【あえて選んだ、築40年の家】第3話:リビングと子ども部屋をかんたんDIY。念願の薪ストーブも設置しました。
ライター 桒原さやか
築40年の中古物件を購入して、自分たちでリフォームをすると決めたのはゴールデンウィークがはじまるころのこと。
わが家のリフォーム話を全3話でお届けしています。1話目では家を買うことを決めた理由を、2話目ではダイニングキッチンのリフォームについて。最終話となる本日は、リビングや子ども部屋をご紹介します。
実際にはじめてみると、あれもやらないと!これもやらないと!と、いろんなことがぽろぽろでてきます。
パイプから水漏れしていることがわかったり。あちこちホコリだらけなので、掃除だけでも相当な時間がかかったり。小さなところでは、ふすまや障子、網戸も張り替えないといけません。
9月になる前には引っ越しをするという目標だったので、本当に終わるのだろうか……と途方に暮れそうになりながらも、ひたすら作業を続ける毎日でした。
第1話第2話
子ども部屋はあえてクッションフロアに
子ども部屋にしようと思っていた部屋は、床は赤色のじゅうたん、なつかしい模様の壁紙が貼られていました。
当初はフローリングの床にしようと思っていたのですが、子どもがすぐに落書きをしたり、床にものを落として傷をつけることも。そこで、掃除がしやすく、傷がつきにくいクッションフロアにすることに。壁はペンキでまっしろに塗る予定です。
壁紙の上からペンキを塗ってみたところ、すぐにはがれてしまったので、壁紙は全部はがすことに。ペンキを塗る前に薄めた中性洗剤で壁の汚れを軽く落として、その上からペンキを塗っていきます。
ペンキが塗れたら、今度はクッションフロア。もともとあった赤いじゅうたんは剥がして、床にのりを塗ったら、ざっくりカットしたクッションフロアをのせていきます。
そのあとは、部屋の大きさに合わせてカットして、床と壁の境目に取り付ける巾木(はばき)と呼ばれるパーツをつけたらできあがり。
子ども部屋の完成です!
和室から洋室への変更は手間と時間がかかりましたが、今回はもともと洋室だったこともあり、手間も時間も半分以下。ぜんぶで1週間くらいでできたんじゃないでしょうか。
子ども部屋はもっと色を楽しみたいので、ひとつの壁をイエローや淡いブルーに変更するのもいいなぁ、とただいま妄想中。子どもがもう少し大きくなったら、いっしょにフローリングの床に変更するのもいいなと思っています。
娘もいろいろと手伝いたいようで、作業しているまわりでいつもウロチョロ
和室のリビングは、和と洋の半分半分に
リビングにしようと思っていた部屋は、二間つづきの和室でした。障子や畳も好きだけれど、今の暮らしを考えるとソファを置いてリラックスする場所もほしい……。
結局、和室も洋室もどちらも捨てられず、半分は畳を残して、半分はフローリングにすることにしました。
部屋を明るくしたかったので、砂壁にはまっしろの漆喰を塗ることに。漆喰はむずかしいだろうと覚悟していたのですが、最近は素人でもかんたんに塗れるグッズがたくさん登場しているんですね(私は「漆喰うま〜くヌレール」を使いました)。
はじめの数カ所は表面がでこぼこになったり、塗った後に漆喰が割れてきたものの、ちょっとするとコツがわかってきて、塗るのが楽しくなってきます。
和室の半分は畳を外して、フローリングを敷くことに。畳の高さ分だけ床を上げないといけないので、木材で枠組みを作っているところ。
フローリングは他の部屋と同じ方法なので、だいぶ慣れてきたのか、夫がひとりでほぼ1日で仕上げてびっくりしました。
フローリングの部屋が完成しました!壁も白くなり、ふすまも白い和紙に張り替えて、明るい部屋になったんじゃないかなと思います。
フローリングに選んだのはヒノキ。昔から日本でも馴染みのある素材なので、畳の床とも相性がいいのでは?と思ったのです。ヒノキのい〜い香りがして気に入っています。
床の間に、薪ストーブを設置
家を買うときに悩んだのは、なんといっても冬の寒さ。というのも、松本の冬は厳しく、朝方はマイナス10度近くになることも。マンションに住んでいても、冬は毎日が寒さとの戦いでした。
以前から薪ストーブのある風景にあこがれていたこともあり、さっそく業者に相談してみることにしたのです。
古い家は断熱材が十分に入っていなかったり、長い年月でゆがんだ窓からすきま風が入ってくることも多く、あたたかさをキープするのがむずかしいそう。
ところが、薪ストーブなら熱のパワーが強いので古い家でも十分にあたたまり、むしろ、熱がこもるので各部屋の扉を開けておいたほうがいいのだとか。
廊下に一歩出ると寒いのが悩みだったわが家。薪ストーブがあったら楽しく冬が越せるかもしれない……。そんなわけで、設置をお願いすることにしました。
薪ストーブを設置したのは、家の中で一番寒い場所だった床の間。和室に薪ストーブというめずらしい景色になりました。
その他にも、畳は地元の畳屋さんに張り替えを頼んだり。水漏れがわかったときも、家の近くにある水道工事会社にお願いをしたり。
自分たちでは出来ない工事を安心してお願いできる業者さんが見つかったことは、家を持つ上でとても心強いことだなぁと改めて実感しています。
廊下の奥にあった勝手口は、冬は寒い空気が入るので、窓の部分だけ残して木材でふさぎました。
広がっていく、家のたのしみ
まだまだやりたいことはいくつか残っているのですが、なんとか住めるようになったので、先日ようやく引っ越すことができました。
引っ越したばかりのあたらしい家で、目が覚める朝。
そうか、私たちもついに家を持ったんだ……と実感して静かに興奮しています。
今までも松本の街に住んでいたのに、どこかでお邪魔させてもらっている気がしていて。でも今は、ここに住んでいるんだなぁとふしぎと気持ちが変わってきたり。また、散歩中に素敵なあしらいの庭を見かけたとき、自分たちの庭でもできるんだ!と気がついたり。そんなことに嬉しさを感じる毎日です。
わが家の場合は、中古物件を自分たちでリフォームしていなかったら、しばらくは家を持っていなかったと思うので、迷ったけれど思い切ってよかったなぁ、とあらためて。そして、一歩踏み出してみたら、家に対してグンと自由になったような気がするのです。
「ここの壁を水色に塗ってみるのもいいかもね」
「バーベキューができるデッキを作ってみようか」
気がついたら、夫と話しているアイデアは、今までだったら無理だと思っていたものばかり。
引っ越したらゆっくりしようと思っていたのですが……。これからもまだまだ家づくりはしばらく続きそうです。
もくじ
桒原さやか
ライター。『北欧、暮らしの道具店』で、お客さま係として6年間働いていた元スタッフ。現在は長野県松本市で1歳の娘を子育て中。はじめての著書に『北欧で見つけた、気持ちが軽くなる暮らし(ワニブックス)』がある。スウェーデン人の夫との生活、ノルウェー暮らし、北欧旅行から見つけた暮らしのアイデアが書かれたエッセイ本。
instagram @kuwabarasayaka
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