【スタッフコラム】「おすすめできません。」

バイヤー 郡 バイヤー 郡

引越してもいいかな、というタイミングが訪れたので、今月から物件探しを始めました。

今の家に住みはじめて3年目になるのですが、その引越しの際、とてもお世話になった不動産仲介会社の方がいました。

以下、その方を仮名でTさんとお呼びしたいと思います。

 

3年前にそのTさんと、第1候補の物件へ内見に行ったときのことです。

新築のその物件は言わずもがなとても綺麗で、そこそこに広さもあり、家具も配置しやすそうな間取りでした。キッチンのしつらえも申し分なく、「今の家より断然住みやすそう」という印象でした。

一通り部屋を見てまわり、気持ちが固まりかけていた私は、「ここ、いい感じです」とTさんに伝えました。

するとTさんは、渋い顔で窓を見ながら言いました。

「郡さん、正直言って、この部屋はあまりおすすめできません」
「!?」

思いがけない言葉に驚いていると、Tさんは真剣な面持ちでこう続けます。

「どうしても、この窓が気になるんです。部屋の一番大きな窓が曇りガラスになっているでしょう。女性にはそのほうが安心かもしれませんが、普通の窓と違って光があまり入らないので、閉塞感を感じてしまうんですよ」

Tさんご自身も、以前曇りガラスの部屋に住んでいたことがあるそうで、日光を十分に浴びない日が続くとどうしても気持ちが沈みがちになる、という実体験を話してくれました。

私は正直なところ、そのとき住んでいた家の退去日が迫っていたのと、その当時の環境から早く抜け出したいという焦りで、半ば自棄になっていました。

そこで決めてしまえば楽にはなれたのですが、悩んだ結果、Tさんの言葉を信じて一旦その部屋は見送ることにしました。

そして後日、また何件か内見をした中で、今の部屋に出会いました。

広いとは言えないけれど、大きなガラス窓があり、日当たりはとっても良好。何よりTさんが、「ここは絶対に良い風が入ってきますよ」と太鼓判を押してくれました。

さて、この部屋で暮らした3年間はどうだっただろう。

振り返ってみると、嫌な思い出より、良い思い出のほうが圧倒的に多く残っていることに気が付きました。

自分の人生が変わるくらいの、出会いや発見もありました。

「それもこれも全てこの部屋のおかげ!」なんて意識はなかったけれど、改めて思い返すと、もしかして。マイナス思考の自分がこんなにも良い記憶ばかりを思い出すのも、大きな窓のおかげなのかもしれない。

私の中で、「良い物件」の基準が大きく変わりました。

***

あのとき、自分がTさんの立場だったらどうしただろう。

不動産屋さんにとっても、早く決まったほうが良いはずです。

自分なら、納得できないところがあっても、それをお客さんに伝えることが「正しい」とは考えないかもしれない。笑顔でお客さんの背中を押すかもしれない。

自分の流儀を持って仕事と向き合ってるひとって、かっこいいなと思ったんです。

そして私は先月末、「覚えてくれているかなぁ」と少しドキドキしながら、3年ぶりにTさんに連絡をしたのでした。


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