【おせちは大晦日から】第3話:お重がなくてもOK。いつものお皿でお正月らしく盛り付けるコツ
編集スタッフ 奥村
お重がなくても、華やかに盛り付けるには?
料理家・ワタナベマキさんに、手軽にはじめられる「おせち」のコツを伺っています。
最終話の今回は盛り付けの仕方。第1話、2話で手作りしたおせち3品(きんとん、八幡巻き、なます)と市販のおかずを組み合わせた、お重なしでもできるスタイリングのアイデアを教わりました。
「いつものお皿」でお正月らしく
華やかに盛り付けるポイント
メインのお皿はシンプルな丸型に
ワタナベさん:
「メインのお皿は、どこの家庭にもある丸皿がおすすめです。
今回は漆塗りの赤いお皿を使いましたが、シンプルな白いお皿でももちろんOK。和皿だけでなく洋皿や柄入りのお皿でも、また違った雰囲気が楽しめますよ。
ちなみに品数は『奇数』にして盛り付けると、縁起がよいとされています。直径30cmくらいの少し大きめサイズを選ぶと、5品がバランスよくおさまります」
ワタナベさん:
「サブとしてもう1枚お皿を使うなら、メインとは違う形を選ぶと食卓にリズムが生まれます。四角形や、オーバルなどがおすすめ。
ごまめやきんとんは少し高さが出るようにこんもりと盛り付けると、見栄えがいいですよ」
小鉢や豆皿を重ねて、見た目を楽しく
ワタナベさん:
「黒豆など小粒なおかずは、豆皿に盛ってから皿にのせるとつまみやすく、見た目にもリズムが生まれます。
第2話で作った紅白なますは、材料に使ったゆずの中身をくりぬいて、皮を器にしても綺麗です」
お正月のグリーンで「緑」をプラス
ワタナベさん:
「おせちでは緑の色味が少なくなりがちなので、お正月のグリーンで食卓に彩りを足すのがおすすめです。
年末になると花屋さんに並ぶ、千両や南天、ゆずの葉、松の葉などはひとつあると重宝しますよ。
水でさっと洗いペーパータオルで拭いたら、ゆずの葉など大きなものはおかずの下に敷いて、小ぶりな千両、南天の葉はお皿の縁に添えてみてください」
▲今回はゆずの葉を敷きました
シンプルなかまぼこは、飾り切りで可愛く
ワタナベさん:
「市販のかまぼこは、かざり切りのひと手間で一気にかわいらしくなります。
かまぼこの上部を切り出して(1)、中心に切り込みを入れます(2)。先端を切り込みにくぐらせてくるりとねじれば(3)、できあがりです(4)」
おせちって、もっと柔軟でいいんだ
今回は手作りした3品に、市販の黒豆、ごまめ、かまぼこと甘酢漬けを足した全7品のおせち。
お皿を使えば「すきまなく詰める」必要がないので、たくさんの品数がなくてもちゃんと華やかに見せられるのは嬉しい発見でした。
もっともっと、手間がかかると思っていたおせち作り。けれど今回教わって感じたのは、おせちは思った以上に柔軟なものなんだということです。
ワタナベさん:
「わたしは、おせちも家庭料理の一部だと思っています。だから決まった『正解』はないんです。
何を作って、何を買うのが、いまのわが家に合っているのか。ちょうどいいおせちの形を試行錯誤しながら探っていけたらいいのかもしれませんね。
作る機会は毎年1度でも、回数を重ねていけば必ず上手になるし、楽しくなってきますよ」
おせちだって、十人十色でいい。そう思ったら、気負わずに始められる気がしてきました。
まずは今回伺ったアイデアを試してみることから、わたしも「わが家らしいおせち」の形を、探していきたいと思います。
(おわり)
【写真】佐々木孝憲
もくじ
ワタナベ マキ
料理家。雑誌、広告などで旬の食材を使用した季節感ある料理を提案している。今の時代にも作りやすく、やさしい味付けの家庭料理が人気。インスタグラムは@maki_watanabe。
▼ワタナベさんの近著はこちらから
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