【スタッフコラム】二世帯暮らしで開かれてきた、わたしの社交性
編集スタッフ 岡本
二世帯住宅で暮らしています
これまでも何度かコラムに書いてきた、我が家のリノベーションや引越しについて。
約半年が経とうとしている今、改めて暮らしが大きく変わったと実感しています。
その一番の要因は、二世帯住宅になったこと。
夫の実家をリノベーションするところから始まった二世帯計画は、約1年半の準備期間を経てスタートしました。
いろいろな気持ちが押し寄せていた今までをさらりと(あくまでさらりと!)振り返ってみようと思います。
社交的なお義母さんと、人見知りな私
お義母さんの居住スペースは2階、私たち夫婦は1,2階と我が家はちょっと不思議な造りをしています。
世帯を分かつものはドア一枚だけですが、それぞれのリビングが別の階ということもあり、タイミングが合わず顔を合わせない日が続くことも。
すぐそばにいるけれど、会おうとしないと会えない。だからこそ、どう声をかけようか悩むんですよね。
–夕飯を作り過ぎてしまったから分けたい、でも今は疲れてそっとしておいてほしいんじゃないか
–この間出かけたときのお土産を渡したい、でもお風呂に入ろうとしてたら迷惑かな
根が引っ込み思案な性格もあり、「今日はやめとこう」となることがしばしばありました。
一方、社交的で大らかなお義母さん。引っ越したその日から、こちらが気負わない程度に声をかけ続けてくれました。
きっと気を遣っていただろうけれど、そんな気配はすこしも感じさせないのはどこで身につく能力なのでしょう。
人見知り故に過剰に気を遣ってしまい、相手にまで伝染させてしまうことがよくある私にとっては不思議で仕方ありません。
問題がなさそうに見えるコミュニケーションのキャッチボール。
ですが、私は受け取るばかりで投げ返すことがほとんどできずに3ヶ月も経ってしまったんです。ずっと続く関係だからこそ失敗したくない思いが強すぎたのかもしれません。
「もっと頼っていいんだよ」
その言葉に応えたいけれど、応え方が分からない。
私ってこんなに人付き合いが下手だったっけ?とまた新たな壁にぶつかっていたのでした。
きっかけは突然に
勝手に描いていた「いいお嫁さん像」に囚われ、迷走していた頃。季節の変わり目と溜まっていた疲れが重なり、体調を崩してしまいました。
当たり前のように看病をしてくれる実母がいた実家暮らし以来、初めての絶不調です。
寝ても、薬を飲んでも、点滴をしても良くならない。
夫は仕事でいない。
実家には帰れない。
この状況を冷静に理解すればするほど、余計に悪化していく体調。
そんなとき、さりげなく力になってくれたのがお義母さんでした。
地元の腕のいいおじいちゃん先生がいる病院を教えてくれたり、精がつくようにと奮発して買った食材を分けてくれたり。
実母のように付きっきりではいられないからこその優しさが、じんわり心にしみました。
体が元気になる頃には、迷走していた「寄りかかり方」がすこしだけ腑に落ちたような。
文字通り荒療治だったけれど、この数日間を境に二人の関係性が変わったように思います。
ずっと返せていなかったボールも、ちゃんと私から投げられるようになりました。
家族になること
そんなこんなでここ最近は、自然に声を掛け合うことが増えました。
商店街を歩けば必ずと言っていいほど友人に声をかけられたり、常連店がいくつもあったりと、改めて義母の社交性の高さに驚く日々。
だからふと、もしかしたら根っこを辿ると真逆の性格なのかも、とも思うのです。
私はもともとたくさんの人と会って話すことよりも、こじんまりと静かに過ごす時間に癒される性分だから。
でもこうして義母さんと家族になって、近くに住んで、一緒に過ごすうち、前よりも「誰かと一緒」が好きになってきたような気がするのです。
人との心地よい距離感を保つのが上手な義母さんから、知らず知らずのうちにエッセンスを吸収しているのかもしれません。
価値観って、大人になったらちょっとやそっとじゃ変わらない。
でもなにかのきっかけで化学反応が起きて、苦手を克服したり、普通だったものが好きになったりするんですね。私にとってはそれが二世帯暮らしでした。
きれいごとばっかりじゃ生きてはいけないけれど、これからも家族との化学反応を恐れずにいたい。
今までにない気持ちを携えて、この街で初めての夏を迎えようとしています。
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