【お守りスープ】第3話:おなかが弱っているときに。「梅とおもちのみぞれスープ」
編集スタッフ 奥村
今年もあと少し。慌ただしい師走ですが、できるだけ健やかに乗り切りたいものです。
そこで今回は、がんばらずに作れて体にやさしい、元気が出るスープ3品を、料理家で国際中医薬膳師の齋藤菜々子(さいとう ななこ)さんに教わりました。
3品目は、胃腸の疲れを感じた時におすすめのスープです。
お腹にやさしく、食べごたえも◎
梅とおもちのみぞれスープ
材料(2人分)
切りもち…3個
大根…100g
梅干し…1粒
大葉…3枚
A
だし汁(顆粒だしを水に溶いたものでも)…400ml
しょうゆ…小さじ1
塩…小さじ1/4
【下準備】
・切りもちは半分に切っておく。大根はすりおろし、梅干しは種をとって叩き、大葉は千切りにする。
お守り食材は、大根・もち・梅干し
齋藤さん:
「冬のお腹の不調は、冷えからくることが多いと言われています。今回は消化を助けつつ、体を温めてくれる効果のある食材を組み合わせました。
大根は消化促進効果のある食材です。今回はおろして使うので、葉に近い方(上部)を使う方が辛みが少なくておすすめです。
もち米は、お腹が弱っている時におすすめの食材です。粘性があることでお腹の中に留まりやすいので、胃腸を温めてくれる効果が。よく噛んで消化しやすい状態で摂取すれば、冷えからくる下痢にも効果的と言われています。
梅干しの酸味は、吐き気を抑える効能があります」
作り方
1.鍋にAを入れて中火にかけ、煮立ったら切りもちを加える。3〜4分、柔らかくなるまで煮る。
2.1に大根おろしを加えてさっと温め、味を見て薄ければ塩適量を加える。
3.器によそい、梅干しと大葉をのせてできあがり。
齋藤さん:
「だしは好みのものでOKですが、今回はかつおと昆布の合わせだしを使いました。
これからお正月にかけては、ちょうどおもちをストックする時期。年末年始のごちそうで胃腸が疲れた時にも、ぜひお試しになってみてください」
胃腸が弱った時にはよくうどんを食べていましたが、おもちが良いとは新しい発見。柔らかなおもちはつるんと食べやすく、食後は確かに、だんだんとお腹がぽかぽかとしてくる感じがありました。
全3話でお送りしたスープレシピ。冬のスープはそれだけで心温まるものですが、食材の効能を知ることで、もっともっと頼れる1品になりそうです。
残りの冬も健やかに過ごすための、ちょっとしたお守りとして。活用していただけたら嬉しいです。
【写真】濱津和貴
もくじ
齋藤 菜々子
料理家、国際中医薬膳師。「今日からできるおうち薬膳」をモットーに、身近な食材で作る親しみやすい家庭料理のレシピを雑誌やwebで提案している。近著に『体にいい煮込みおかず』(ワン・パブリッシング)、『基本調味料で作る体にいいスープ』(主婦と生活社)など。Instagram:@nanako.yakuzen
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