【暮らしを変える手帳術】第3話:家事にかかる時間を計測!スケジュールを上手に立てるには?
編集スタッフ 二本柳
今日という日を 「やりたいことがやれていない」 と落ち込む日にしたくないから。
なるべくなら毎日をご機嫌でハッピーな状態で過ごしたいから。
何気なく過ぎ去っていく時間を目に見えるものに変え、手帳の上に自分の予約をする。
特集 『暮らしを変える手帳術』 では、全3話にわたり株式会社イー・ウーマン代表の佐々木かをりさんに手帳の使い方をお聞きしています。
続けるのが難しい・・・?
前回の第2話では、具体的な手帳の活用法をご紹介しました。
でも日記が三日坊主になってしまうことが多いように、手帳も真面目に使おうと思えば思うほど、「長続きしない」 という本音もあるかと思います。
自分で書き込んだ予定が実行に移せなかった罪悪感から、二度とページを開かない……なんてことにもなりかねません。
だから特集の最後は、佐々木さんに継続のコツを教わることにしました。
手帳の使いかた
<継続するにはどうしたらいい?>
家事も仕事も、自分の時間を計測してみよう。
私たちはアイロンをかけるのに何分かかるでしょうか? 掃除をするのには? あるいは企画書を作るのは?
佐々木さんは 「自分の時間を把握しておく」 ことが、「できなかった」 と落ち込む機会を減らすコツだと教えてくれました。
佐々木さん:
「時間のかかり方は人それぞれなので、自分が何にどれくらいの時間を必要とするのか?を一度はかってみてください。
はじめのうちは失敗もあるかもしれませんが、少しずつ自分にフィットした予定を立てられるようになると思います」
これは家事や仕事以外でも同じことで、たとえば 「本を月に2冊読む習慣をつけたい」 と思ったら、1冊にどのくらいの時間を使うのか? 1回の読書にどのくらいの時間をかけたいのか? その回数は? ということから考えるのが大切なのだそう。本を選ぶ時間もあるなら、それも考慮すると具体的な習慣のイメージがわいてきます。
そこで私も、ひとまず家事の時間を知りたいと思い、ひと通りの流れを計測してみました。
すると、土曜日の午前中は洗濯機をまわして、朝ごはんを食べて、部屋を掃除して、洗濯物を干して、次はシーツを洗って……とやっていると意外にも家事をするだけで2時間はかかることが分かりました。
そうと分かれば 「朝から○○しようと思ってたのにできなかった!」 というストレスを抱えることなく、自分にフィットした計画をたてられそう。
逆に、平日の夜は仕事から帰って夕飯を食べたらもう隙間はない、と思い込んでいましたが、夜の12時に寝るとしても1〜2時間の余白があるという発見がありました。
実行できなければ、次の余白へ移せばいい。
それでもやっぱり予定していたことが実行できなかった! という場合が出てきます。
でも 「だからといって落ち込む必要はありません」 と佐々木さん。
佐々木さんの手帳活用の原点は 「毎日をご機嫌に、ハッピーに過ごす」 ことにあるのですから、自分の予定に落ち込んでしまったら本末転倒です。
佐々木さん:
「今日実行できなければ、他の日の余白を見つけて移動する。それでOKです。
これができるために未来の自分の予定を手帳に書き込んでいるんです。
完璧に実現しようとするよりも、できたことへの達成感をたのしみながら調整してみてください」
手帳はいつも開いておく。
佐々木さんは、仕事中はいつもパソコンのキーボードと体の間に手帳を広げているのだそうです。
学校の教室に時間割表が貼られているのと同じように、手帳も見える場所になければ意味がないと言います。
佐々木さん:
「せっかく丁寧に書き込んでも、それができているかどうかをチェックできないと達成感も感じられません。
ひとつひとつの予定について 『できた』 という満足が積み重なっていくと、手帳を使い続けるのが面倒……ということも自然となくなるはず。なるべくこまめにチェックしてくださいね」
「やりたいこと」 を 「できた」 に変える第一歩を踏み出しませんか?
3日間にわたり、佐々木かをりさんに手帳活用術を教わりました。
取材へ伺ったのが10月末のこと。あれからわたしも私生活で教わったノウハウを実践してきました。
最初のうちは書き込んだ予定に無理があったり、時間の見積もりが甘かったりして、正直むずかしいと感じることも多かったのですが……
約1ヶ月がたって、ちょっとずつ 「やりたいこと」 が 「できた」 に変わる習慣が身に付いてきたような気がします。
上の写真は11月に鎌倉で撮った写真。毎年秋が近づくたびに 「鎌倉へ紅葉を見に行くぞ」 と決めながら、気付くとすべて落ち葉になっていた!なんてことが3年も続いていました。だからこれは私にとって、大きな変化。少しだけ自分に自信がつきました。
あと4週間たてば2017年という新しい1年がめぐってきます。
新年にたてた抱負が、抱負で終わらずに……次の年を迎えられますように。手帳の使い方から変化の一歩を踏み出してみませんか?
(おわり)
もくじ
佐々木かをり
横浜市出身。株式会社イー・ウーマンと株式会社ユニカルインターナショナルの2つの会社で代表を務めながら、自身の体験から開発した手帳 「アクションプランナー」 を販売する。その他、テレビのコメンテーターから大学客員教授など、多方面にわたり活躍。著書に『自分を予約する手帳術』(ダイヤモンド社)、『なぜ、時間管理のプロは健康なのか?』(ポプラ新書)など多数。
※佐々木さんの手がける手帳 アクションプランナーの詳細はこちら http://www.actionplanner.jp/
※時間管理術の講座は全国で開催されています! 表参道カレッジ URL http://omokare.ewoman.jp/
▽佐々木かをりさんの著書はこちらから!
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