【スタッフコラム】マッサージ店のお姉さんに、悩みを打ち明けてみたら。

商品プランナー 斉木

数ヶ月に一度、マッサージに行きます。

ベッドに仰向けになった状態で、お姉さんのほっそりした腕に、渾身の力を込めさせてしまっていることを申し訳なく思っていると、いつも決まってかけられる言葉。

「は~い、ちょっとちから抜いてくださいね~」

そのたびに、「ち、ちからって、どうやって抜いたらいいですか……?」と、まな板の鯉状態のわたしは、情けない気持ちで思うのです。

幼い頃から、「自然に」とか、「ラクにして」とか言われるたびに、ロボットみたいな動きしかできなくなってしまう。

マッサージが終わったあと、あったかいハーブティを飲みながら、気づけばお姉さんにそんな悩みを打ち明けていました。

すこし考え込んだお姉さんが、わたしにしてくれたアドバイスは3つ。

「まずは、浅くなってしまっている呼吸を深くするといいかもしれません。でも、深呼吸もきっと苦手ですよね? それなら、いいにおいのするオイルやキャンドルを焚いて、ゆっくり嗅ぐことから始めてみてください。

くるくるっとバスタオルを巻いて、腰や首の下にしいて、グーンと伸びをするのもおすすめです。5分くらい、ただその上に寝っ転がるだけでいいんです。自分の体重で、普段使わない筋肉が伸びます。

最後に、もしいやじゃなかったら、運動もしてみてください。
運動のいいところって、筋肉を動かして血行がよくなることはもちろんなんですが、別の効果もあると思っていて。斉木さんは頭皮までカチカチにかたくなってます。きっと普段からいろんなことをたくさん考えている。
大人が久しぶりに運動すると、クタクタになります。身体を物理的に疲れさせることで、リラックスした状態を体験として知ることから始めてほしいんです」

その日から、お姉さんが教えてくれたアドバイスを、どれかひとつは試すようになりました。

ちからを抜けるようになりたいと思ったことも、それに対して、アロマやストレッチ、運動を勧めらたことも初めてではありません。

じゃあどうして今回にかぎって、宿題をこなすみたいに粛々と取り組めているのか、自分でも不思議でした。

たぶん、わたしの中にまだ変われる余地があるかどうか、試してみたくなったのだと思います。

変わらないと諦めている性格や体質。でもたまに、それって諦めたフリじゃないの?と思う瞬間があって。

変われるかもしれないという期待を、まだ自分に持っていたい。自分に期待をかけることは、他の誰に期待をかけることよりも勇気がいることだけれど。

でも、もしダメなら「ハイ、次!次!」と、背中をバシーンッと叩ける、そんな自分でいたいなあと思うのです。

 


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