【フィットする暮らし】シェフ 相場正一郎さん 第1話:自分の「生活」を軸に、暮らしのバランスを考える。

編集スタッフ 二本柳

fitaiba_20150918_0014聞き手・文 スタッフ二本柳、写真 鍵岡龍門

仕事と趣味と家族と。
どうしたらバランスよく暮らせるんだろう。

 
「今の暮らしは自分にフィットしているなあ…」

わたしたちがそう感じられるとき、そこにはきっと他人のモノサシではない、“自分” の基準で選びとったスタイルがあるのだと思います。

本日からお届けするシリーズ「フィットする暮らしのつくり方」は、そんな自分らしく心地いい暮らしをつくっておられる方を取材し、お客さまにお届けする読みものです。

vol.09となる今回は、東京 代々木にあるイタリアンレストランのオーナーシェフ 相場 正一郎(あいば しょういちろう)さんにご登場いただくこととなりました。

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都心でありながら豊かな緑を残す代々木八幡と参宮橋。その2つの街に佇む2つのイタリアンレストラン『LIFE』と『LIFE son』のオーナーシェフを務めるのが相場正一郎さんです。

人の温もりを感じるような居心地のいいレストランは、オープンから13年の時を経て、地元の人たちを中心に愛され続ける「街の食堂」といった存在。(『LIFE son』は開店から3年)

そんなお店からほど近いところにある、センスの良い家具や雑貨、そしてたくさんのグリーンに囲まれた相場さんのご自宅は私もこれまで様々な雑誌やメディアで目にしてきました。

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そして、そこに必ず一緒に写っているのが奥さまの千恵さんと長男の日和(ひより)君、長女の葉和(はわ)ちゃんの仲良し家族です。

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素敵なインテリアに囲まれて、家族とぴったり肩を寄せ合う相場さん。さらに一方では、数々の趣味の持ち主という噂も聞きつけています。

なんてバランスの取れた暮らしなんだろう…!

相場さんの姿を紙面で見るたびに、その幸せな暮らしがどう作られているのだろう?仕事もきっと忙しいだろうに、どうしたらこんなに家族や趣味の時間を作れるのだろう?そんな疑問を抱かずにはいられませんでした。

でも実際にお会いした相場さんは、少年のような一面を持つ一方で、とても地に足のついた考え方をする人。

自分の生活を軸に “暮らし” のバランスを整えながら、他の誰でもない、自分自身が納得できる毎日の幸せをつくっているようでした。

そこで今回の連載では、そんな相場さんの「フィットする暮らし」をつくる考え方のヒントをお届けしていきたいと思います。

 

相場さんという人物像とその暮らしについて。

 
第1話となる本日は、本連載のメインに移る前に、まず相場正一郎さんとはどんな方なのか?そしてどんな生活をしているのか?その人物像を気になる自宅風景とともにお届けしたいと思います。

 

家族とくつろぐ、心地のいいマイホーム。

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グリーンに包まれた代々木公園を眺めながら山手通りを一本奥に。そこからつづく静かな坂道に佇むヴィンテージマンションが、今回お邪魔した相場さんのお住まいです。

秋晴れの日に訪れたリビングは、両手をのばして深呼吸したくなるような清々しい空間。

近所の豊かな自然とベランダの植物が一体化して、大きな窓にはグリーンの景色が広がります。

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植物好きな相場さんが自宅やレストランの内装用にと選ぶのは、鹿児島県にショップを構える「Araheam(アラヘアム)」の植物たち。

ベランダと室内と、ローテーションを組みながら日光をたっぷり浴びた植物たちはどれも元気いっぱいです。

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そして相場さんのリビングが単におしゃれなだけでなく、訪れた人に居心地の良さを感じさせるのは、そこに混じって顔を出すジャンクなテイスト。

アメコミ(アメリカン・コミック)の人形や、どこかシュールな表情のハワイ土産などなど…。

愛くるしいアイテムがあちらこちらに見つけられ、相場さんの愉快な人柄を予感せずにはいられません。

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一方、家具はシンプルなデザインのヴィンテージを選びとり、ナチュラルカラーのものを基本に。

インテリアはすべて、妻の千恵さんと一緒に決めているのだそうです。

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大人になっても遊び上手。

自宅を囲む2軒のレストランのオーナーシェフを務めながら、毎日忙しく職場と自宅(兼事務所)を行き来する相場さん。そのかたわら、仕事のある日でも時間を見つけてはサーフィンをするため海に出かけるのだというから驚きです。

仕事に情熱を注ぐお父さんの多くは、家族の時間を取るだけでもいっぱいいっぱい。だからいつの間にか遊び方を忘れてしまう…。

そんな一般論は、どうやら相場さんにとって無関係のよう。

サーフィンに限らず写真にキャンプ、山登り、音楽などなど、興味の対象は絶えません。

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週末はできるだけ家族と一緒に過ごす。

相場さんは、18歳のときに料理について学ぶため単身イタリアへ留学した経験の持ち主。5年もの間、イタリアと日本を行き来する生活を送っていたそうです。

10代から20代にかけた人生の若き時代を「家族が第一」というイタリア文化のもとで暮らした相場さん。そこで受けたカルチャーショックは少なからず今の暮らしに影響を与えていると言います。

その表れとも言えるのが、たっぷりと家族に注がれた愛情。

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第一子である日和くんが生まれたことをきっかけに、それまでのワークスタイルを大きく変えて土日を休むことを選んだ相場さん。

どんなに多趣味な相場さんも、週末は一人出かけることもせず、家族4人でずっと一緒に過ごすのだそうです。

相場正一郎さん:
「土日休みになったのは本当に最近で、それまではずっと逆の働き方でした。だから今は、噛み締めてる…って言うんですか?家族と過ごす週末の時間はかけがえのないひとときです」

そう照れ臭そうに話す相場さんは、紙面で見ていたパワフルな姿とはちょっと違う、身近にいる「やさしいお父さん」といった印象でした。

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情熱を注ぎつづけるレストランの仕事、挙げだしたら切りがないほどの趣味、そして家族。

この3つすべてが等しく、そして無理なく、共存しながらつくられている相場さんの暮らし。

でも一体どうしたら限られた時間のなかで「仕事・趣味・家族」すべてにエネルギッシュでいられるのでしょう?

その秘訣は、相場さんの「暮らし」に対する考え方にありました。

考え方ひとつ変えるだけで暮らしは想像以上に変えることができる。そんなことを相場さんの話から私も学びました。

明日の第2話からは、いよいよその本題に迫りたいと思います。

(つづく)

 
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もくじ



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