【BRAND NOTE】後編:落ち込んだとき、答えが見つからないとき、ヒントをくれる『PEANUTS』の世界
編集スタッフ 寿山
スヌーピーの魅力を全2話でお届けしている、BRAND NOTE「PEANUTS」編。
前編では、スヌーピーが登場するコミック『PEANUTS』のおもしろさや、スヌーピーのキャラクターとしての魅力について、イラストレーターの平澤まりこさんをゲストにお迎えして対談しました。
後編では、スヌーピーをもっと知りたいと思った方に、ぜひ見ていただきたい「スヌーピーミュージアム」のハイライトをお届けします。
前編に続いて、自他ともにスヌーピーファンと認める平澤まりこさんと一緒にミュージアムを巡ります。
(この記事は、クライアント企業さまのご依頼で制作する「BRAND NOTE」という記事広告コンテンツです)
マンガを読むように楽しめるミュージアム
▲このミュージアムは、アメリカにある「チャールズ M. シュルツ美術館」の、世界初の分館です
私は「スヌーピーミュージアム」を初めて訪れたとき、 “マンガを読んでるみたいで、楽しかった” という所感を抱きました。
展示されていたのは「もういちど、はじめましてスヌーピー。」というコミック『PEANUTS』の原画展です。
“原画展” と聞いて「素人が見ても理解できるのかな?」と、どこか遠い存在に感じていました。
ところが私の安易な想像をよそに、展示は誰もが楽しめる、シンプルでワクワクする内容だったのです。
もっと「スヌーピー」のことを知ってもらいたくて。
「スヌーピーミュージアム」の仕掛け人は、書籍の出版や展覧会の企画を手がける「ブルーシープ」代表、草刈大介(くさかりだいすけ)さん。
過去に「ミッフィー展」や「エリック・カール(『はらぺこあおむし』作者)展」などの絵本展のほか、デザイン関係の展示から絵画展の企画まで、広く活躍するプロデューサーです。
草刈さん:
「スヌーピーファンでも、実はよくスヌーピーのことを知らないケースが多い。キャラクターとして好きでも、コミックはあまり読まれていないようです。
そんな人も含めて、たくさんの人にスヌーピーやコミックのことをよく知ってもらって、もっと好きになってもらいたい。そんな想いで企画しています」
仕事を通してコミック『PEANUTS』の深い魅力に気付いたという草刈さんに、館内をガイドしていただきます。
これがチケット?そのまま飾れそうなデザインです
まず嬉しかったのが、受付でもらうチケットに、来館日と同じ日の新聞に掲載されていた4コマ漫画が描かれていること。
「私の好きなチャーリー・ブラウンが登場する回だ」と、平澤さんもテンションが高まります。
最初の展示スペースで迎えてくれるのが、4コマ漫画を用いた立体アート。モノクロの濃淡を駆使して、スヌーピーとチャーリー・ブラウンが描かれています。
▲約4500枚の4コマ漫画を立体的に組み合わせて作られたアート
▲立体アートに使われている4コマ漫画
▲前出の立体アートと犬小屋とスヌーピーの展示は、撮影可能スポットです
スヌーピーを、あまり知らなくても大丈夫。誰もが楽しめる原画展
それから原画の展示がはじまる前に、ミニシアターへと案内されます。
そこで上映される、原画をつなぎあわせて作られた3分間のアニメーションで、一気に『PEANUTS』の世界へと引き込まれてしまいました。
私は取材の前に、コミックの知識がまったくない状態で展示を見たのですが、『PEANUTS』というコミックを読むように原画を楽しめたことが新鮮でした。
さらに作者であるチャールズ M. シュルツが幼少期に飼っていた、風変わりな犬のエピソードなども紹介されていて、スヌーピーの原点を垣間見ることができます。
平澤さん:
「直筆の原画には、描いたときの作者の情熱がこもっています。たとえ絵の知識がなくても、そのパワーは感じられるのではないでしょうか」
草刈さん:
「僕もはじめて原画を見たときの驚きと感動は、今も忘れることができません。
想像をはるかに超える大きな紙に、濃淡のある伸びやかな線で、墨絵のような原画が描かれていて。
スヌーピーをはじめとしたキャラクターのデザインも、シンプルですばらしかった」
草刈さん:
「2013年に六本木の森アーツセンターギャラリーではじめてスヌーピーの原画展をやったときは、あらゆる年代の客層から、予想以上の反響がありました。
