【おかずグラタン】01:トマト缶で手軽においしく。「かぼちゃのラタトゥイユグラタン」
ライター 瀬谷薫子
あつあつとろり、グラタンのおいしい季節がやってきました。
定番のマカロニグラタンもいいけれど、野菜とお肉がごろりと入って、ごはんやパンに合う「おかず」のようなグラタンなら、毎日の献立に重宝するはず。
今回はそんなおかずグラタンのアイデアを料理家の瀬戸口しおりさんに聞きました。
主役は、旬のかぼちゃとさつまいも。ちょっと新鮮な味付けで、グラタンの楽しみ方が広がる2品です。
1品目はトマト缶を使った、さっぱり軽やかなグラタンです。
トマトの酸味で軽やかに
ほくほくかぼちゃのラタトゥイユグラタン
材料(2〜3人分)
かぼちゃ…100g(1/8〜1/16個分)
玉ねぎ…1/4個
なす…1本
鶏もも肉(あれば親子丼用など細切れのものが便利)…120g
トマト缶…200g
卵…1個
チーズ…適量
塩…小さじ1
酒…大さじ2
油…大さじ1
<ホワイトソース>
牛乳…350ml
薄力粉…大さじ1と1/4
有塩バター…15g
塩…ひとつまみ
作り方
1.ホワイトソースを作る
鍋にバターを入れて中弱火にかけ、バターが溶けたら薄力粉を加え、へらで練る。
全体になじんだら弱火にし、牛乳を少しずつ加えながら混ぜていく。
瀬戸口さん:
「牛乳は少しずつ加えるのが、ダマにならず綺麗に仕上げるコツです」
牛乳を加え終わったら、弱火のまま10分ほど火を通す。時々、焦げ付かないようへらで鍋の底をかき混ぜる。
次第に沸騰し、全体にとろみが出てきたら塩を入れてかき混ぜ、火を止めてそのまま冷ます。
瀬戸口さん:
「今回は粉とバターの量を極力減らして、ダマになりづらく、軽やかに食べられるホワイトソースにしました。
ジップロックなどの密閉袋に入れて冷凍保存ができるので、倍量など多めに作ってストックするのもおすすめ(今回、写真では倍量で作っています)。冷凍したものをそのまま火にかけて牛乳で溶けば、シチューの素としても使えます」
2.材料の下ごしらえ
かぼちゃは2cm角に切り、ラップをふわりとかけ、電子レンジ(600W)に3分かけて火を通す。
なすは乱切りにして5分ほど水にさらし、アクをとる。玉ねぎは1.5cm角くらいのざく切りに、鶏肉も1.5cm角くらいに切る(親子丼用など細切れのパックがあれば、切らずにそのまま使う)。
鍋に油を中火で熱し、玉ねぎを炒める。玉ねぎが透明になったら鶏肉を加え、塩の半量を加えて炒める。
鶏肉の色が変わってきたらなすを加え、柔らかくなったらかぼちゃと残りの塩を加えて、トマト缶、酒を加える。全体を混ぜてひと煮立ちさせたら、2分ほど煮て水分を飛ばしてから火を止める。
3.オーブンで焼く
耐熱皿に2を盛り、1のホワイトソースをかけ、真ん中に窪みをつくり、卵を割り入れる。上からチーズをたっぷりのせる。
220度に予熱したオーブンで15分ほど焼けばできあがり。
瀬戸口さん:
「ラタトゥイユは煮込みすぎず、短時間で仕上げるのがポイント。野菜が煮崩れず形がしっかり残るので、食べごたえが増します。
塩は2段階に分けて加えることで、鶏肉と野菜に均一に味が染み、シンプルな調味料でも深い味わいに。
ソースがとてもおいしいので、ぜひパンにつけて召し上がってくださいね」
トマトとホワイトソース、ありそうでなかった組み合わせ。トマトの酸味がクリーミーなソースのアクセントになって、グラタンだけれどとても軽やか。ペロリと食べられました。
パンとの相性はもちろん花マル。ですがソースをごはんにからめて、リゾット風にして食べるのも好きでした。どちらもお試しくださいね。
【写真】濱津和貴
もくじ
瀬戸口 しおり
夫と息子の3人暮らし。東京・吉祥寺にあった『諸国空想料理店KuuKuu』のシェフ、料理家・高山なおみ氏のアシスタントを経て独立。著書に『わたしの作りおきおかず』(アスペクト)、『自分ごはん時々おやつ』(主婦の友社)など。Instagram:@kururichan
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