【間取り図鑑】第3話:客間や子供部屋として。使い道いろいろな、マルチスペース
編集スタッフ 岡本
間取り図を見ていると、生活のあらゆるシーンが思い浮かんで、いつの間にかワクワクしてしまう。
そんな不思議な力をもつ間取り図を主役に、実際のインテリアを重ねてみたら……?
新しい視点で暮らしを紐解いていく、「暮らし家さんの間取り図鑑」第3話です。
ご登場いただくのは、自宅でパンを作りながら夫と5歳になる娘の3人暮らしを送る、北川桂(きたがわかつら)さんです。
第1話ではキッチンを、第2話ではリビングダイニングをご紹介しました。
築50年の平家をリノベーションしたというご自宅の間取り図は、こちら。
第3話では、客間であり、ときに子供部屋にもなるという、マルチスペースをお届けします。
6畳のマルチスペース編
—玄関横だから。「客間」兼「子供部屋」に—
玄関を入ってひょいとのぞけば、部屋の様子が見えるほどの位置にある、6畳のスペース。
パンの自宅販売をしていた頃は、この部屋がお客さんとの交流の場だったそうです。
出産を機に完全予約制にしたことで、いろいろな用途で使うようになったのだとか。
イチバン、陽当たりのいい部屋。どう使っていますか?
北川さん:
「この家でこんなに陽の光が入るのは、この部屋だけ。冬は暖房いらずなほど暖かいんですよ。
玄関のすぐそばに小部屋があるって、古い造りの家ならではだと思います。きっと客間として使われてきたんでしょうね。
我が家の場合は、客間として使いつつ、学習机や絵本など、娘のものも置いています。
まだ5歳なので一緒にリビングで過ごすことが多く、子供部屋の出番はあまりありません。
でもいつか、この部屋で勉強したりする日が来るのかなと想像しながら、すこしずつ将来の子供部屋づくりを楽しんでいます」
北川さん:
「おもちゃなどの、ごちゃっとしやすいものは、出しっぱなしでも気にならないデザインのかごやケースに入れています。
でも頻繁に出し入れするので、取り出しやすく机の上に。
部屋の雰囲気に合う、収納に使えそうな箱や入れ物を見つけると、つい買ってしまいますね」
玄関のすぐ横。だからこそ便利なことって?
北川さん:
「とつぜんの来客や、ちょっと今は奥に通せないなというとき、この部屋があってよかったと思います。
リビングが床座だった頃に使っていたローテーブルを、今はこの部屋に。
お客さん用のスツールを2つ並べたら、高さも長さもちょうどよいサイズでした」
ここに座ると、招かれた人の背中には暖かい陽が降り注ぎます。
家具の置き方はなんとなく決めたと話す北川さんですが、さりげないおもてなしの心が感じられました。
北川さん:
「出かける前に、ちょっと身支度を整えたいときもこの部屋が便利です。
部屋に入ってすぐ左に姿見を置いているので、慌てていてもササッと確認できますから。
子どもの靴や、荷物を置けるように鏡の隣には椅子を。これも古道具店で見つけました」
北川さん:
「あとは、季節家電の一時置きにもなっていますね。
ストーブや扇風機など、意外と使いたい場面ってとつぜん訪れるので、あまりしまいこまないようにしています」
暮らし良さ、心地よさを積み重ねて。
洗面スペースが狭いなら、洗濯機はキッチンに。リビングが北向きなら、他の部屋から光を集める。
一見すると頭を抱えそうな間取りの特徴を、工夫次第でなんとも居心地のいい場所へと変化させていた北川さん宅。
そこは、初めて訪れたとは思えないほど、優しくて懐かしい空気に包まれていました。
もし、まっさらなこの平家と出会っていたら、私はどう暮らしただろう?
間取りを見ながら自分の暮らしを重ね合わせる楽しみは、しばらく続きそうです。
(おわり)
【写真】木村文平
もくじ
北川桂
福島県出身、夫と娘の3人暮らし。約5年間、東京・国立市にある「foodmood(フードムード)」の初期スタッフとして、お菓子づくりや接客に従事。現在は、自宅(予約のみ)やイベントなどで、手作りパンを販売している。くわしい情報は、Twitter(@kitapan)でご確認いただけます。
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