【観葉植物の選び方・育て方】第1話:キーワードは耐陰性、ワンルームやリビングにおすすめの植物4選
リビングやワンルームにおすすめの観葉植物をご紹介します!おすすめの置き場所や水やりのタイミング、これだけは覚えておきたい育て方のコツが登場します。リビングのグリーンとしても人気のある、ウンベラータやエバーフレッシュ、トックリラン、ボトルツリー。あこがれの、観葉植物のある暮らしがもっと身近になったら嬉しいです。
編集スタッフ 青木
街を歩くだけでも気持ちのいい新芽の季節になりました。お家の中にもイキイキした植物があるなら、居心地の良さがグンと増すような気がします。
けれど、どんな植物が室内でのお世話に向いているのか、日当りはどのくらい必要?我が家と相性がいいのは?と、疑問が次々に浮かび迷子になってしまいそうです。
そこで今回の特集では、観葉植物入門編として、フラワーアーティストのsocukaさんに、室内でも育てやすい観葉植物をご紹介いただくことにしました。
『なぜ枯れたりダメになったりしてしまうのか』
お話を伺ううちに、観葉植物がもともと持っている特性に、うまく付き合うコツが隠れていることが分かってきました。全4話で、リビング・キッチン・玄関のエリアごとにお届けします。
お部屋に向いてるのは『耐陰性』のある植物です。
フリーのフラワーアーティストとして活躍中のsocukaさんは、主に個人の方からのオーダーやウェディング、店舗のいけ込みのお仕事をされています。その際に、お花だけでなく観葉植物の提案をすることもあるのだそう。
socukaさん:
「活け込み先の飲食店は日照時間が短かったり、日光が入る窓が少ないなど、太陽が大好きな植物を育てるには難しい環境である場合が多いんです。なので、そんな中でも比較的お世話がしやすい耐陰性のあるタイプの観葉植物を提案することがあるんですよ。
今回は、私が家で育てたことがあったり、活け込み先で紹介している観葉植物の中でも特におすすめの植物を集めてみました。お店で選ぶ時は、店員さんに聞いたり、鉢の土に添えてある取扱いの札をチェックしてみてください」
socukaさんセレクトの観葉植物に共通するのは、耐陰性。「耐陰性」とは、日照不足、日光の少ない日陰でも耐えて、生育する性質のことを言います。
というわけでこの特集では「日光も大好きだけど、日陰に適応する度合いが高い、耐陰性のある植物」を紹介していただくことにしました。
本日は、お家の中でも日当りがいい場所に位置するリビングやワンルームにおすすめの植物が4つ登場します。さっそく見てみましょう!
01. ウンベラータ
ハートの葉っぱがチャームポイント
「大きめなハートの葉がかわいく、インテリア雑誌でもよく見かける人気の観葉植物です。丈夫なので植物を育てることが初めての方にもおすすめです!小さいものから大きなサイズまで販売されているので、お家にあったサイズを見つけてくださいね」
ウンベラータが好きな場所
「熱帯生まれの植物なので、温かく日当りがいい場所が好きですが、真夏の直射日光に当たると葉が焼けたように傷むことが。。そんな時は窓から少し離し、柔らかい光が届く場所に置きましょう。
耐陰性があるので、レースのカーテン越しに日光が差し込む程度の明るめの日陰でも元気に育ちます。緑色の葉を一年中楽しむことができますが、寒さには弱いので、冬場は日当りのいい場所でお世話してください」
葉が落ちちゃった!?でも大丈夫!
「寒さで葉を落とすことがありますが大丈夫!葉がポロポロ落ちてきて元気がないように見えますが、幹は力を蓄えて葉を出す準備をしています。日当りのいい場所に置き、1〜2週間に1回の水やりを続けてみてください。翌年の春以降には元気な芽が出てきますよ〜」
グリーンDATA
・名前:フィカス・ウンベラータ
・育てやすくインテリア雑誌でも人気
・寒さ:弱い、暑さ:強い
・置き場所:日当りのいい室内、耐陰性:あり
・水やり:春夏は成長期です。土が乾いたら、受け皿に水が浸みだしてくるまでたっぷりと。秋冬は夏よりも頻度は控えめに。(受け皿に溜まった水は根腐れの原因になるので捨てましょう。)
02. エバーフレッシュ
夜になったら眠る!?
