【花と暮らそう、春】第3話:1本でも惹きつけられる、「お花×器」の組み合わせ
編集スタッフ 岡本
植物の、はつらつと元気な様子に心踊るこの季節。
プランツスタイリストの井出 綾(いで あや)さんに、この春、暮らしに取り入れたいお花について教わります。
本日は、気軽にはじめやすい「一輪挿し」がテーマ。1本でも寂しい雰囲気にならない、お花と器を組み合わせるときの、コツがありました。
井出さん:
「花の組み合わせにはセンスが出るもの。
いきなり数種類を組み合わせるのはむずかしいですよね。そんなときはまず、一輪から始めてみましょう。
器との相性がいいと、1本でもイキイキとして見えますよ」
第3話
1本でも寂しく見えない「一輪差し」のコツ
チューリップ×ガラス瓶
井出さん:
「チューリップは、きれいな茎も見せどころ。ガラスの器にすることで、青々とスッと伸びた茎が映えます。
下葉を処理するときは横に向かって取りましょう。下に剥いてしまうと、茎が細くなってしまいます。
一輪挿しは傾ける方向も楽しみのひとつ。花瓶に生ける前に、茎の下の方を柔らかく持ち、自然に傾けてみてください。
意外と後ろ姿が可愛かったりして、発見もありますよ。好きな方向を探してみてくださいね」
ヒヤシンス×小さめの陶器
井出さん:
「ヒヤシンスはこんもりとしたシルエットがかわいらしい花。
小さくて丸い形の器を合わせることで、ぽってり感をマッチさせました。
先に葉と花を分けておくのが上手に生けるコツです。
まず花が一番よく見える長さ・方向を決めて生けます。
そのあとに、全体のバランスを取りながら、ちょうどよい長さに切った葉を生けるとボリュームも出て、簡単ですよ」
バイモユリ×かご
井出さん:
「バイモユリなどの野草系の花とカゴは、相性ぴったり。花瓶などに比べると、風情が出やすい器です。
コップなどで『落とし』を入れればどんなカゴも花器になるので、意外と身近なアイテムなんですよ。
カゴに沿うように落としを置き、空間を活かすように花を生けましょう。
ポイントは葉の見せ方。
落としすぎず、花が映えるように適度に間引き、縁に葉がかかるように置くと寂しく見えません」
こんなにあった!一輪挿しがしやすい、花器以外の道具
我が家にもかわいいけれど使い道に悩む瓶や入れ物がいくつかありました。お花を生ければ一石二鳥で楽しめますね!
おまけに、ふだん使っている暮らしの道具から、花器の代わりになるものを教えていただきました。
改めて聞いてみるとポットやカップ、茶碗まで使えるそう。
お花との組み合わせを考えると意外なものもありますが、わざわざ花器を用意しなくてもお花を迎え入れられると思うと、気楽に一歩を踏み出せますね。
自己流で試すとどうしても寂しい感じがしてしまい、自身が持てずにいた一輪挿し。
器との上手な合わせ方を知って、ぐっとハードルが下がったような気がします。
春を呼び込む一輪を、お部屋に取り入れてみてはいかがでしょうか。
次回は、長くお花を楽しむコツ「生け直し」についてお届けします。
(つづく)
【写真】岩田貴樹
もくじ
井出 綾
生活に花やグリーンを取りいれ、季節とともに暮らす楽しみを提案している、Bouquet de soleil(ブケ ド ソレイユ)主宰のプランツスタイリスト。フリースタイルのフラワーアレンジメント、ランドスケープデザインを学び1994年よりフリーランスに。カルチャースクールや書籍では、「自然と暮らし」をつなぐ花について学ぶことができる。
▽井出さんの書籍はこちらからご覧いただけます。
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