【特集|花屋のまかない】第7話:花市場へお連れします!

socuka

お花屋さんの台所、花市場。

「市場」と聞くと、築地市場のようなイメージをお持ちの方もいらっしゃるかもしれませんね。

実際に市場では、どんなものが、どんな風に、売られているのか?

そして私が毎週のように早起きして市場に通い、何をしているのか?

今回はそんな花市場の様子と、私の花仕事の裏側をご紹介したいと思います。

6月のある日のこと。「北欧、暮らしの道具店」アニこと青木さんとともに、大田区にある大田花卉へ。

青木さんはカメラマンとして朝4時代に起きて、私の仕事に同行してくださいました!

(青木さん、お疲れ様でした~!)

 

それでは皆さんもご一緒に!
花市場の中へとご案内します。

この日は朝の7時くらいだったので、お客さんはピーク時より若干少なめになっています。

場内は、真ん中の競り場を挟んで左右に生花と資材の仲卸のお店が並んでいます。上から見るとこんな感じ。

大手のお花屋さんは大抵は競りでお花を買いますが、私は規模の小さな花屋なので、仲卸に出ているお花を選んで買い付けています。

私はできるだけ新鮮なお花で、お客様から入ったオーダーにお応えしたいと思っているのでオーダーが入るたび、大抵週に3回は市場に仕入れに行きます。

その日の早朝に仕入れたお花で、作り込みをする。それをその日じゅうにお客様に配送したり、直接お届けしたりする。

これが、やっぱりお花のためにも、オーダーしてくださったお客様のためにも一番なのです。

市場に着くと、まずひと通り、生花の仲卸さんを端から端まで見てチェック。

このときはシーズン真っ只中だったアジサイがもりもりに売られていました。

生花側は切花の仲卸が10数軒ずらっと並んでいるのですが、お店によって扱いの得意な種類の花があったり、枝モノを中心に扱っていたりとそれぞれに特徴があります。

そのため、同じ花でもお店によって、質も値段も結構違うんです。

仕入れの醍醐味は、より質の良いものを、イメージに合うものを見つけること。

お花は売り切れご免状態なので、見つけたときに買わないと戻ったときにはもう無かったりするんです。

これはちょっと北欧現地での買いつけに似ているところがあるかもしれませんね。タイミングが命!蚤の市などを巡るときの感覚と若干似ているかもって思います。

だから、今買わないと無くなるだろうか、の見極めも非常に重要。ひととおり見て行きながら、今買うか、他も見てから決めるか、判断しながら進んでいきます。

これは、そんな判断をしながら、物色中の図。

お店によって、レジ位置や並べ方も様々。

以前一度市場に同行してくださったことがある店長佐藤さんは、この薔薇の並び方を見て、ひとしきり興奮してましたっけ(笑)。

顔なじみの花屋さんと立ち話をするのも、楽しい時間だったりします♪

ひととおり狙いをつけたらどんどん買って、お花を抱えて次のお店へ移動。右腕が辛くなってきたらいったん車へ持って行きます。

生花の仲卸のうち、奥の3軒は鉢物のお店。

市場には月・水・金の表日とそれ意外の裏日があり、裏日には鉢物の取引があります。裏日はほとんど市場に来ないので、この3軒は毎回必ずチェックするようにしています。

私はアレンジメントにサボテンや多肉植物を使うので、そのオーダーもよくいただくのですが、多肉やサボテンは欲しいときに常に売られているわけではないので、見つけたときになるべく仕入れておきます。

鉢物だったら長持ちしますしますから、在庫としてストックしておけるわけです。

ちなみに、きっと皆さんご興味あるのではないかと思う、競り場の様子はこんな感じです。

次々に売られる商品が流れ、価格が動いています。

各席に設けられているボタンで入札していく仕組みになっています。

競り落とされた商品はカートやレールに乗って運ばれていきます。

花市場の中のこの仕組みは本当によくできているなって感心してしまいます!