今回の展示は、そのときよりクオリティも上がっているし、もっと良くできています。ぜひ多くの人に見てほしいです」
▲「ごはんをもらったときに踊るスヌーピーの “ハッピーダンス” が大好きです」と平澤さん
原画をただ見せるだけでなく、その横に大きなアニメーションが映し出されていたり、30〜40代の女性であれば、どこかで見たことがある懐かしいグッズの展示があったり。
見る者を飽きさせない工夫も感じました。
平澤さん:
「原画はもちろん、どこにも発表されていない作者のスケッチまで展示してあって、見応えがありました。
それにワクワクする演出もいっぱい。ぜひスヌーピー好きの母と一緒に、また訪れたいです」
子どもがよろこぶ仕掛けも随所に
さらに、館内には子どもと一緒に楽しめそうな要素も。ぐるぐる迷路のように回遊できるパーテーションや、どこからかスヌーピーが現れそうな足跡。
スヌーピー型のぞき窓の向こうにあるユニークな展示など、「うちの2歳の娘もきっとよろこぶ!」と思えるユーモアが、随所に感じられました。
草刈さん:
「僕もじつはスヌーピーの大ファンというわけではなかったんです。
仕事を通じて、コミックに登場するスヌーピーをはじめとしたキャラクターたちのこと、それに作者のことも深く知って、もっともっと好きになりました。
スヌーピーのキャラクターとしての魅力はもちろん、コミックで描かれているユーモアや人の弱い部分、人生で向き合わなければならないテーマなど、人間味あふれるストーリーの面白さも知ってもらいたい。
世界を見渡しても、これほどまでに愛された漫画はありませんから」
▲インパクトのあるスヌーピーのぬいぐるみで作ったシャンデリア
「スヌーピーと出会えてよかった」と、大人が思うのはどうして…?
今回の取材で、さまざまな立場からスヌーピーのことを想い、大切にされている方々と時間を共にしました。
皆さん “スヌーピーと出会えてよかった” と口々に話していたことが印象的。私も似たような気持ちでこのひと月を過ごしています。
どうして大人たちはスヌーピーを知って、よかったと思うのでしょう?
前編で対談した原作の内容で、平澤さんが励まされた「上を見続ける……それが人生のコツさ」。私が勇気をもらった「正しい答えが人生のすべてじゃないでしょう?」。
どちらの考えにも、落ち込んだときに力づけてくれたり、ずっと抱えてきた悩みを晴らすきっかけをくれたり、人生を生き抜くヒントが秘められていました。
家族や友人に言われたら素直に受け止められないことでも、スヌーピーや子どもたちの言葉だと、不思議なくらい腑に落ちる。
すべては作者であるチャールズ M. シュルツの綿密なからくりなのかもしれません。その手のうちで、どれだけの人が幸せになったのだろう……そう思うと、偉大な作品と思わずにいられないのでした。
(おわり)
[information]
スヌーピーミュージアム
東京都港区六本木5-6-20
10:00~20:00(入場は19:30まで)
会期中無休(12/31、1/1・2をのぞく)
Tel. 03-6328-1960(10:00-20:00)
4/22(土)より開館1周年を記念した新しい展示がスタート。ミュージアムやショップ、カフェの詳細はこちら↓
http://www.snoopymuseum.tokyo/
▲2018年9月までの期間限定のミュージアムです。半年ごとに入れ替わる展示は、どれも見逃せない内容。
© Peanuts Worldwide LLC
【写真】平本泰淳(6、10枚目以外)
もくじ
平澤まりこ(イラストレーター)
雑誌や書籍などで、挿絵や装画などを描く一方、その暮らしぶりやセンスが見込まれ、自身のエッセイや単行本も手がけている。近著『しろ』(ミルブックス)は、モデルの浜島直子さんなどとの共著で、銅版画による大人の絵本。
草刈大介(「ブルーシープ」代表)
プロデューサー。新聞社で展覧会事業を担当。「ミッフィー展」などの絵本展、「スヌーピー展」「機動戦士ガンダム展」などの漫画やアニメーション関係、「ブルーノ・ムナーリ展」などのデザイン関係、そのほか「マウリッツハイス美術館展」などの絵画展を担当。2015年「ブルーシープ」を設立。
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