【チームではたらく】チームワークって、どういうこと?
お客様係 石井
特集「チームではたらく」は、お客さま係のスタッフが、自分たち自身でこのチームの「らしさ」をつくるものについて考える全3回の不定期連載。
お客さま係の私・石井が今年1月に入社したときに感じた「このチームって、なんだかおもしろい」という思いをきっかけに生まれた企画です。(詳しい経緯はこちら)
最終回となる今回は、そのものズバリ「チームワークって、どういうこと?」について考えます。
実は私、「チーム」に苦手意識を持っています。学生時代の部活選びでも、チーム競技は避けていたほど。
入社前、お客さま係について「チーム」という印象は特にありませんでした。
でも実際は、メンバー同士の連携が密で、お互いに目を配り、手を差し出しあって、意見を交わしながら、まさに「みんなで」仕事を進めているチームだったんです。
そして不思議なことに、私も違和感なく自然と馴染むことができました。
私が苦手に感じていたチームと、お客さま係というチームは、何が違うの? もしかして私は、「チーム」というものに対して偏った見方をしていたのかな? そんな「そもそも」が気になり始めました。
今回話を聞いたのは、このふたりです。
左:お客さま係 望月(2017年入社) 右:お客さま係 渡邉(2014年入社)
お互いに相手のことを「いちばんチームが好きそう」と評していた望月と渡邉。そんなふたりならば、きっと私とは違うチームの見え方を教えてくれそうな気がします。
チームワークって、どういうこと?
実は私、チームが苦手で……。正直なところ、一人で決めて動くほうがやりやすいなぁと思うのですが、おふたりはどうですか?
望月:
チームではたらくことは、すごく好きですね。「だれかの役に立ちたい」という気持ちが強いので、チームのほうがやりがいを感じるんです。
でも、どちらかというと自分は一人で動くほうが得意なのかな、っていう思いもあって。みんなといると甘えたり怠けたりしちゃうことが怖いんですよね。
渡邉:
あっ、それは私と真逆です。一人だとサボっちゃうところがあるなぁ、と……。みんなのがんばりを感じて、私もしっかりしなきゃって励みに思えるところが、チームが好きな理由のひとつですね。
まずは一人で立ちたい
渡邉:
「みんながいるからがんばれる」のは正直な気持ちですが、他のメンバーに寄っかかりすぎないように、まずは一人で立たないと、とは思っていますね。
望月:
自分がしっかりしていないと、周りを助けることもできませんもんね。
渡邉:
そう、他のメンバーを助けられるだけの力はちゃんと持っておきたいんです。……でも、それと矛盾するようですが、すべてを自分ひとりでやるのは無理だということも自覚してるんですよね。
私、リーダーシップを発揮するのがすごく苦手で、不得意なんです。だから、リーダーの役割を担うメンバーの存在は本当にありがたくって。リーダーとしての仕事がしづらくないようにフォローしようって意識しています。
それぞれが自立しながら、お互いの凸凹を補完し合えたら、すごくいいチームだなぁと思います。それなら私も苦手を感じないかも。
同じ思いがベースにあるから
逆に、チームの難しさってどんなところにあると思いますか?
望月:
チームの人数が増えて、意思の疎通や全体を把握するのが大変になってきましたね。とはいえ、細かく役割分担しすぎたり、一律のルールを設けたりするのも違和感があるので悩ましいのですが……。
渡邊:
大事なことをきちんと共有するのは前提ですが、一方で、信頼して「任せきる」ことも必要だと思うんです。正解はひとつじゃないし、みんなの個性を活かすことにもつながるんじゃないかな、と。
そうやって任せきれるような信頼感って、どこから生まれるんでしょう?
渡邉:
自分ができることを探したり、声をかけ合って協力したりする姿を、日々目の当たりにしているからでしょうか。そういう姿勢って、「自分がよければいい」じゃなくて、「お客さまに喜んでいただきたい」という気持ちが全員のベースにあるからこそだと思うんです。
望月:
目指すところや価値観がチームのなかでブレていないことには、私もすごく安心感があります。
「一緒」なだけがチームじゃない
今のお客さま係の課題って、どんなことでしょうか?
望月:
お客さまに「北欧、暮らしの道具店」を楽しんでいただくために、もっといろんなことにチャレンジしたいと思っています。お客さま係の仕事って、受け身でいると限定されてしまう面もあるので、そういう「枠」にとらわれすぎないようにしたいですね。
渡邉:
みんなで集まるときと離れるときのメリハリを意識できるようになるといいのかもしれません。最近、みんなで一緒にやることだけがチームワークじゃないよなぁ、って感じているんです。
なるほど。そう考えると、「チーム」のイメージがすごく広がりますね。
渡邉:
できる限り周りのヘルプに入ろうという気持ちはもちろんあるのですが、「それは私が今すべきことかな?」って立ち止まる場面も増えてきたんですよね。
自分がすべきことをやり切るために、そのほかについては「見守る」という覚悟も必要だと感じていて。チーム内での力の合わせ方が少し変わってきた気がします。
さっきの「任せきる」とも繋がってきそうですね。
渡邉:
ついつい口出ししそうになっちゃうんですけどね(笑)。チームとして、新たにこんなことができた!ということをそれぞれが持ち寄れたらいいなと思っています。
遠くへ行きたいなら、みんなで
これからのお客さま係、どうなっていきたいと思いますか?
渡邉:
信頼できるメンバーで一丸となって仕事をすることって、やっぱりチームの醍醐味で、私はすごくモチベーションが上がるんです。だから、お互いにフォローし合いながら前に進んでいく雰囲気は、これからも大事にしたいですね。
望月:
私、店長が以前言っていた「早く行きたいなら一人で行きなさい。遠くへ行きたいならみんなで行きなさい」っていう海外のことわざが印象に残っているんです。
個人的にはマイペースにガシガシと好きなところへ行きたい性分なのですが、このチームのみんなとは一緒に遠くへ行ってみたいなって、今は思っています。
あ。お客さまとも一緒に行けたら、もっとうれしくないですか?
望月:
そうですね! いろんなコミュニケーションのかたちを探しながら、お客さまともっとつながりをつくっていけたら……すごくやりがいがありますね。がんばりたいです!
「みんな一緒じゃなくてもいい」。この言葉に、とても心が軽くなりました。
チームだから、みんなで足並みを揃えなきゃ。私は、そんな「みんなで」に縛られてしまっていたから、チームに苦手を感じていたのでしょう。
ぎゅっと一致団結することも、各自が思いっきり自分らしさを発揮することも、どちらも「チーム」の姿。
でも、それが両立するには、メンバー全員が共感できるようなしっかりとした根っこが必要です。
お客さま係にとって、その根っこは「お客さまに喜んでいただきたい」という思いであり、「フィットする暮らし、つくろう」という希望でした。
お客さま係の誰と話してもそれがブレないこと、それがこの特集を通して、私がいちばん驚いたことかもしれません。私もこれから、その根っこを大事に育てていきたいと思います。
もっと自由で、もっとカラフルなチームになれたら。
お客さま係の一員として、そしてクラシコムというもう一回り大きなチームの一員としても、新しい目標ができました。
【写真】木村文平
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