【花と暮らそう、春】第2話:季節感のあるお部屋へ。枝ものの上手な生け方
編集スタッフ 岡本
春に楽しむお花について、プランツスタイリストの井出 綾(いで あや)さんに教わるこちらの特集。
今日のテーマは「季節を感じる、枝もの」です。
お花と違い、選ぶのも生けるのも少しむずかしそうに感じてしまいますが、基本から学んで、枝ものと暮らす毎日を実現させたいと思います。
井出さん:
「部屋に枝ものを取り入れることで、季節感のあるインテリアを楽しむことができます。
本日の主役は、桜。
今から5月頃までであれば、ユキヤナギやコデマリ、シモツケなどがおすすめです。初夏の爽やかさをお部屋に呼び込んでくれますよ」
第2話
季節感じる枝ものの、上手な選び方・生け方
枝ものを買うときはどこを見たらいい?
迷ったときはお花屋さんにお任せでもいいのですが、できるだけ枝ぶりを見て選んだ方がいいそうです。
先に飾る器や場所をイメージしておくと、選びやすいかもしれません。
1本の場合
1本だけ買うときは、とにかくたくさんお花やつぼみがついているものを選ぶのが最適とのこと。
そうすることで、枝分けしやすく、生けたときも寂しい印象になりにくいのだそう。
まずは1本を、小さく生けることから始めるのもいいですね。
2本以上の場合
主役は右側のお花がついている枝
2本以上買うときは、
「枝分かれしていて、やわらかく切り分けやすいもの(左)」と「お花がついていて曲線がきれいなもの(右)」を組み合わせるとバランスよく生けることができるそうです。
主役となる枝をアレンジの軸として、全体像をイメージしながらその他の枝を切り分けたり短くしてバランスを取っていく、という手順なら分かりやすいですよね。
お花と組み合わせるときのポイントって?
枝ものに他の植物を組み合わせるときには「ふんわりとしたグリーン」や「アクセントとなるお花」を選ぶと、相性がいいそうです。
このアレンジで桜と合わせたのは、「エンドウ」。
今回メインとして使った桜など、葉がついていない枝ものには緑を合わせることで風情が増すのが分かります。
枝ものを素敵に見せるにはどう生けたらいい?
今回花器に選んだのは、桜と相性ばっちりなカゴ。
生けるときのポイントについて、順を追ってお届けします。
【枝ものを生けるときの手順】
【1】枝の全体像がよく見えるよう、固い節を落とす
【2】枝分かれの根元で切り分ける
【3】主役の枝をどう見せたいか決めたら、先に脇役の枝をクロスさせるように生け、土台を作る
【4】土台の間にグリーンを生けて空間を埋め、最後に主役の枝を生けて、バランスを整える
春夏秋冬、それぞれで楽しむ枝もの
枝ものは季節を表すというだけあって、飾られた様子を見るだけで、春らしいあたたかな陽気や、ワクワクした気持ちが呼び起こされますね。
今日学んだことを生かして、この先の季節に向いている枝ものを楽しみたい!
そこで、夏・秋・冬それぞれの季節を代表する枝ものについて、教えていただきました。
井出さん:
「夏は緑がイキイキと映える季節。ツツジやウツギなどが向いていると思います。
秋は、りょうぶやもみじなどがあれば、お家でも紅葉を楽しむことができますよ。
冬はグレイッシュなユーカリやブルーアイスなどの針葉樹でしょうか。針葉樹は小さなクリスマスツリーとしても使えますね」
選ぶ、組み合わせる、生ける、それぞれのポイントを学んで、枝ものを迎える準備は万端です。
一足早く、初夏を感じる枝ものを選びに、お花屋さんへ行ってみようと思います。
次回は、1本でも寂しく見えない「一輪挿しのコツ」です。おたのしみに!
(つづく)
【写真】岩田貴樹
もくじ
井出 綾
生活に花やグリーンを取りいれ、季節とともに暮らす楽しみを提案している、Bouquet de soleil(ブケ ド ソレイユ)主宰のプランツスタイリスト。フリースタイルのフラワーアレンジメント、ランドスケープデザインを学び1994年よりフリーランスに。カルチャースクールや書籍では、「自然と暮らし」をつなぐ花について学ぶことができる。
▽井出さんの書籍はこちらからご覧いただけます。
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