【はじめての入学準備】第3話:「ひとつずつ慣れていけば大丈夫」。勇気が出るヒントが見つかるママ談義
編集スタッフ 寿山
全3話でお届けしている特集「はじめての入学準備」。
話を伺ったのは、お菓子研究家として広く活躍する高吉洋江さん。10歳の長男と6歳の次男の育児のかたわら、ご自宅でお菓子教室を開催しています。
第2話では、進学までに子どもに身につけてほしい生活習慣について、くわしくお届けしました。
第3話では、高吉さんの入学準備を振り返って、失敗したことやうまくいったことなど、ざっくばらんにインタビューします。
▲高吉さんが淹れてくれた「teteria」の紅茶と「森のおはぎ」のキャラメルおこし。どちらも美味でした
▲紅茶は14年愛用する開化堂の茶筒に入れて保管。茶さじには名入れしてありました
はじめての入学準備で、一番不安だったのは
仕事を続けるために、放課後に息子さんを学童保育に預ける必要があった高吉さん。
どんな環境か全く想像がつかず、かといって事前に対策できることもなく、ただただ不安を感じていました。
高吉さん:
「モヤモヤとした気持ちを紛らすために、息子が通っていた保育園で、上の子がもう小学生で学童保育を利用している先輩ママに、いろいろ話を聞きました。
それでも学童保育は地域ごとに、方針や時間の流れも違うので、読めない要素が多くて。今思えば、心配しすぎだったのかもしれません」
子どもが学童保育に通いはじめると、「今日はどんなことして過ごしたの?」「お友達はできた?」「何が楽しかった?」など会話のなかで息子さんの反応を確認することで、不安は消えていきました。
「失敗しないと、わからないこともありました」
学校で使う文房具や学童用品など、入学式までに子どもの持ち物すべてに記名する必要があったそう。
高吉さんは、記名用に6種類のサイズの名前スタンプがセットになったものを購入しました。
ところが6つのうち、使ったのは3つだけ。小さなスタンプは出番がありませんでした。経験しなければ、本当に必要かわからないものもあると痛感することに。
▲スタンプセットを入れている缶ケースは、友人からの出産祝い。ベビーソックスが入っていたもの
高吉さん:
「記名用のグッズを買うときは、よくよく吟味した方がいいですね。とはいえこの名前スタンプは、入学後に配られる教科書やお道具セットの記名に大活躍。
とくに『ステイズオン』のスタンプインクには助けられました。紙や布だけでなく、ビニールや陶器、金属やガラスにまで押せるんです」
それからカレンダーの祝日以外にも、開校記念日など特別な休日がある小学校。うっかり休みだと忘れて、息子さんを学校に送り出したことがあるそう。
学校から引き返してきた子どもを学童保育に預けたくても、お昼に持たせる弁当を作っておらず、慌ててお惣菜を買って詰めた苦い経験もあるといいます。
それ以来、小学校のスケジュールは手帳でしっかり管理するようになりました。
頻繁に配られるプリント類は、バインダーに挟んで冷蔵庫に吊り下げて。提出物は割と締め切りが早いので、すぐに目を通せるようにしています。
「入学式の前後は、暮らしや心に少しでもゆとりを持てると安心です」
長男の入学準備のときは、どれだけ時間がかかるものか読めず、時間的にも精神的にもゆとりを持つために、仕事の量をセーブしたそう。
高吉さん:
「入学式の前後だけ忙しくならないように家事や仕事を調整したり、前倒し出来る用事は済ませたり、少しでも生活にも心にも余裕を持てるといいなと感じました」
次男の入学準備では、とくに仕事の調整はしない予定。長男のときの経験から、やることのボリュームは見えているからだといいます。
入学してからも、想定していなかった配布物への記名や追加の提出物などがあるとよく耳にします。入学式の前後だけは、家事を手抜きしたり、家族に助けを求めたり、ママの負担を減らす工夫があるといいのかなと思いました。
小学校に通ってもうすぐ4年。入学当初から今日までを振り返って
高吉さん:
「よく『小1の壁』とか言われたりしますけど、私も不安は大きかったです。でもひとつずつ慣れていけば大丈夫。子どもが笑顔で通えるようになると、本当に嬉しいですよ。
小学生になったら、子供の世界は広がり、親が関わることができない時間も増えます。ある程度、自立しないといけなくて。
うちの子は、最初は忘れ物ばかりだし、宿題の習慣もなかなかつかず、ただ繰り返し声かけを続けるしかありませんでした。
もうじき5年生ですが、忘れ物もずいぶん減って、ようやく宿題の習慣もついたし、学校や習い事の身支度もできるようになりました。
友達と過ごす時間もずいぶん増えて、親としては寂しさもありますが、家族以外のいろいろな人と関わりを持っていけるよう、見守っていけたらいいなと思っています」
不安は消せなくても、経験者の話を聞くことで、少し気持ちが軽くなるものですね。
子どもの成長は瞬く間で、歩きはじめてから先は、親の知らない世界が広がるばかりです。
自立すべきは親も一緒。今を大切にして、私も娘と共に成長していこうと思いました。
(おわり)
【写真】鍵岡龍門
もくじ
高吉洋江(お菓子研究家)
岡山県倉敷生まれ。大学卒業後、渡仏。ル コルドン ブルー パリ校にて製菓終了証を取得。同校にてアシスタント、5つ星ホテル クリヨン他でスタージュ(研修)を経験する。帰国後、株式会社サザビー(現サザビーリーグ アイビーカンパニー)入社。7年間に渡って、アフタヌーンティー・ティールームのテイクアウト商品(お茶、お菓子、ジャム等)の開発を行う。退社後、2005年秋より、自宅にてお菓子教室“tiroir(ティロワール)”をはじめる。
http://tiroir-2005.tumblr.com/
▽高吉洋江さんの本はこちらから!
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