【小さなひとり旅】行き先も朝食も想定外? 中臣美香さんが鎌倉で発見した、ありのままの自分

ライター 藤沢あかり

セルフケア、という言葉を見聞きすることが増えました。

周囲へ向ける意識も大切だけれど、まずは自分をいたわって、愛することから。そんな考え方も広まりつつあるようです。でも実のところ、自分をケアするって、どんなことを指すのでしょう。スペシャルなマッサージや半身浴、ご褒美スイーツ、友達とのおしゃべり。どれもハッピーになれることばかりですが、もっと身近なところにもセルフケアはありそうです。

▲極潤ヒアルロン液(販売名:ハダラボモイスト化粧水d)

「極潤」シリーズでおなじみの、ロート製薬のスキンケアブランド「肌ラボ」。なりたい肌に応じた多彩なラインナップに共通しているのは、「年齢や見た目にこだわらない、ありのままの自分を肯定した健康的な肌」を目指す姿勢、そして「大切なものだけを詰め込んだパーフェクトシンプル」という考えです。

今回は、そんな肌ラボと一緒に、旅を通じて自分をケアする大切さを探す旅に出かけます。日常から一歩踏み出した小さな旅で、なにが見つかるでしょうか。

自分をケアして健やかに生きるヒントは、意外なほどささやかなところにありました。

(この記事は、ロート製薬「肌ラボ」の提供でお届けする広告コンテンツです)

 

やりたいことを手放して、「なんにもしない」ひとり旅

どこか遠いところだけが旅ではありません。東京に暮らす中臣美香(なかとみ・みか)さんが、ひとり旅の場所として選んだのは、鎌倉。片道1時間半ほど、いつもなら日帰りで遊びに行くエリアです。

中臣さんは、シャツと紅茶とタルトのお店「coromo-cya-ya(コロモチャヤ)」のオーナー、そして2歳の男の子のお母さん。毎日、忙しく仕事と家庭を行ったり来たりしています。

「好きな場所で、自分を満たすひとり旅に出てみませんか」という提案に選んだ場所は、鎌倉の小さなホテル「aiaoi(アイアオイ)」でした。事前にひとりきりで旅をしていただき、後日、一緒にここを訪れながらお話をうかがいました。

中臣さん:
「好きな場所で自分を満たす、と考えたときにイメージしたのは、ラグジュアリーな空間よりも、研ぎ澄まされたシンプルな場で静かに過ごすということでした。ここなら、日常の延長線上の距離なのに、たっぷり非日常を感じられそうで、ひとりで泊まるのにもぴったりです」

普段、読みたくてもなかなか時間が取れずに積み上がっていく本をじっくり読んだり、誰かに手紙を書いたりするのも良さそうです。中臣さんは、やりたいことリストをあれこれ頭の中に並べながら旅に出ました。

 

心から好きだと感じる空間に、ひとりでたっぷり浸る時間

観光地としても人気の鎌倉は、気になるお店やスポットもたくさん。でもこの旅では、あちこち歩き回ることはせず、部屋でのんびり過ごすことに決めました。

中臣さん:
「あれをやろう、これをやろうと思う気持ちが最初はありましたが、せっかくひとりの旅。いざホテルについたら、そのとき、思いついたままにやってみたいという思いが沸いてきました」

さいわい、時間はたっぷりあります。いつもならやってくる夕飯づくりのタイムリミットも、子どもの寝かしつけも、今日はありません。スマホのメールやSNSも、ここでは不思議と手に取る気が起きませんでした。

中臣さんは、荷物をほどき部屋をひととおり眺めたあと、かばんの中から取り出した小さな石と貝殻をそっと備えつけの棚に並べました。

中臣さん:
「ホテルにチェックインする前に、海で拾ってきたんです。部屋のなかは装飾や余計なものがほとんどないからこそ、旅で出会った大切なものを置いて眺めていたくなったのかもしれません」

この石が、どうして旅の大切なものになったのでしょう。その理由は、またのちほど。

 

自分の気持ちを大切にしたら、あたらしい自分に出会えた

厳選した必要なものだけに囲まれ、シンプルに過ごしたい。これは、中臣さんが生活するうえで心がけていることでもあります。そうはいっても、日常は家族との共同作業なうえ、人も暮らしも日々変化していくもの。一方で、非日常のホテルステイでは、理想の空間を存分に味わえます。

自分が心から好きな場所で、ひとりきりで静かに過ごすうちに、浮かび上がる感情がいくつもありました。

中臣さん:
「ぼんやりお部屋の様子を眺めていたときに、ふと視界に入った自分の持ち物を見ながら、『あぁ、これやっぱり好きだなぁ』と思ったんです」

それは、作り手の思いに共感してじっくり選んだ、とびきりお気に入りの麦わら帽子。素材の風合いやシルエット、ポンと置いたたたずまい。その一つひとつに向き合うことで、「自分で選んだ、これがわたしの好きなもの」という思いをあらためて実感したのです。

▲手に取ったのは、テキスタイルデザイナー、ウイリアム・モリスの生涯を追った一冊。「大好きな図案が生まれた背景にすばらしい思いがあると知り、自分のものづくりのヒントにもなりました」

