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【スタッフコラム】思いがけない習いごと。

【スタッフコラム】思いがけない習いごと。

お客様係 望月

息子が和太鼓を習い始めました。

太鼓をやりたいと言われ続けていたのですが、年齢的にもちょうど良く通えるところが見つからず、「もうちょっと大きくなってからね」なんて話していたときから1年ほど。

その間、彼の太鼓への情熱は冷めることなく、公園で木の枝を見つけては石を太鼓に見立てて、家では色鉛筆をバチ代わりに、ついには自分の頭を両手で叩きながらリズムを刻み始めて……。

そんな息子の太鼓愛に押され、やっぱり通ってみようかなと思い立ち、ようやく見つけた教室。なんとそこは「親子参加」が必須とのこと。

というわけで息子と一緒にもれなく私も、和太鼓をはじめることとなりました。

息子にとって人生はじめての習い事。せっかく興味を持ったのだから親としても応援したい。と思っていたはずでしたが、いざ「自分も一緒に」となると急に及び腰になってしまって。

はじめは息子に対して「習い事、ちゃんと楽しめる?続けられる?」なんて勝手に心配していたのですが、今や心配なのは自分の方。

日々を思い返してみれば、少し(いや結構)わんぱくな息子にはヒヤっとすることが多く、とにかく安全に過ごせるようにすることが最大の使命。いつのまにか、一緒に楽しむことは後回しで、安心安全に過ごすことばかりに意識が向くことが多かったように思います。

そういえば最近は何かと、「お母さんは見てるからいいよ」が口癖になっていたかもな。平日は一緒にいられる時間が少ないし、特に今年は自由にお出かけすることが難しい分、「楽しませないと!」と必要以上に力んでしまうことも多かったっけ。

「お母さんも一緒に太鼓やろうよ!楽しいよ!」無邪気な笑顔を見て、同じ方を向いてただ一緒に楽しむこと。そんな気持ちをしばらく忘れていたなと、ふと気づいたのです。

息子と肩を並べ、同じ目標に向かって習い事ができるなんて、この先にこんなチャンスは巡ってこないかもしれない。今は5歳の彼もあと数年したら「お母さんもう来なくていいよ」なんて言う日がくるのかしら。

和太鼓を叩きながら「や〜!」なんて言う自分は、正直まだちょっと見慣れないし気恥ずかしいし、1回レッスンを受けただけで筋肉痛になってしまうし、「ほら、お母さん声が小さいよ!」なんて言われながらの親子和太鼓。

私にとっては随分思いがけない展開だったけれど、息子が頼もしく見える嬉しい発見もあり。せっかくなので、このときばかりは一緒に楽しむ気持ちを大切に育みたいなぁなんて思っています。「お母さん、僕ひとりで太鼓に行くよ」と言われる、その日まで。

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