【冷凍スープで朝ごはん】第2話:煮汁ごと冷凍で、2週間保存OK。塩豚のやさしいスープ

編集スタッフ 二本柳

いつまでも布団から出たくない冬の朝。

冷凍庫にストックしていたスープを取り出して、あたためるあいだに洗顔へ。たった一杯のスープが、憂鬱な朝のからだに元気をくれるかもしれません。

特集『冷凍スープで朝ごはん』では、スープ作家として365日毎朝スープを作りつづけているという有賀薫さんに、冷凍できるストックレシピを教えていただきました。

 


煮汁ごと冷凍で、やさしい塩味。
塩豚の冷凍スープ


【材料(4人分)】

・豚肩ロース肉かたまり…500g前後
・塩…大さじ1(肉の重量の3%)
・砂糖…小さじ1と1/2(肉の重量の1.5%)
・粗びきこしょう…少々
・にんにく1片か、ねぎの青いところ

※焼き豚用などにネットに入っているものでOKです。

(1)塩豚を仕込む

豚肉に、塩、砂糖、こしょうをすりこみます。砂糖は肉をやわらかくしてくれます。

調味料をすりこんだら、キッチンペーパーでくるみ、ビニール袋に入れます。

冷蔵庫で3日から1週間ほど熟成。途中、ペーパーが肉汁で汚れていたらとりかえてください。

 

(2)青ねぎと煮てスープを作る

肉をビニール袋から出してペーパーをはずし、さっと水洗いして鍋に入れます。

長ねぎの青いところ、あるいは皮をむいたにんにく(両方でも)を鍋に入れ、豚肉がかぶる量の水を加え(約1.2L~1.5Lぐらい)、強火にかけます。

鍋が沸騰してアクが大量に出たら、まとめてすくい、火を弱めて1時間半ほど煮ます。

途中、水が減って肉が表に出てしまうようなら、水を足しましょう。

 

(3)4等分して煮汁ごと冷凍

煮あがったら冷まし、肉を4等分して、煮汁と一緒に保存容器に入れて冷凍。一口大に細かく切ってから入れても食べやすいですよ。

冷凍してから1〜2週間は風味も落ちず、おいしくいただけます。

 

(4)朝はあたためるだけ

朝はスープと一緒に鍋であたためるだけ。マスタードを添えれば、おいしさ倍増です。

電子レンジを使う場合は前の日に冷蔵庫に移して自然解凍。スープと一緒に耐熱容器に入れてラップをふんわりかけたら、600Wで2〜3分が目安です。

 

ご飯を入れて「おじや」へ変身!

おすすめは、あまりの優しい味わいに取材陣も歓声をあげてしまった、おじやアレンジ。

冷凍スープ1人分(肉を小さく切ったもの) を夜のうちに冷凍庫から冷蔵庫へ移しておきます。

鍋にスープごと入れて中火にかけ、ごはんを軽く一膳入れたら2分ほど煮る。好みで溶いた卵を鍋に少しずつ流し入れ、30秒ほど待って火を止めれば出来上がりです。

最後に青ねぎを散らしても◎

どんなに食欲のない朝でも、ひとくち食べればあっという間に完食できそうな一杯です。

 

塩豚はビニール袋で手軽に。

有賀さん:
「塩豚は、ビニール袋に肉と塩、砂糖、こしょうをすべて入れてまぶすと調味料の無駄がなく、手も汚れないのでおすすめ。

今回のスープで使った長ねぎ、にんにくは、和洋中すべてに応用がきくプレーンな素材。これを生姜に変えると中華風になります」

一度仕込んでおくと心強い塩豚。煮汁と一緒に冷凍すれば、そのままスープになるんですね。

「薄味かな?」と心配していた有賀さんですが、朝いちばんの口には、これがちょうどいい塩気。気持ちまで優しくなれそうでした。

3話目は、ヘルシーな春雨スープをお届けします。

(つづく)

 

【写真】原田教正


もくじ


有賀 薫(ありが・かおる)

1964年生まれ、東京都出身。スープ作家。ライター業のかたわら、家族の朝食に作り始めたスープが毎朝続き、2018年5月時点で約2300日以上になる。その写真やレシピで個展を開くほか、スープの実験イベント“スープ・ラボ”を主宰。著書に、レシピ、写真、文章、イラストを手がけたスープのレシピ本『365日のめざましスープ』(SBクリエイティブ)、『スープ・レッスン』(プレジデント社)がある。note:https://note.mu/kaorun、instagram: @arigakaoru

▼有賀さんの著書はこちらから

 


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