【来年の私をラクにする大掃除】第3話:家族みんなが分かりやすく。いつでも清潔を叶える、洗面所の仕組みづくり
編集スタッフ 岡本
何から始めたらいいか分からず、後回しにしてしまう大掃除。
今年は「やってよかった! 」と感じる瞬間が、掃除をしたあともずっと続く場所に限定して取り組むことにしました。
そこでこの特集では、日頃からきれいをキープするのが難しいと感じている、キッチンと洗面所の大掃除のコツをお届けしています。
第1話、第2話ではキッチンの大掃除をご紹介しました。つづく第3話では、1日を通して家族みんなが何度も使う場所、洗面所について。
いつもきれいにしておきたい場所ですが、子どもが手を洗うたびに水滴が飛んだり、知らぬ間についた歯磨き粉が乾いて落ちにくくなったりと、その難しさを感じています。
そこで「洗面所のきれいをキープしやすい仕組みづくり」について、ライフオーガナイザーの下村志保美さんに教えていただきました。
下村さん:
「お母さんがメインで使うキッチンに比べて、洗面所は家族みんなが使う場所。家の中の公共スペースとも言えますね。
それでいて、清潔にしておきたい気持ちも強い。となると、家族みんなが分かりやすいことをポイントに、きれいを保つ仕組みを取り入れることが大切かなと思います」
無駄なくきれいをキープ!
家族にとっても分かりやすい仕組みづくり
手拭きタオルはマイクロファイバー素材に
落ちにくい汚れの代表である、水垢。手を洗った後や歯ブラシのタイミングで、必ずといっていいほど鏡や蛇口まわりに飛ぶ水滴がその原因です。
そんな水垢は、洗濯前のささっと拭きで解決!
まず毎日使う手拭きタオルを、マイクロファイバー素材に変更します。
1日の終わりに、洗面器周辺をざっと拭き上げ、そのまま洗濯機にポン!新しいタオルをかけて完了です。
普通のタオルに比べ、マイクロファイバーは目が細かく、汚れを絡めとる力が高いそう。力を入れる必要がないので、ものの1分もかからずに終わる作業です。
毎日拭くことで、水垢の原因である水滴が残らず、いつでもぴかぴかをキープできます。
▲今では習慣となっている洗濯前の拭き掃除。水回りってこんなにピカピカになるんだ!と、嬉しくなります。
タオルは棚に平置きする
我が家はもともと、タオルをバスケットに入れて収納していました。
棚の拭き掃除するときなど、一気に引き出せて便利だろうと思いきや、実際にバスケットを引き出して棚の奥を掃除した記憶が、恥ずかしながらあまりありません。
Before
▲ふたつのバスケットそれぞれで、畳み方も置き方もばらつきがあり、使いづらさを感じていた上、見た目もいまいち。いつの間にかタオルの数も増えていたので、これを機に見直しました。
そんなモヤモヤに対して下村さんが出した解決策は、タオルをそのまま棚へ平置きすること。
使うときは上から取り、戻すときは、洗濯し畳んだタオルの上に棚のタオルを重ね、まとめて棚へ戻します。
そうすることで、タオルがきちんと循環し、毎日上げ下ろしをするので棚にホコリが溜まりにくいそう。
タオルの平置きは、畳む回数も少なく済み、知らぬまに倒れたり崩れたりする心配もなく、今のところ快適に過ごしています。
▲下村さん「タオルを畳むときは、折ったときの輪を手前にすると、見た目もきれいに揃います」
「利き手側」にメラミンスポンジをスタンバイ
洗面所の気になる汚れはすぐ落とすのが鉄則!小さくカットしたメラミンスポンジをフタのない容器に入れておきます。
最低限の動作で掃除ができるよう、利き手側に置くとよりスムーズに取りかかれるそう。
ランドリーグッズは、現役とストックを近くで管理
▲左には、ボディソープやヘアスプレーなどのストックを、右には、現在使っているアルコールスプレーやキッチンハイター、フローリングシートなど。
ストック(左)と現在進行形で使っているもの(右)を、同じボックスに入れ、隣合わせで置きました。
ボディソープがもうすぐなくなりそうだからとストックを買ったのに、そのことを忘れて買い足してしまう。そんなことが何度かあったのですが、現役のものとストックが同じ場所にあることで、定期的に目に触れ、今家になにがあるのか、忘れることがなくなりました
結果、無駄なストックが減り、スペースを有効活用できるように。
家族が、自分でできる・分かる工夫を
▲今までランドリーグッズがあったスペースを棚に組み替え、子どもの下着とパジャマを収納。こうすることで、洗濯・乾燥・収納までを移動なしで完結できるように。
洗面所は、誰が使うものなのか、という視点で整えると、散らかりにくい収納が完成するのだとか。
そこでこの大掃除をきっかけに、夫と子どものものをそれぞれが出し入れしやすい場所に収納し直しました。
中でも大きな変化は、リビングにあった子どもの下着とパジャマを、洗面台下の収納スペースに移動したこと。
もう少し大きくなったら、自分で着るものは自分で準備できるようになってほしい。まずはパジャマから!という願いを込めた見直しです。
下村さんいわく、ベストな収納はその時々で変わるもの。子どもが大きくなったらこの場所は使いにくいだろうから、そのタイミングで見直して、とのことでした。
この大掃除のあと、自分の気持ちの変化に、私自身が一番驚きました。
朝食でお味噌汁を作る、お風呂上がりの子どもにパジャマを着せる、そんな日常のささいな瞬間で「大掃除、やってよかった! 」と本当に感じることができたから。
そして、小さな変化の積み重ねのおかげか、寝る前の30分。ひとり時間を作れる日が増えました。
実際に家事の時間が短縮されたのはほんの少しかもしれません。でも、心にゆとりが生まれたことで時間をゆったりと使えるように気がするのです。
温かい紅茶を飲みながら好きなドラマを見ている間もまた「やってよかった」を噛みしめる時間となっています。
家事も仕事も大変だけど、来年もきっとなんとかなるはず。今年の年末は一段と、清々しい気持ちで新しい年を迎えられそうです。
(おわり)
もくじ
【写真】鍵岡龍門
下村 志保美
投資顧問会社勤務後、出産を機に主婦に。友人へ整理・収納のアドバイスをしたことがきっかけとなり、ライフオーガナイザーの資格を取得。現在は、空間・情報・こころを整えてゆとりある暮らしをサポートする「PRECIOUS DAYS」を主宰している。夫と娘の3人暮らし。 https://rakulife.jp/
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