【まだ間に合う!大そうじ】第1話: 古布と100円アイテムだけで大そうじはできる?

編集スタッフ 寿山

何年経ってもなかなか上達しない家事って、みなさんはありますか?

わたし寿山の場合は、そうじです。とりわけ年末の大掃除は、大の苦手。

不得手なのだから、理想を言えば12月の週末をつかって計画的に取り組みたいところ。けれども次第に週末が予定で埋まって、あれよあれよという間に月日が流れ去り……気づけば今年も終わってしまう!と焦る自分がいます。

そんな掃除下手の私でも、忙しい年末の最中でも、無理なくできる大そうじのアイデアはないものかと、ずっとモヤモヤしていました。

そこで今回の特集では、雑誌や書籍などでシンプルで効率のよい掃除術を紹介している東(ひがし)いづみさんに、年末のわずかな時間だけでも、家がスッキリする大そうじのコツを教わります。

 

年末の大そうじ。今日から始めてもすっきりキレイにできる?

東さんはご主人と7歳の長男、6歳になる双子の娘、猫4匹と暮らしています。

3人の子育てや家事に仕事に追われるなかで編み出した、すきま時間で効率よくそうじするアイデアは、ご自身の大そうじでも活かされているそう。

「小学校や幼稚園が休みになる年末は、3人の子どもにほぼ付きっきりの生活がはじまるので、そのなかで集中して大そうじする時間を捻出するのは簡単なことではなくて。

家中をくまなくキレイにできればいいのですが、完璧にできないことも多いです」と話します。

そんな東さんの場合、キッチンやお風呂、トイレなどの水まわりをじっくりそうじする時間はないため、毎日の家事の「ついで」にきれいにするよう心がけ、汚れをためない工夫をしているそう。

そのかわり、年末の大そうじでは、リビングや寝室、玄関まわりを重点的にケア。とはいえ、特別な道具は使いません。いつもと同じアイテムで、窓や照明、鏡などの光る部分を磨きあげ、床など面積が大きい部分を、いつもより隅々まできれいにするのが恒例です。

本特集では、そんな東さんの大そうじアイデアをご紹介。まず第1話は、愛用している掃除道具とその使い方についてです。

第2話は、エリア別の大そうじのコツを、最終話は番外編として、いつもの家事のついでにできる、キッチンや水まわりのそうじ法をお届けします。

 

買い出しは不要! 家にある着古した服やタオルをフル活用

▲東さんはキッチンの引き出しにウエスを収納。コンロを使ったあとの油汚れを拭くのにも重宝しているそう

大そうじのスイッチがなかなか入らない原因のひとつに、掃除道具の買い出しが面倒だという理由があります。

そんな私に東さんが提案してくれたのが、着古した服や粗品のタオルなど家にある不用品を「ウエス」にして、家中をピカピカに拭きあげる方法。

これを始めたのは、子どもの食べこぼしやラクガキ、猫が吐き出した毛玉などを拭いた布巾を、洗ってまた使うのは効率が悪いと思ったから。子どもとペットと暮らすには、汚れを拭いたら捨てられる、ウエスが何よりフィットすると気づいたそう。

東さん:
「わが家の大そうじのほとんどは拭きそうじなので、基本的にはウエスがあれば事足りるんです。

私の場合は、自分の古着やサイズアウトした子ども服をウエスにすることが多くて。今回は服からウエスを作る流れをご紹介しますね」

 

ウエスの作り方

着古した洋服を用意して、服のミシン目に沿ってハサミを入れ、袖と胴体部分を切り離します。

※タオルは切らずにそのままウエスとして使うそう。

とくに手順は決まっておらず、ミシン目すべてにハサミを入れると、下のような状態になるそう。

袖は左右の手のひらをおけるくらいの長さにカット。胴体部分は縦半分に切ったら、袖と同様にカットします。大人の服であれば1着から16〜18枚のウエスに。

あとはたたんでカゴや引き出しにストックすればOK。基本的には綿素材のものが使いやすいものの、ポリエステルなら鍋やフライパンの汚れを絡めとるのに便利で、ニットなら網戸の土ぼこりを払い落すのに◎。素材ごとに使い分けると、より便利だといいます。

※もしウエスを作る時間がないという人は、100円ショップなどで買えるお掃除シートで代用しても。

 

そうじに活躍する100円アイテム。これとウエスがあれば、無敵!?

さらに東さんが日頃からそうじに活用しているのが、100円で買える「ミニほうき&ちりとり」と「霧吹き」。

ミニほうきは、拭くだけでは落としきれないガンコな汚れをかき落としたり、隙間のほこりをはき出したり。拭きそうじをサポートするアイテムに。

霧吹きは、固まった汚れを水でゆるませて拭いたり、ウエスに直接ふきかけて固く絞った雑巾のような状態にしたり。拭きそうじには欠かせないものなのだとか。

東さん:
「小さな子どもやペットがいるので、汚れによっては洗剤を使うこともありますが、拭きそうじにはなるべく水を使うようにしていて。大そうじもウエスとこの100円アイテムでまかなっています」

 

理想は禅寺のお坊さん!? 究極にシンプルなそうじを目指して

家中のそうじを一気に終わらせるためにも、使うアイテムはすべて持ち歩くのが東さんのおそうじスタイル。ウエスをセットしたフローリングワイパーを持って、水を入れた霧吹きをポケットに入れて各部屋を回るそう。

最小限の道具を携帯してそうじすると、必要なものを取りに行ったり来たりする手間が省け、時短にもなるといいます。

最近気に入っているのが「山崎産業」のぞうきんワイパー。古着のウエスはもちろん、厚みがあるフェイスタオルもそのまましっかり挟めて使いやすいのだとか。

東さん:
「理想は禅寺のお坊さんのようなそうじなんです。限られた道具とほんの少しの水だけでピカピカにする、究極にナチュラルなそうじだなと思っていて。

なかなか徹底はできませんが、目標にしています」

つづく2話では、ウエスを使った大そうじ法について、詳しくお届けしていきます。

(つづく)

【写真】木村文平


もくじ

 

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東いづみ

音楽系出版社での勤務を経て、自宅でピアノ教室を主宰。育休中、趣味の掃除ついて綴ったブログが話題となり、書籍化した「子供とペットとスッキリ暮らす掃除術」がベストセラーに。海外でも翻訳される。現在はピアノ教室運営と並行して、掃除家として書籍や雑誌、webを中心に掃除アドバイスを行っている。
▽著書はこちらから


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