【花との暮らし、最初に知りたいこと】第3話:まずは白×グリーンから。初心者でも楽しめるお花アレンジ

編集スタッフ 松田

お花がある暮らしをもっと楽しみたい。この特集では、家でお花を飾るときに知っておきたい基本のコツや、気軽に楽しめる方法を、フラワーアーティストの束花智衣子(そくか ちえこ)さんに教わっています。

第1話では、お花屋さんで選ぶときのちょっとしたコツを。第2話ではステキに可愛く飾るポイントや、長持ちさせるためのケアについてご紹介しました。

第1話はこちら

最終話は、ちょっとステップアップ。いくつかのお花の種類を組み合わせて飾る、アレンジのコツを教わります。

 


どれとどれを組み合わせる?
上手に飾れる、アレンジのコツ


まずは、白×グリーンの組み合わせを

一種類に絞って飾ることに慣れたら、お花を何種類か組み合わせて飾りたくなります。

でも、どんな種類や色のものを何本ぐらい入れるといいのか悩みます。お花の組み合わせ方に、コツはありますか?

束花さん:
「迷ったら、まずは白とグリーンを選んでみてはいかがでしょうか。

花瓶を選ばない色合いで、インテリアにも馴染みやすいのも理由のひとつ。白とグリーンと色を絞ってしまえば、割と自由にどんなお花を組み合わせても、爽やかにオシャレにまとまってくれますよ」

▲アルストロメリア1本、ブプレリウム1本、ラナンキュラスを2本合わせてみました

 

同色系でまとめてみる

▲スカビオサ×菊を暖色系で合わせて。「仏花のイメージがある菊も、葉を落とすとダリアのように丸くて、とっても愛らしいんです」と束花さん

束花さん:
「次にトライしたいのが、同色系の組み合わせ。赤やピンクの暖色で統一してみるなど、色のトーンを決めてお花を合わせみてください。

お花の形がバラバラでも、色が同色系だと自然とまとまりがでます。あえて咲き方の違う花を組み合わせてみると、リズム感がでてより雰囲気が増しますよ」

▲チューリップ、アンスリウム、カーネーション、スカビオサを一本ずつ合わせて。同色系でも色のグラデーションを意識すると、メリハリが出て楽しい

 

バランスは「三角形」の法則を意識して

迷ってしまうのが、それぞれのお花の高さ。収まりよく活けるポイントはありますか?

束花さん:
「一種類のお花を飾る時は高さを揃えてもサマになりますが、複数の種類を飾る時は、高低差をつけるといいと思います。そのときは、ぜひ三角形を意識してみて。

たとえば、すーっと茎の長い花が一番高い位置になるように、あとは横に広がりのあるお花やグリーンを添えるようにするとバランスよく収まります」

▲「グラグラして思い通りに飾れない時は、茎と茎の間に差し込むように、絡ませて活けて。これで安定して飾れます」と束花さん。すぐに真似できる嬉しいコツです!

 


束花さんイチオシ!
この春おすすめしたい、アレンジ3つ


01.
ロマンチックに、パステルカラーで

▲トルコキキョウ × アルストラ × ブプレリウム

最後に、束花さんが今この時期におすすめしたい、お花の組み合わせアイデアを提案していただきました。

束花さん:
「淡いピンクのトルコキキョウを、白のアルストラと、愛らしいブプレリウムでロマンチックな雰囲気で合わせてみました。

きっと幅広い年齢層に好かれる組み合わせだと思うので、誰かに贈ったり、おもてなしのときに飾ってもいいかもしれません」

▲ブプレリウムは、小さいお花が集まっているのが愛らしいお花。「持ちがよく、広がりがあるので単体で飾ってもステキでオススメ」と束花さん

 

02.
フレッシュな組み合わせ
元気がほしいときに

▲ユーカリ × ガーベラ × ファレノプシ(胡蝶蘭)

束花さん:
「だんだんと暖かくなってくる季節にむけて、元気をもらえそうなフレッシュなイメージで選んでみました。

ユーカリは、どんなお花にも合わせやすいグリーン。ボリュームも出しやすいので、オススメです。ドライフラワーにしてもいいですよね。

そしてこのガーベラは新しい品種なのですが、従来のガーベラよりだいぶ持ちが良くなっているので、ぜひ店頭で見かけたら試してみてくださいね」

 

03.
旬の枝物を。
高さを活かしてシックに

▲エピデンドラム× 雪柳

束花さん:
「枝物は単体で飾ってもステキですが、色のあるお花をひとつ足してあげるだけで、お互いの魅力がぐんと引き立つ気がします。その際には、できるだけ茎がスッと長いお花を合わせた方が、バランスを取りやすいと思います。

エピテンドラムはランの一種。一本の単価はちょっとお高めですが、とっても持ちがよくて上品な雰囲気を出してくれるのでぜひトライしてみてほしいお花です」

****

ハードルが高いと感じていたお花との暮らし。でも、基本のコツさえ押さえておけば大丈夫。

自分のルーティンに合わせて無理のないかたちで、束花さんに教えてもらった通り、水を替えてあげたり、水切りをしたり。少しずつ短く切り戻してあげたお花は、毎日みせてくれる表情も変わって、これまで以上に愛おしく感じました。

この特集が、お花がある暮らしを楽しむきっかけになったら。とても嬉しいです。

 

【写真】メグミ


もくじ

SOCUKA(束花 智衣子)

フラワースクール卒業後、ウェディングフラワーのアルバイトを経て、2001年有限会社anelaに勤務、ウェディングを学ぶ。2002年株式会社H.P.FRANCEにてH.P.DECO花部門を担当。2007年フリーとして独立。
HP→http://www.socuka.com instagram→@socuka

 


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