【ストックできる冷凍スープ】第3話:一皿で緑野菜をたくさん摂れる!やみつきのカレースープ

ライター 嶌陽子

冷凍庫にあると思うだけで、なんだか安心する。

忙しい日々におけるお守りのような存在、冷凍スープのレシピを、スープ作家の有賀薫(ありが・かおる)さんに教えていただく特集『スットクできる冷凍スープ』。

最終回の第3話は、緑野菜の深い味わいとスパイスの相性の良さに病みつきになる、「ほうれん草とブロッコリーのカレースープ」を紹介します。

 


一皿で緑野菜がたっぷりとれる、
ほうれん草とブロッコリーのカレースープ


 【材料(4人分)】

・合いびき肉 100g(鶏や豚、牛でもOK)
・ほうれん草 1束
・ブロッコリー 1株
・にんにく 1片
・オリーブオイル 大さじ3
・塩 小さじ1と1/2
・カレー粉 大さじ1と1/2

*カレー粉のかわりにカレールーを使う場合は、塩を少し減らします。
*具材を増やしたい場合は、たまねぎやかぶ、カリフラワー、ひよこ豆やレンズ豆などがおすすめです。

 

【作り方】(所要時間:約1時間)

1.ほうれん草とブロッコリーを刻む。

ほうれん草は根を中心に良く洗い、細かく刻みます。ブロッコリーもよく洗い、茎も含めて細かく刻みます。にんにくもつぶして刻みます。

有賀さん:
「ブロッコリーはごろごろ食べるイメージがありますが、細かく切って、形がなくなるくらいクタクタに煮るのも美味しいんです。この方が冷凍にも向いてますよ」

ブロッコリーは小房の間に意外と汚れがついているもの。刻む前にボウルに水を張り、ある程度小房に切ってからしばらく浸けておくときれいになります。

 

2.ひき肉を炒める

鍋にオリーブオイルをひいて、中火でひき肉を炒めます。ひき肉の色が変わってきたら、にんにくのみじん切りを入れて、香りが立つまで炒めます。

ひき肉は最初はあまりいじらず、1枚肉を焼くようなイメージで焼き付けていくのがコツ。

 

3.くたくたになるまで野菜を煮る

ひき肉の色がすっかり変わったら、すべての野菜を加えて、水800mlと塩を加えてふたをします。

3~4分たってふたを開け、野菜がしんなりしていたら全体を混ぜて蓋をあけたまま30~40分、ブロッコリーが煮崩れるまでよく煮込みます。水があまり減るようなら足しましょう。

これくらい、くたくたに煮えたらOKです。

 

4. カレー粉を加える

最後にカレー粉を加えます。

味を見て、塩で調整して完成です。冷ましてから保存容器に入れれば、冷凍で約1週間はもちます。

カレー粉だとさっぱり仕上がるのでスープ向きですが、カレールーで代用してもOK。その場合は、よりとろみがつきます。

▲ジップロックのスクリューロック(473ml)を使用。1人分強が入ります。 

有賀さん:
「ほうれん草は独特のえぐみがあります。一般的には、そのえぐみを取ってしまうのですが、今回は “旨み” として活かすレシピにしました。ちょっと大人の味ですね。

なので、小さなお子さんがいらっしゃる家庭では小松菜に変えてもいいかもしれません。

レンジで温めるときは、残り2〜3分の頃に一度開けて、スプーンなどで混ぜるとよいですよ」

ほろほろに煮崩れた緑野菜の深い味わいにスパイスがよく合う、クセになる風味のスープです。

 

いつもとひと味違うカレーライスに。

スープとしてさっぱり食べるのもおすすめですが、雑穀ごはんとも相性ばつぐん。ボリューム満点のカレーライスになります。

お好みでピクルスやスライスしたたまねぎなど、薬味を添えてくださいね。

有賀さん:
「スパイス好きの人は、カレー粉をベースに、ターメリックやクミンなど、好みのスパイスをさらに追加して本格派にしても。

さっぱり味に仕上げているので、カレーライスにしたとき少し物足りなく感じる場合は、バターやチーズを足してコクを出すのがおすすめです」」

 

スープ作りに味見は必須。

スープを作る間、少しずつ味見をしながら塩やスパイスを足していた有賀さん。

有賀さん:
「どんな料理にも言えることなのですが、特にスープは味見が必須。鍋の種類や火力などが家庭ごとに違うので、レシピ通りに作っても最後の水分量が違ってくるのです。

煮込んでいくうちに味が変わるので、味見は完成直前にしてください。そこで最後の調節をするといいですよ」

3回にわたってお届けした冷凍スープのレシピ。どれもが驚くほどシンプルな素材と味つけ、調理法でした。

だからこそ、体にじーんとしみわたるのかも。シンプルなのでアレンジの幅が広いというのも嬉しいポイントです。

忙しい時、疲れた時に電子レンジでチンするだけ。朝昼晩、いつでも活躍してくれる冷凍スープを、この週末にぜひ仕込んでみませんか?

(おわり)

【写真】佐々木孝憲


もくじ


有賀 薫(ありが・かおる)

1964年生まれ、東京都出身。スープ作家。ライター業のかたわら、家族の朝食に作り始めたスープが毎朝続き、2018年5月時点で約2300日以上になる。その写真やレシピで個展を開くほか、スープの実験イベント“スープ・ラボ”を主宰。著書に、レシピ、写真、文章、イラストを手がけたスープのレシピ本『365日のめざましスープ』(SBクリエイティブ)、『スープ・レッスン』(プレジデント社)など。新著『朝10分でできる スープ弁当』(マガジンハウス)も発売中。note:https://note.com/kaorun、instagram: @arigakaoru

▼有賀さんの著書はこちらから

 


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