【今日は餃子にしませんか】第3話:残った餃子は平日のランチに。大人仕様の水餃子

ライター 片田理恵

アート&フードユニット「holiday」の掘出隼さん・美沙さん夫妻に、掘出家のいつもの餃子の作り方を教わっています。小学校4年生のうたくんと2年生のりんちゃん、ふたりの子どもたちも一緒に、今日は月に2度は食べるという餃子の日。

第1話では餃子のあんの作り方と包み方、第2話では餃子を焼くコツと焼き餃子に合う副菜を取り上げました。最終回の第3話では、残った餃子を使ったアレンジをご紹介。餃子を作る時は多めに、が鉄則になりそうです。

 

餃子がフォーに変身。趣向を変えてもう一度餃子を楽しむレシピ

餃子は一度にたくさん作って冷凍しておくというご家庭も多いと思います。忙しくて時間がない時、あと一品何かほしい時、そして子どもたちが不在で夫婦ふたりだけの時にも、冷凍餃子は大活躍。とはいえ先週と同じように焼き餃子で食べるのではなく、ちょっと趣向を変えてみるのはどうでしょうか。

美沙さんのオススメはスープ餃子。言葉だけ聞くと中華風を想像しがちですが、いえいえ、全く違うんです。イメージはベトナムの代表的な麺「フォー」。豚肉や鶏肉ベースのスープに米の平麺を入れ、ナンプラー、パクチー、レモンなどで調味したあの料理です。でも、餃子がどうやってフォーに? さっそく作り方を伺いました。

 

材料(2人分)

▲たっぷり薬味を使うのがholiday美沙さん流

・生餃子もしくは冷凍餃子…6個(第1話で作ったもの)
・もやし…4分の1袋
・乾燥春雨…35g
・水…600ml

【a】
・鶏ガラスープの素…小さじ1.5
・ナンプラー…小さじ2
・塩…ひとつまみ

・パクチー(またはニラ)、ライム、紫玉ねぎ、小ネギなど薬味…好みの量

 

作り方

(STEP1)
水を鍋に入れてわかし、【a】を加えて味をつける。スープに餃子を入れ、生餃子は5分、冷凍餃子は10分を目安に弱火でゆでる。

💡POINT
中までしっかり火を通すこと。弱火でゆでると餃子がくずれにくい。

(STEP2)
乾燥春雨、もやしの順に加えて1分待つ。

 

薬味をたっぷりのせたら、できあがり!

もやし、春雨、餃子と重ねるようにして器に盛り付け、食べやすくカットしたパクチー、ライム、紫玉ねぎ、小ネギをのせたら完成。

ほかのごはんやおかずと一緒に食べる場合は、小鉢に入れて汁物の代わりにしても◎。濃厚なうまみのスープと餃子をライムの酸味でさっぱりと食べられる一品、暑い夏の日のランチにぴったりです。

美沙さん:
「餃子の皮って麺みたいじゃないですか。夫も私も春雨スープが好きなので、じゃあ餃子を入れてみようということで試したらおいしかったんです。けっこうボリュームがあるからランチにちょうどいいんですよね」

 

餃子の “あん” だけ残ってしまったら? お手軽餃子ふりかけレシピ

焼き餃子にスープ餃子、一度作って二度おいしい餃子をたっぷりと味わって、お腹も心も大満足。ですが、ここで気づいてしまいました。餃子のあんだけがほんの少し残っていることに……! でもこの餃子あるあるも、おいしいチャンスに変えてしまうのが美沙さんなんです。

「じゃあ、炒めてふりかけにしましょうか」の一言に、スタッフ一同、驚きつつも大興奮。どんな味なのかぜひ味わってみたいとお願いして、急遽もう一品お願いすることになりました。ちょっぴり入る酢がアクセントになって、ごはんがついつい進む味です。

 

材料(作りやすい量)

・残った餃子あん…250g(第1話で作ったもの)
・ごま油…大さじ2
・しょうゆ…大さじ2
・酢…大さじ1

 

作り方

フライパンにごま油を入れて熱し、餃子あんを入れてそぼろ状に炒める。しょうゆと酢で味をつけたら完成。

 

手作り餃子で、心もお腹も大満足

holidayの餃子特集、いかがでしたか? 夏休みだからと気負いたくはないけれど、夏休みならではのひとときを満喫したい。家族のそんな思いに、手作り餃子はぴったりだと改めて感じました。みんなで楽しく作っておいしく食べること。それは私たちが自分で作り出すことのできる、一番大きな幸せのひとつなのかもしれません。

全員で大皿をつつくスタイルもいいし、味付けは各自の好みで変えられるところもいい。しかも一度作れば三度違ったおいしさを味わえるなんて、やっぱり餃子って最高! 心もお腹もいっぱいになれること間違いなしです。献立選びに迷ったら、今日は、餃子にしませんか?

(おわり)

【写真】木村文平


もくじ

 

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holiday

“make everyday happy” をコンセプトに、アートディレクターの堀出隼と料理人の堀出美沙が2010年に設立。アート&フードディレクション、ケータリング、イベントの開催及び企画運営など、「食とデザインとアート」を中心に活動中。http://we-are-holiday.com

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ライター 片田理恵

編集者、ライター。大学卒業後、出版社勤務と出産と移住を経てフリー。執筆媒体は「nice things」「ナチュママ」「リンネル」「はるまち」「DOTPLACE」「あてら」など。クラシコムではリトルプレス「オトナのおしゃべりノオト」も担当。

 


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