふつうの毎日が幸せ」なんて、私たちは簡単に言ってしまうけれど……。

ふつうの毎日にワクワクを見つけ続けるのは、案外むずかしいもの。退屈だ、と不満を漏らすことだってあります。

なんら変哲もない空を見て、詩人が「一遍の詩」に変えてしまうように、カメラは日常のなかの「非日常」を切り取って、私たちに見せてくれました。

その視点を得たとき、はじめて本当の意味で「ふつうの毎日が幸せだ」と思えるのかもしれません。

一田さんがレンズ越しに見た日常をのぞいてみたら、そんなことに気付かされたように思います。

EOS Kiss Mが初心者にやさしい、5つの理由

Canonのウェブサイトでは、店長佐藤がEOS Kiss Mのオススメポイントを紹介しています。以下のバナーより是非ご覧ご覧ください。

【写真】木村文平(1枚目、最後3枚)、一田憲子(エッセイ本文内)


もくじ


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ライター 一田憲子

編集者、ライター フリーライターとして女性誌や単行本の執筆などで活躍。『暮らしのおへそ』『大人になったら着たい服』(主婦と生活社)では企画から編集、執筆までを手がける。全国を飛び回り、著名人から一般人まで、多くの取材を行っている。近著に『丁寧に暮らしている暇はないけれど 時間をかけずに日々を豊かに楽しむ知恵』(SBクリエイティブ) がある。 ウェブサイト「外の音、内の香」http://ichidanoriko.com/


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