【ラクして続けるお弁当】第1話:面倒くさがりほど向いている?プロに聞いた「お弁当生活」を続けるコツ

編集スタッフ 奥村

お弁当、どうやったら「続く」のか?

1日の食事の中で、外で食べる機会がいちばん多いのはお昼ごはんだという方は多いかもしれません。

外食ばかりではお金もかかるし、できればお弁当を持っていきたい。でも毎日だとどうしても気持ちの負担が大きくて、次第におっくうになってしまう。

今度こそ、今年こそ、お弁当を続ける方法はないものか? 今回はそのヒントを探しにいきました。

 

お弁当歴は30年。ベテランの野上優佳子さんに聞きました

お話を聞いたのは、弁当コンサルタントの野上優佳子(のがみ ゆかこ)さん。子供の頃から自身のお弁当を作りはじめ、3人のお子さんや旦那さんの分も含めて、30年以上お弁当作りを続けているベテランです。

ご自宅に伺うと、目に入ったのは引き出しにぎっしり詰まった弁当箱の数々! これまでに数百個以上の弁当箱を試してきたこともあり、グッズ集めはライフワーク、お弁当にまつわる著書も多数と、筋金入りの「お弁当好き」でもあるのです。

▲わっぱの弁当箱がずらり。下段にはプラスチックの弁当箱も。これでまだまだほんの一部だそう

お弁当と暮らしが、とても密接している野上さん。それはきっと上手な「続け方」をご存知だから。

一体どうすれば、お弁当生活が続けられるのでしょうか?

 

そもそもお弁当を作るのは「持っていかないよりラク」だから

お弁当を続けるためには、例えば作り置きを欠かさないなど、習慣を守るマメさが大切と感じがち。ですが野上さんはご自身のことを「ズボラで面倒くさがり」だといいます。でも、だからこそお弁当が性に合うと感じるのだとか。

野上さん:
「昔から感じていたのが、『お弁当のない日ほど実は面倒』ということでした。

お昼の時間になると、仕事を中断して今日は何を食べよう?と考えなくちゃいけない。雨の日や寒い日でも外に出ないといけない。お店が混んでいたら並ばなければいけないし、急いで食べて、休憩時間内に帰ってこなくちゃならない。わたしにとってはその一つ一つが面倒くさくて、毎日続けることをストレスに感じてしまって。

それなら毎朝15分で、自分の食べたいものを用意していけるお弁当の方がラクだなと思ったんです」

野上さん:
「お弁当って続けることを目標に始めると、作り置きをしなきゃとか、続けるためのルールに無意識に縛られるようになって、いつのまにか辛くなってしまいますよね。

わたしも作り置きをしてみたことがあったけれど、3日目以降からは食べるのに飽きてしまって消費するのが辛くなった経験が(笑)。自分には合わないやり方だと知ったので、それ以来諦めました」

作り置きはせず、すべて当日の朝に。

それでも続いているのは、ラクに作れる自分のやり方が次第にわかってきたからだという野上さん。そこにはこんなマイルールがありました。

 

ラクに続けられる、お弁当作りのマイルールとは?

①メインは肉・魚じゃなくてもよしとする

野上さん:
「お弁当のメインは、肉・魚だけに限っていません。たとえば厚揚げや油揚げ、卵はお肉代わり。はんぺんやちくわはお魚代わりと考えています。

甘辛く炒めたり、チーズを挟んで焼いたりすれば簡単にボリュームが出るからごはんのおかずにぴったり。加工食品なので調理時間も短縮できますし、肉や魚より日持ちするので、買い置きできて便利。メインおかずのハードルが下がりました」

 

②「生で食べられる野菜」も利用する

野上さん:
「生の大根やかぶ、きゅうりなど、普段あまりお弁当では使わない野菜も、塩もみにすればおかずに早変わりします。使える野菜の幅が広がると、冷蔵庫にあるもので作りやすくなりました。

火を通さなくていいので調理時間の短縮になりますし、シャキシャキした食感はお弁当の楽しいアクセントになりますよ」

 

③苦手な作業は、とことんやらない

野上さん:
「たとえば揚げ物を作るのが苦手なら、それだけは市販でOKにするとか。苦手な料理の工程は、無理に続けていると作ること自体がおっくうになってしまうので、潔くやめてしまうとだいぶストレスが減るはずです。

わたしの場合は、朝忙しい時間に『せん切り』するのが面倒なので、お弁当に入れる野菜はどれも輪切りか半月切りにして使っています。苦手や面倒をとことん排除して、自分にとってラクな作り方で続けましょう」

 

なんだかラクで、気づいたら続いてた。そんな仕組みが作れたら

もちろん、作り置きが向いている方はそれでもいいし、ライフサイクルの中で前日に作った方がラクな方は、それでもOK。大切なのは自分に合った仕組みを作ることだと野上さんはいいます。

野上さん:
「お弁当の作り方に正解はありません。なのでいろんな『こうしなきゃ』の気持ちを捨てて、自分にとって面倒じゃないやり方を見つけていけたらいいですよね。

外食の方がラクな日だってもちろんあるはずです。でも、お弁当を作って行った日のランチがいつもよりラクだと感じたら、また持って行きたくなるはず。そうしているうちに、気づいたら続けられているものですよ」

まずはウォーミングアップのように、お弁当に向き合う気持ちをほぐしてくれた野上さん。続く第2話からは、30年の経験からおすすめしたいお弁当箱やおかずのレシピ、詰め方のアイデアを伺っていきます。

(つづく)

【写真】木村文平


もくじ

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野上 優佳子

料理家・弁当コンサルタント。新聞、雑誌、テレビなど多メディアで活動しながら、汎用性と実用性の高いレシピを提案している。プライベートでは社会人から小学生まで2女1男の母。

▼野上さんの著書はこちらから


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