【365日、模様替え】第4話:まる見えの洗濯機は、DIYで家具気分。食器棚に和紙を敷いたら?
編集スタッフ 糸井
東京都、落ち着きのある商店街を抜けたところにあるマンションに住む、フォトグラファー・上原未嗣(うえはらみつぐ)さん。ひとり暮らしのインテリアを、全4話でお届けしています。
第1話では、間取りやレイアウト、第2話では模様替えのマイルール、第3話では夜のインテリアをご紹介しました。
さて、最終話では、小物づかいやDIYについて。住み心地がよくなるようにと、どうやら家の至るところでDIYをしているそうですよ。
▲古材にアイアン脚を取り付けたダイニングテーブルは自作したもの。奥の椅子は友人から受け継いだ。
植物は、オブジェに合わせて
▲左上のカゴには、雑誌やブランケットを入れて、気分によって配置を変えてみるのがたのしみにしていること。
まずは小物づかいについて。上原さんの家では、家具や雑貨以外に、置かれた植物も個性的。どんな風に選んでいるのでしょう?
上原さん:
「植物とものの組み合わせは、特に意識しているところ。カラフルな民藝ものが増えてきたので、それに合うような植物にしたくて。たとえばこのグリーンは、葉脈の模様や色合いが、籐の椅子やカゴに合いそうだな〜と選びました。
植物がひとつあるだけで、ものの間に生き生きとした空気が流れますね。もっと増やしていきたいものです」
▲戸棚の横の植物。ポップでディテールの細かいオブジェには、ディティールの細かい植物を合わせて。鉢も、ポツポツと模様のあるものを用意。
布は、あるほどいい
「布は、床や棚の上にちょっと敷くだけで、ガラッと空気が変わるのでつい集めてしまいます」と上原さん。
なかでも、藍染の布は無意識に買い集めてしまうものだそう。落ち着きのある藍色は、立ち並ぶ焦げ茶色の古家具に、程よい爽やかさを加えてくれるといいます。
上原さん:
「たとえば、家具とフローリングの境目に布を1枚敷くことで、空間から寂しさがなくなります。ものを並べるスペースも出来上がりますから、あちらこちらに敷いてしまいます」
▲戸棚の前におもむろにしいた布。その上には、薬瓶やCDを飾って。
食器棚には、和紙を敷いたら
ダイニングテーブル前にある戸棚には、たくさんの食器が。覗かせてもらうとそれぞれの引き出しには、和紙が敷かれていました。
上原さん:
「お皿の下に、青や深緑の色があると、収納しているときの姿も愛でられて。これは、『小津和紙』さんの和紙を使っています。お皿の柄とマッチして、気に入っているんです」
▲最近買ったという雑貨たち。旅先やヤフオク、古道具店のオンラインショップで購入することが多いそう。
夏は、ドアをとって涼しげに
▲横浜の巧藝舎で買ったというインドの赤い布。
続いて、DIYしている場所をピックアップ。
梅雨から夏の季節には、湿気のこもりやすい脱衣所前のドアを「えいっ」と外し、風通しをよくしているそうです。左右長さの違うのれんが印象的ですね。
上原さん:
「こののれん、もともとは幅の細い1枚の織物で。ここに掛けようと思って買ったのですが、いざ帰ってみると幅が思ったより細くって、『あれっ?』と(笑)
床に敷くには強い色だからなあと思い、試しに裁断。ホームセンターで木の棒を買って、縫い付けて、のれん状にしてみました。季節限定の、涼しげスポットですかね」
ミシンでカタカタ、襖代わりのカーテンを
もともと襖が外されていた押入れには、衣類を収納しているそう。面積が大きい分、普段は隠しておきたいのだとか。
とはいえ、既成のカーテンだと選べる種類が限られることもあり、それならと。ミシンを買ってカタカタ、カーテンをDIY。
ハリのある生成りの布地にコントラストの効いた黒い模様が素敵ですね、そう伝えたところ、なんとこの模様まで自作で描いたというから驚きました。
上原さん:
「大きな押入れのスペースを、単なる『壁』にしてしまうより、何か好きな布を飾りたかったんです。印象を軽くしたくて、生成りの布地を選びました。
無地だと寂しいかな〜と、ずっと作ってみたかった木版を自作して、スタンプ。うんうん言いつつ、一発勝負でランダムに押してみました」
▲模様を描いて、ホームセンターで買った木材に彫ったもの。外に焼きを入れて風合いを出し、普段は雑貨としても飾っているそう。
まる見えの洗濯機は、フレームで家具基調に
▲洗濯物は、無印良品で買った目の荒いカゴへ一時保管。
最後は、洗濯機置き場。実は、この木のボックスのなかに仕舞われているそうです。
上原さん:
「わが家の洗濯機置き場は、ダイニングからも丸見えの位置。見た目が『ザ・家電』な分、インテリアのなかで妙に目立つのが気になっていました。とはいえスタイリッシュな洗濯機を買い替えるまではいけない。
だったら、簡易的な木箱で覆ってしまおうかと思って。見た目がよくても、普段の使い勝手が面倒になるのは避けたかったので、上扉には磁石をつけて、簡単に開閉できるように。洗濯の際はこの蓋をサッと取るだけです」
▲お気に入りのステッカーを貼って。オイルを塗って仕上げた色が、インテリアに馴染んでいました。
さて、今日も模様替えを……
上原さん:
「手をつけずに見逃している部分を、日々少しずつテコ入れして、完成させるのが好きなんです」。
そうしてできあがった部屋では、物思いにふけったり、友人を招待しておしゃべりしたり、仕事をしたり。そんなエネルギーをもたらしてくれるひとときを、そばで静かに底上げしてくれるのもまた、心地よく配置されたお気に入りの家具や雑貨なのでしょう。
この椅子、今週からはちょっとここに置いてみようかな。このピンクのオブジェはこの棚に。そうやって、昨日までの自分の部屋が、ちょっぴり変わって、また好きになってしまうんですよね。
その度に思い出すのが、やっぱり模様替えはやめられない、というモットー。そうだよなあと頷いて、さて私も。今週末は手つかずだった本棚に、テコ入れをしてみようと思います。
(おわり)
【写真】上原未嗣本人
もくじ
上原未嗣
フォトグラファー。1989年、山口県生まれ。25歳頃に思い立ち上京。その後渡仏をきっかけに写真を学ぶ。現在は、フリーランスとして活動中。当店の特集でも度々登場している写真たちはどれも美しく印象に残る。Instagramは@mitsuguuuから。
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