【ぐっすり眠るためのヨガ】前編:ベッドの上、1分だけでもOK 気持ちをゆるめるポーズ
編集スタッフ 栗村
仕事のことや家のこと、やらなきゃいけないことが溜まってくると気が張ってうまく休めません。
そんな時に見かけたのがヨガ講師であるサントーシマ香さんの本でした。
毎日を一生懸命に過ごしている人のために、ほっと自分をいたわる時
今までヨガは、ストイックに自分を高めるためのものだと思ってい
気持ちをゆるめる方法や、気が張ってうまく休めない人のた
休むためのヨガって?
サントーシマ香さん:
「もしかしたらヨガと言われると、太陽の下でポーズを決めるようなイメージがある方もいらっしゃるかもしれませんね。
実はそういったフィットネス要素の強いものは比較的最近生まれたものなんです。元々のヨガはポーズ中心というより、
私も初めてヨガに触れた時は、たくさん動く活動量の多いものをやっていたのですが、特に子供が生まれてからは、それがだんだん合わなくなってきて。普段の生活を送るだけでも朝から寝るまで、いつも気が張っている感覚が続いていました。
そんなときに、
今回ご紹介するのは、
一生懸命駆け抜けた1日の終わりに、ほっと自分をいたわる時間になるとうれしいです」
ぐっすり眠るための
気持ちをゆるめるヨガ5つ
そわそわしている時は
腹式呼吸でスイッチ切り替え
ポイント
✔︎楽な姿勢で座る。あぐらがきつい場合は椅子の上やクッションの上でも大丈夫
✔︎お腹を包むように、やさしく手を添える
✔︎鼻からゆっくり息を吸う。手でお腹が膨らむのを感じながら。お腹の中に風船があって、それがふくらむイメージで
✔︎鼻からでも口からでもゆっくり長く息をはく。お腹の風船がしぼむイメージで
目安の回数
5〜9回ほど。心地いいと思える回数を、ゆっくり丁寧に。
サントーシマ香さん:
「呼吸は緊張しているときや不安なとき、イライラしているときにリラックスモードに変えることのできる一番手軽で、基本的なもの。
ゆっくりと腹式呼吸を行い、特に吐く息を長くすることで、心拍をスローダウンさせ、ストレス反応を和らげてくれます。
呼吸をする時に一番大切なのは『今だけ』に集中すること。1〜2分、短い時間だけでも大丈夫。息を吸って体がどんな風に動くか意識してみたり、どこかに力が入っている部分があれば力を抜いてみたり、今の自分にゆるやかにフォーカスするのがポイントです」
気分をすっきりさせたい時は
胸を開いて呼吸を通す
ポイント
✔︎あぐらなど、楽な姿勢で座る
✔︎両手を背中に回して組み手を作る
✔︎肩甲骨を寄せるようにして胸を開く。無理な力は入れず、気持ちいいと感じる程度で
✔︎鼻からゆっくり息を吸う
✔︎鼻からでも口からでもゆっくり長く息をはく
✔︎組み手を左右、上下に小さく動かしても気持ちがいい
目安の回数
胸を開いた状態で腹式呼吸を5回ほど。心地いいと思える回数を、ゆっくり丁寧に。
サントーシマ香さん:
「ここからは座ったままできる体をほぐすポーズを紹介していきます。
ひとつ目は、日中パソコンを見つめていたり重い荷物をもったりすることで、こわばりがちな肩甲骨を寄せて胸を開くポーズ。
胸を開いて背骨が伸ばすと、呼吸がしやすくなり気分がすっきりしますよ」
肩がこっている時は
背中を丸めるポーズ
ポイント
✔︎あぐらなど、楽な姿勢で座る
✔︎両手を胸の前に持っていき組み手を作る
✔︎下を向き背中を丸めて、組み手を体の前で伸ばす。力は入れず、気持ちいいと感じる程度で
✔︎鼻からゆっくり息を吸う
✔︎鼻からでも口からでもゆっくり長く息をはく
✔︎重心を左右に移動させるように、体をゆらゆら動かしても気持ちがいい
目安の回数
腕を伸ばした状態で腹式呼吸を5回ほど。心地いいと思える回数を、ゆっくり丁寧に。
サントーシマ香さん:
「先ほどのポーズと同じ、楽な座り姿勢のまま今度は組み手を前に伸ばします。顎を引いて背中を丸め呼吸を。
ポイントは体の背面、肩甲骨の間のスペースを意識しながら深く息をすること。2と3のポーズを交互に行っても気持ちがいいですよ」
頭が重たいなと感じた時は
首を伸ばすポーズ
ポイント
✔︎あぐらの姿勢で楽に座る
✔︎背中で組み手を作ったら、右の脇腹に添える
✔︎右耳を右肩に近づけるようにして、ゆっくり首を傾ける。力は入れず重力に任せて、伸びているのをやさしく感じる程度で
✔︎鼻からゆっくり息を吸う
✔︎鼻からでも口からでもゆっくり長く息をはく
✔︎組み手を左側に移して、反対側も同じように伸ばす
目安の回数
首を傾けた状態で腹式呼吸を5回ほど。心地いいと思える回数を、ゆっくり丁寧に。
サントーシマ香さん:
「組み手を脇腹に回してあげると、肩から首筋にかけて気持ちよく伸ばすことができます。軽くあごを引く動きを足しても気持ちがいいですよ」
疲れて何もしたくない時は
ベッドに足をかけるポーズ
ポイント
✔︎床に寝そべる
✔︎ふくらはぎ全体をベッドにのせる。ベッドが難しい場合は椅子やソファなどでも大丈夫
✔︎胸が開くように両手を開く。腕は曲げるか、組み手を頭の下にひいて枕にしても
✔︎鼻からゆっくり息を吸う
✔︎鼻からでも口からでもゆっくり長く息をはく
目安の回数
腹式呼吸を5回ほど。心地いいと思える回数を、ゆっくり丁寧に。
サントーシマ香さん:
「これまでゆったり体をほぐすポーズをご紹介しましたが、疲れていて何もできないという時や、気持ちがどうしても落ち着かないという時はベッドに足をのせてみてください。
足の血液を心臓の方へ巡らせることで、ストレス反応を和らげ、気持ちを落ち着かせてくれます。
足のだるさやむくみが気になる時にもおすすめです」
さて、次回は家で過ごす時間が増え、座りっぱなしが多くなってきた今にぴったり。体全体を伸ばすポーズを紹介してもらいます。
(つづく)
【写真】濱津和貴
もくじ
サントーシマ香
ヨガ講師。アーユルヴェーダ・セラピスト。2005年全米ヨガアライアンス認定インストラクター講座を終了。その後インドや北米を中心に学びを続ける。現在はオンラインヨガの配信も行う。著書に「疲れないからだをつくる 夜のヨガ」(大和書房)や「DVD付 心を整える リラックスおうちヨガ・プログラム」(高橋書店)など多数。最新の書籍は「ストレスフリーになる 休息のヨガ」(大和書房)。2児の母。Instagram:@santosimakaori
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