【お酢でおいしい夏ごはん】01:やさしい酸味でごはんもすすむ「鶏もも肉ときゃべつの酸っぱ煮」
ライター 瀬谷薫子
蒸し暑くなってくると、悩むのは献立作り。さっぱりしたものが食べたいけれど、適度なボリュームも欲しくて、わがままな食欲を満たす料理って案外少ないものです。
日々の料理をお酢で食べやすくアレンジできたなら、レパートリーがもっと広がるはず。
そこで今回は料理家のスズキエミさんに、これからの季節に嬉しいお酢を効かせたおかず&麺もの4品を教わりました。
1品目は肉のおかず。ボリュームがありつつさっぱり食べられるひと皿です。
スープまで爽やかに飲みほせる
鶏もも肉ときゃべつの酸っぱ煮
材料(2人分)
鶏もも肉…1枚
きゃべつ…1/4玉
にんにく…1片
米酢、水…各大さじ3
酒…大さじ1
塩…小さじ1/2
油(米油やサラダ油などクセのないもの)…大さじ1/2
(仕上げに)黒こしょう…適量
※お酢はまろやかで食べやすい米酢がおすすめ。なければ穀物酢でも作れます
作り方
1.鶏肉に下味をつける
鶏もも肉は焼き縮みを防ぎ、味が染みやすいよう皮にフォークを数箇所刺し、6等分に切って塩をもみこむ。
2.野菜を切る
きゃべつは葉の部分を3cm幅に、芯の部分は味が染みやすいよう写真のように1cm幅のななめ薄切りにする。にんにくは半分に切り、エグみのある芯を取り除き、潰す。
3.鶏肉を焼く
フライパンに油をしき、鶏もも肉を皮目を下にしてにんにくと共に入れ、中弱火にかける。鶏肉の皮がパリッとするまで5〜6分焼く。
裏返したら酢、水、酒を注ぎ入れ、ふたをして5分煮る。
鶏肉に火が通り、たっぷりのスープが出てきたら、鶏肉を取り出して皿に盛る。
4.煮汁できゃべつに火を通す
フライパンに残った煮汁を中火にかけ、きゃべつを芯、葉の順に加え、ふたをして2分蒸し煮にする。
鶏肉の横に盛り、煮汁を全体にたっぷり回しかければできあがり。好みで黒こしょうをふりかける。
スズキさん:
「きゃべつは大きめに切り、火を通しすぎないことでシャキっとした食感を残すのがポイントです。
煮汁を吸ったきゃべつと鶏肉を一緒に食べるとおいしいですよ。
お子さんでも食べやすいよう、酸味は控えめにしています。もっと酸っぱいのがお好きな方はお酢の量を好みで増やしてくださいね」
大きめに切った鶏肉は、お酢の効果かやわらかくジューシーで食べ応え満点。煮汁を吸ったキャベツはやさしい酸味のザワークラウトのようで、鶏肉と一緒に口に運ぶと相性ばつぐんでした。
ごはんはもちろん、鶏の出汁が染みたスープにショートパスタを絡めて食べるのもおすすめ。ボリューム満点ながらさっぱりした肉料理は、夏の口が喜ぶひと皿です。
【写真】市原慶子
もくじ
スズキ エミ
料理家。料理教室「暦ごはんの会」、オンライン料理教室「一汁一菜暦ごはん」主宰。夫と小学生の息子との3人暮らし。素材の持ち味を生かし、日本の季節を身近に感じられるようなごはん作りを、書籍や雑誌などで提案している。Instgram:suzukiemi.gohan
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