夜は、持参した本をゆっくり読もうと楽しみにしていた中臣さんですが、実はほとんど開くことはありませんでした。ホテルのライブラリーコーナーで何気なく手にした一冊に、すっかり夢中になったからです。

中臣さん:
「気づけばこればかり何度もめくって、滞在中はずっとこの本がそばにありました。こっちのほうが、いまの気分にぴったりだったのでしょうか。持っていった本を読んでいたら、きっと気づけませんでした。思いがけず、自分にとっての大切な一冊に出会えた気がします」

▲みるく珈琲と一緒に選んだのは、グラノーラバーとヨーグルト。厳選した素材を生かしたグラノーラは満足度たっぷり。「足りるか心配でしたが、ちゃんと必要なものが入っているおかげで、ゆっくり味わっているとすごく満たされました」

さらに翌朝、朝食の時間にも小さな発見があったといいます。自他共に認める紅茶好きの中臣さんが、この日はめずらしくコーヒーを選びました。

中臣さん:
「いつも迷いなく紅茶を選ぶのに、メニューをゆっくり眺めているうちに『みるく珈琲』という文字に惹かれて、今日はこっちにしてみようかな、と思ったんです」

どの本を読むか、紅茶かコーヒーか。どれも小さな小さな選択です。でも、日常生活の限られた時間のなかでは、心よりも頭で先に決めてしまうことが意外と多いものかもしれません。

小さくとも、心に浮かんだものをすくい上げること。感情を心の中で転がしながら、きちんと味わい、感じること。その時々の気持ちをていねいに扱うことは、自分を大切にする、という行為にもつながりそうです。

 

「あ、行ってみよう!」気持ちのおもむくまま、海へ。

ホテルにチェックインする前に、中臣さんは立ち寄っていた場所がありました。すぐそばの由比ヶ浜です。でも実は、海はすごく苦手だったから自分の行動が不思議です、と話します。

中臣さん:
「海水はベタベタするし、砂は足にまとわりつくし、海よりも断然山が好き。それなのに、『あ、ちょっとだけ行ってみようかな』と自然と思えたんです。ひとりだし、時間がたっぷりあったからかな。もし、これが友達や家族との旅だったら、『美香ちゃん、海苦手だったよね』って言われていただろうし、行かずに終わっていたと思います」

ひさしぶりの海は、思いがけない気持ちにさせてくれました。寄せては返す波の模様は、いくら見ていても飽きません。砂はさらさらしていて、水もひんやりと気持ちよさそうです。

気づけば靴を脱ぎ、素足で波打ち際の感触を楽しんでいたという中臣さん。いくつか拾った石や貝殻は「あたらしいわたし」を見つけた証です。

中臣さん:
「そういえば、旅の間に手紙を書こうと準備していたのに、結局書かなかったんですよね。

予定していたことよりも、その瞬間の自分がどうしたいのか、きちんとじっくり聞いて、その通りにやってみるって、こんなにも満たされることなんだと旅のあちこちで感じました。いつもなら子どもを優先したり、自分で決めつけて制限したりしていたことから解放されて、わたしってこんなにありのままに、のびのびできるんだ!って、自分自身がいちばん驚いているんです」

 

肌もありのままを受け入れてヘルシーに、シンプルに

滞在中のスキンケアにも、ちょっと変化があったようです。

中臣さん:
「普段は、肌のマイナス面ばかりが気になって、あれを買おうか、これをやってみようかとプラスすることばかり考えてしまうのに、ゆっくり鏡に向き合っていると、ちゃんと今の自分に必要なものがわかる気がしました。いつも通りのケア用品をいくつも準備していましたが、化粧水にオイルを重ねるだけで、今日はこれでじゅうぶんだと思えたんです。

ありのままの自分を大切にするとか、心の声を聞く、という言葉の意味が、心と体にストンと入ってきた感じ。日常に戻っても『いま、自分はどう思ってる? どうしたい?』と、少し立ち止まって問いかけることができそうです。そんな小さな積み重ねが、わたしにとっての健やかでいるためのセルフケアになる気がしています」

ありのままを見つめ、それを受け入れる。たくさんのものはいらないけれど、本当に大切にしたいものは、きちんとある。これは肌ラボが大切にしていることにも通じます。

変化を恐れず、いまの自分がベストだと思える健康的な肌を目指す姿勢。さらに、本当に必要なものを厳選し、最小限で取り入れるというパーフェクトシンプルの思い。

肌ラボの伝えたい美しさとは、健やかさ。だからこそ、ときどき自分自身に問いかけてみませんか。ありのままに、のびのびと。わたしをケアする、小さな一歩のはじまりです。

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【写真】木村文平

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中臣美香

1982年、長野県生まれ。吉祥寺のセレクトショップ&カフェ「coromo-cya-ya(コロモチャヤ)」ディレクター、シャツを中心としたブランド「Houttuynia cordata(ホーチュニア コダータ)」デザイナー。夫と2歳の息子との3人暮らし。Instagram:@nakatomimika

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