さて、ひとおおり生花の仕入れが終わったら、ちょっぴり休憩タイム♪

時間があるときは2階の喫茶店で朝ご飯を食べます。

市場をなん往復もすると結構な距離を歩くので、すでにお腹はぺこぺこ。朝からがっつり、とってもジューシーなグレービーバーガー。これが、本当にめちゃくちゃ美味しいです。

お腹が満たされた後は、生花側の反対側にある資材屋さんを一巡り。

常に在庫を持たない以上、週のオーダーごとに器や花箱などを買い、時々掘り出し物があればまとめて買っておきます。

こうして全ての仕入れが終われば終了です。

こんな風に毎週市場に通う生活を続けて10年が経ちました。朝早くて大変だね、とか、飽きない?と聞かれますが、これが飽きないんです。

確かに起きるのがつらい日もあるし、夜出掛けることも減ったけど、何度行っても市場は楽しい。

それは、いち早く季節の花や、見たことのない花に出会えるかもしれないワクワク感と、いいお花が買えた時の嬉しさがそうさせているのかもしれないですね。

花市場、ほんとうに愛してやまない場所です。

さて、ここで青木さんにバトンタッチ!

青木さんも花市場に行かれたのは初めての経験とのことで、私のように毎週通っている人間とはまた違った視点で花市場の様子を観察されていました。

青木さんがここから『編集後記』を書いてくださいます。動画も撮影しておられましたからね、、、私もちょっと楽しみ。

 

市場に同行した青木が
編集後記を書かせていただきまーす。

ここからは同行取材した青木が書かせていただきます。

とにかく品川駅のロータリーでAM6時台に待ち合わせということで、本当に久しぶりに4時台に目覚ましをかけてがんばって市場に行ってきました。

実は僕は若い頃に青果や鮮魚の市場周辺にある卸事業者で、早朝から働いていたことがあるので市場はなんとなく馴染みもあり、こんな雰囲気かな~と想像しつつ出かけたんですが一番違ったのは来てる人にお洒落な感じの人が多かったことです。

もちろん市場っぽい渋いおじちゃんたちもたくさんいるんだけど、早朝からなかなかスタイリッシュな雰囲気を漂わせつつ仕入れに来ている事業者さんたちも多く青果や鮮魚の荒っぽい雰囲気とはちょっと違いましたね~

中にはお洒落なスリングで乳児を抱き抱えつつ、颯爽と仕入れに来ている女性なんかもいてうわー素敵wと思いましたよ。

あとsocukaさんが市場に入ったとたん、さっきまでニコニコのんびり話してたのが急にプロの顔に切り替わって、ものすごい真顔&動き早い&無口になったのが面白かったです。

物を作る人特有の集中モードへの切り替えの早さがある気がしましたね。この集中力は仕事をする人にとっては、必ず必要になる気がします。

うーむ、socukaさんプロだな、と思った瞬間でした。

最後に市場の臨場感を感じてもらえる動画を幾つか取ってきた来たのでご紹介したいと思います~

行った日はアジサイがホントたくさん入ってましたね。ただ一口にアジサイといってもホントいろんな種類がありました。

仲卸のお店が並ぶ一角を上から、行った時間が少し遅かったのでそんなに混んでないですが、一番混む時間帯は 写真とか取ってると怒られそうなぐらい込み合ってるらしいです。

競り会場の様子です。
なんか手の指とかで入札したりするのかなと思っていたら、机についているボタンを押したりして 静か~に競りしてました。ちょっと競馬場っぽい雰囲気でしたね。

 

(socukaより)

青木さん!同行レポートありがとうございました。

それでは次回はグローバルな展開、過去のパリ出張をもとに、パリのお花屋さんをご紹介しますよ!

パリの花市場もちらっと出てきますので、ぜひお楽しみに。

皆さんにもパリのお花屋さんを巡る旅気分でお読みいただければ嬉しいな~☆

もくじ


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