【特集|花屋のまかない】第8話:パリの花屋を旅しましょう。

socuka

かれこれ数年前、仕事でパリに1ヶ月近く出張に行っていたことがあります。

フランス人のアテンドのおじさんと、毎日ひたすらパリ中のお花屋さん巡り。

なぜそんなことをしていたのかといえば、当時働いていた花屋のためのお勉強だったのですが、今思えば、ものすごく貴重な経験をさせてもらいました。

もう何年も経っているので、きっと今では状況も流行りも変わっているはずですが、今回の記事では当時感じたことなど、振り返りながらご紹介していきたいと思います。

 

パリと日本のお花屋さんの違い

パリは20区あるのですが、アテンドさんがアポを取ってくれて、とにかく毎日数件ずつ、1区ごとに伺っては話を聞いたり、写真を撮らせてもらったり。

行く前は、どんな変わったお花があるんだろうとすごく期待していたのですが、意外なことに、お花の種類はそこまで珍しいと思うものはなかったんです。

つまり、日本にたいがいのお花が輸入されているということでしょうか。

お花や売り方の違いは多分そんなに差はないし、アレンジに関して言えば、意外と1種類だけのようなシンプルなアレンジが多かったりして、日本の方が凝ってるかな?とも思ったんですよね。

もちろん、凝ったアレンジのお店もあるんですが。

ただ、見せ方の違いは大きかったです。とにかく見せ方がうまい!

そして、お店がかわいい!!

建物の造りの違いは仕方ないとして、色使いもタイルもいちいちかわいいし、壁には画がかかってたり、コケが貼ってあったり、どれだけ見られる部分を意識してるんだろう、という印象でした。

これだけでもだいぶ違います。売っているお花の見せ方もまた素敵です!

日本でも色ごとに分けたりしているお店もあるのですが、どこか、なにかが違うんですよね。

そもそもボリュームが違います。売っている1種類の量が本当に多いんです。

フランス人はどんだけの量の花買うの?という気持ちになりました。

値段は日本とそんなに変わらないんですよ。これもまた意外。

パリの人は、あまり1輪でお花を飾ることはないんだそうです。

日本人の1輪挿しの感覚がないらしく、買うときは10本束などで買うようで、「日本人て1本を大事にするわよね」と、何度か言われました。これも面白い発見でした。

お花を活けるための器も揃ってます!

とにかく、どのお店もディスプレイに隙がない。

とにかく見せることを意識しているし、うまい。

そして、揃っているかと思えば、バラバラに飾ったりもする。

空いている場所に飾ってるというより、見せ場となるディスプレイのためのスペースがちゃんとあるんです。

売っているものがあまり変わらないのに、なんでこんなに可愛く見えるのかということには本当に刺激を受けました。

日本だととにかく便利さを求めがちですが、パリでは見せ方を考えてモノを選んだり使っている気がしたし、その考え方がお店に限らず、人々の暮らしにも溶け込んでいて自然なことなのかなと思いました。

「どう見せるか」 「どう見えるか」 ということを本当に大切にしている国なんだと。

ちなみに、この時期は母の日の後だったのですが、子供たちが描いた画を飾っているお店もありました。

植木は鉢がちゃんと植え替えられているので、パリに来て初めて胡蝶蘭てこんなにかわいいのかと思ったりもしましたね~。

お店によって雰囲気も全然違うのだけど、雑貨やオブジェを飾っているお店は多かったです。

余談ですが、今はどうなのか分からないですが、この当時パリでは盆栽が流行っていて、盆栽だけのお店もありました。

パリで見る盆栽は急におしゃれに見えます(笑)

こんなふうに、パリの街を歩いていると、数え切れないほどの花屋に出会いますがどの花屋も見せ方を工夫していて、本当に個性で溢れています。

そう、パリの花屋はどこもかしこも「個性」で勝負しているんです。

 

お花でいっぱい!
パリの公園と市場もご案内します。

アポのないオフの日は花市場を見学に行ったり、公園に連れて行ってもらいました。

下の写真数枚は、ランジズ市場という花市場です。

市場の規模、相当大きいです。というか、やっぱり売ってる量が日本と全然違う。資材もほんとにかわいくて、買えるだけ買って帰りました。

しかも、このランジス市場はちょっと遠いけど、一般の人向けのマルシェやマーケットが近くにいくつかあるのでそこでも買えるんです。

このマルシェも結構大きい。

日本でいうホームセンターの感覚なんでしょうか?花も資材も豊富で、本当に羨ましかったです。

夜は10時くらいまで明るいので、公園やお墓は、読書やお散歩してる人が多くて、私も滞在中、ちょろちょろとお散歩しに行きました。

そして、そんなみんなが寛ぐ公園にも、やはりお花はいっぱいです!

日本と違って水受けがないので、お墓には造花飾ってたりするんですよね。生花を飾らない人も多いようです。

本当はまだまだご紹介したい写真もたくさんあるのですが、あまりにも長くなりすぎましたのでこの辺で。

こうして改めて振り返ると、本当に貴重な1ヵ月でした。当時はあまりパリ自体を楽しむ余裕はなかったけど、あの時に感じたことで、自分の中で変わった部分は大きいと思います。

今も大事な資料と思い出。

また行きたいな。

さて、次回はまた日常に戻って、近所に素敵なお花屋さんがないという皆さんへ。

パリのようなお店がなくても、素敵に飾れるお花をご紹介しますので、お楽しみに!

 

もくじ


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