「朝になると葉を開き、夜になると葉を閉じて眠るという愛くるしい特徴が!一緒に暮らしてるなぁという感じがする、特別な植物です。丈夫で色んなサイズで販売されているので、お家にあったサイズを見つけてくださいね」
エバーフレッシュが好きな場所
「風がふくとシャラシャラ揺れる柔らかい葉は、直射日光が苦手。反対に、日光が当たらない場所・暗い場所に置くと、日照不足で葉が黄色くなり散ることも。
直射日光と暗すぎる場所を避け、レースのカーテン越しのような柔らかい日光が当たる場所に置いてあげると、喜んでグングン成長します」
こんなサインを見逃さないで
「水不足になると、昼間でも葉を開かなくなるので、土や葉が渇いていないかよく見てあげてくださいね。葉っぱの健康のために、暖房やエアコンの風が直接当たらない場所に置いてあげましょう。乾燥が気になる時は霧吹きで葉水(※)をあげると艶やかになります」
(※)葉水とは、葉っぱに霧吹きで水を吹きかけることです。
グリーンDATA
・名前:エバーフレッシュ
・シャラランと揺れる繊細な葉がかわいい
・寒さ:弱い、暑さ:強い
・置き場所:日当りのいい室内、耐陰性:あり
・水やり:春夏は成長期です。土が乾いたら、受け皿に水が浸みだしてくるまでたっぷりと。秋冬は夏よりも頻度は控えめに。(受け皿に溜まった水は根腐れの原因になるので捨てましょう。)
03. トックリラン
見ていて飽きない日々の変化
「ピーンと腰のある葉と、ずんぐりとした幹が個性的。そしていかにも丈夫そう。
今はポニーテールですが、節から脇芽が出てツインテールになることもあるんですよ!フォルムの変化も面白く、見ていて飽きない植物です」
トックリランが好きな場所
「耐陰性があるので、日の当たる時間が短い室内でも育ちますが、今回紹介する植物の中でもダントツで、太陽が大好きです。日当りがいいリビングのテレビボードの上などが最適かもしれません」
傾いてきたらやってあげたいこと
「光のある方へ傾いて伸びていくので、全体にまんべんなく日光が当たるように、ときどき向きを変えてあげましょう。そうすると、こちらの期待に答えるように傾き加減が変わってきて、愛しさが加速します」
グリーンDATA
・名前:ノリナ(トックリラン)
・とにかくお日様が好き、まんべんなく日が当たるように向きを変えてね
・寒さ:やや弱い、暑さ:強い
・置き場所:日当りのいい室内、耐陰性:あり
・水やり:春夏は成長期です。土が乾いたら、受け皿に水が浸みだしてくるまでたっぷりと。秋冬は夏よりも頻度は控えめに。(受け皿に溜まった水は根腐れの原因になるので捨てましょう。)
04. ボトルツリー
ボトルの形に幹が膨らむ不思議な木
「パッと開いた細い葉がかわいいですよね。成長するにつれ、幹がボトルのように膨らんでくることからボトルツリーと呼ばれるようになったそうです。
個性的な形で変化も楽しい植物なので、2個目以降の植物にいかがでしょうか」
ボトルツリーが好きな場所
「温かく乾燥した土地で生まれたので、乾燥には強いけれど、寒いのが苦手です。太陽が大好きなので、日当たりのよい特等席に置いてあげてください。明るめの日陰に置きたい時は、1〜2週間に1回は日光浴をさせてあげましょう」
見逃したくないこんなサイン
「乾燥や冬の寒さで葉を落とすことがありますが、暖かくなると徐々に新芽が出てきます。もともととても強い植物なので、幹に栄養を送るつもりでよく日に当てて、水やりを続けてください」
グリーンDATA
・名前:ブラキキトン(ボトルツリー)
・樹形の変化もおもしろい、ボトル型の不思議な幹の個性派さん
・寒さ:やや弱い、暑さ:強い
・置き場所:日当りのいい室内、耐陰性:あり
・水やり:春夏は成長期です。土が乾いたら、受け皿に水が浸みだしてくるまでたっぷりと。秋冬は夏よりも頻度は控えめに。(受け皿に溜まった水は根腐れの原因になるので捨てましょう。)
水やりのタイミングが難しいと感じたら…
水やりしすぎなのか、水切れしているのか。植物を見ているだけでは難しいってことありませんか?葉は元気に見えるけど土はカラカラに見える。いつが水やりのタイミングなのか、植物の声が聞こえてきたらいいのに、とよく思います。そんな時はどうしたらいいのでしょう。
socukaさん:
「水切れしているのか判断が難しい時、私が試しているのは、水やりをお休みすることです。ちょっと乱暴かもしれませんが、お休みして観察していると、それぞれの植物が『のどが渇いた』というサインを出してきます。そのサインを知ることが、その後のお世話の目安になるので、迷った時は一度試してみてください!」
さて、明日はキッチンにおすすめの観葉植物の紹介です。
「キッチンはリビングよりも暗めです」というお宅が多いかもしれません。その環境でも育てやすいのはどんな植物なんでしょう?明日の更新をどうぞお楽しみに。
(つづく)
もくじ
socuka(フラワーアーティスト)
フラワースクール卒業後、ウェディングフラワーのアルバイトを経て、2001年有限会社anelaに勤務、ウェディングを学ぶ。2002年株式会社H.P.FRANCEにてH.P.DECO花部門を担当。2007年フリーとして独立。
※socukaさんが登場するこれまでのコンテンツはこちらです。
◆多肉とくらす
◆socukaの、花日和。
◆花と暮らすヒント集『出張socuka』
◆植物のある暮らし、はじめよう
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