【春のお弁当計画】第2話:わたしの鉄板にしたい。人気モノの「唐揚げと煮卵」を大人味に
ライター 小野民
お弁当作りをもっと楽しく、気楽にする方法を、ケータリングチームPerch.のまきあやこさんに全3回で教わっています。
第2話では、唐揚げを抜群においしくするコツとちょっと大人な「味変」アイデアをお届け。まきさん直伝の半熟具合が絶妙な味付け卵でも、簡単に大人味のバリエーションが楽しめるようですよ。
自分なりに作り慣れた唐揚げレシピがある人も多そうですが、今回教えてもらうのは「お弁当向き」の唐揚げ。まきさんが、たくさんのお弁当を作りながら実践しているコツも教えてもらいました。
ぐるり包んだ皮でジューシー!
少ない油で「お弁当用唐揚げ」
材料
鶏もも肉…1枚
【下味】
酒…大さじ1/2
醤油…大さじ1
しょうが(すりおろし)… 小さじ1
にんにく(すりおろし) 小さじ1/2
こしょう…お好みで
米粉や上新粉(なければ片栗粉)…大さじ2〜3
油…1/2カップ程度(揚げるときに1cmに満たないくらいで大丈夫)
下準備
鶏肉を冷蔵庫から出して30分くらい常温に戻しておく
※時間がない時はすぐに使っても大丈夫。ただし、冷蔵庫から出したての鶏は外と中の温度が異なり、均一に火を通すのが難しいので注意。
作り方
1. 鶏肉に調味料を揉みこみ、衣をつける
ジップ付き袋などに、一口大にカットした鶏もも肉と【下味】の材料を入れてもみこんだら、衣になる粉を入れてよく振ります。
まきさん:
「すぐに衣をつけてもちゃんと味は染みますが、下味をつけるところまで前日にやって冷蔵庫に入れておいて、お弁当を作る当日は衣をつけるところからやるのもいいですね。
意外と大事なのは、鶏肉を常温に出しておくこと。外側と中心の温度に差があるとなかなかうまく揚げられません」
▲米粉や上新粉は小麦粉より油を吸わないので、外はサクッと中はジューシーな食感が保たれます
まんべんなく粉が行き渡り、表面の湿っている部分がなくなったら準備完了です。
2. フライパンに油を入れ、1のお肉を入れて揚げ焼きにする
火加減は弱めの中火。鶏肉は油が冷たいうちに入れ始めます。鶏の皮は伸ばして身を包むようにして、皮目を下にして置きます。
まきさん:
「油が少量で済むように、小さいフライパンや卵焼き器を使うといいですよ。1cmもないくらいの高さで大丈夫です」
3. 裏返す時以外はなるべく触らず、全部で5-7分じっくり揚げ焼きにする
形が崩れないように触るのは最小限に。端の色がきつね色になってきたら裏返す目安です。
まきさん:
「ちゃんと火が通ると、泡が小さくなって持ち上げた時にちょっと軽くなります。でも判断するのが難しかったら、1つ切ってみるのが確実ですね」
鶏肉は脂肪分が少なく、比較的冷めても味や質感が変わりにくいのでお弁当向きの食材だそう。さらに米粉をまとって揚げた唐揚げは、まさに「お弁当用唐揚げ」なのです。
夕飯にはビールも一緒に! 大人な味変
まきさんのおすすめは、スイートチリソースとマヨネーズを「1:2」で混ぜて唐揚げを絡めたアレンジ。マヨネーズのこくとピリ辛と酸味が食欲をそそるスイートチリソースの組み合わせはやみつきの味で、ビールのお供にもぴったりです。
まきさん:
「唐揚げは下味に何か加えるのも、できてから何か絡めるのも自由自在です。
下味に加えるなら、カレー粉、柚子こしょう、青のり、ごま……塩レモンを刻んでもいいかも。
できた後は、カレー粉をまぶしてもいいし、山椒、花山椒、クミンパウダーをまぶすのも大人っぽくなっていいですね」
めんつゆに何を加える?
漬け半熟卵
材料
卵…好きなだけ
漬けるつゆ…めんつゆ(3倍濃縮)3に対して水7の割合でゆで卵が浸るくらい
作り方
1. 半熟卵を作る
ゆでる前に卵の先端にがびょうなどで穴を開けておきます。鍋に水を入れて沸騰させ、常温にしておいた卵なら7分、冷蔵庫から出したばかりの卵なら8分茹で、ゆで上がったらすぐに流水や氷水に入れて、すぐにひびを入れておくとむきやすいです。
2. つゆにゆで卵をつけて冷蔵庫へ
むいた卵を入れた袋に、漬けつゆを入れて全体が浸るようにし、5時間くらいおいてからが食べ頃。冷蔵庫で3日間はおいしく食べられます。
まきさん:
「漬けるつゆの配合は、3日置いてもしょっぱくなりすぎないように調節しています。めんつゆは濃縮の加減が違うので、家にあるものでちょうどいい薄め方にしてみてください」
めんつゆプラスαで、ずっと飽きずに楽しい
まきさん:
「たくさん作っておくと、ラーメンに入れたり、おでんの仕上げに入れたりいろいろな楽しみに方ができます。唐辛子、柚子胡椒、八角などを入れておけばエスニックな味が楽しめます。
半分はそのままで子ども用、半分はスパイスを加えた大人用と分けて漬けておいてもいいですね」
***
唐揚げと漬け半熟卵。定番おかずが上手にできると、お弁当の主役のピースがしっかりはまった安心感。さらに「足すだけ」のアレンジを知って、バリエーションが広がっていくのはわくわくします。
次回の第3話では、「お好みトッピングつくね」と「人参のナムル」のレシピを紹介。ポイントは両方とも冷凍ストックもできること。いろんなシーンで役立ちそうなおかずですよ。
【写真】志鎌康平
もくじ
まきあやこ
料理家 Food producer / stylist、Perch.主宰。テーマ性のあるオーダーメイドのケータリングやお弁当、イベントでのフードコーディネーションを手がける他、フードスタイリング・レシピ開発などを中心に活動中。著書に「やってみたら思ったより簡単だった!スグうま自炊生活」。
ライター 小野民
編集者、ライター。大学卒業後、出版社にて農山村を行脚する営業ののち、編集業務に携わる。2012年よりフリーランスになり、主に地方・農業・食などの分野で、雑誌や書籍の編集・執筆を行う。人間3人、犬猫5匹と山梨県在住。
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