【特集|花屋のまかない】第11話:おもてなしのためのサプライズアレンジ!
socuka
しばらくお付き合いいただいてきたこのコンテンツ。
いよいよ私が書かせていただく連載のほうは、今回でひとまず最終回を迎えました。
最終回ということで、ちょっと張り切って今回は豪華に、おもてなしやイベントのためのアレンジをご紹介したいと思います!
オアシスを使ったアレンジに
挑戦してみましょう。
これまでは切花の活け方をご紹介してきましたが、今回はアレンジ。オアシスという吸水スポンジに差して飾ります。
アレンジだと、切花では出来ない向きや形に調整できるので、花束にはない面白さがありますよ。
やったことない・・・という方もいらっしゃるかもしれませんが、コツを覚えればとても簡単!
オアシスの吸水方法
1.まずはオアシスを必要な大きさにカットして、たっぷりのお水につけます。
2.オアシスを水に浮かべ、自然に吸水して沈むのを待ちましょう。
3.早く吸わせようと無理に沈めたり、上からお水をかけると中に空気が残り、
挿したお花がお水を吸えなくなるので、必ず自然に吸水されるのを待ちます。
下の写真も参考になさってください。
オアシスの準備が完了したら、いよいよアレンジに入っていきますよ!
野菜や果物を使った、
ちょっと面白いサプライズアレンジ。
今回はちょっと面白い特別な感じにしたいので、オモチャカボチャや果物などの切花以外のものも入れていきます。
吸水されたオアシスを好きな器にセットしたらアレンジ開始。
まずは中心のトップから。カボチャは茎の部分がないので、ワイヤーを挿して使います。
カボチャの重みで思った高さにワイヤーが止まらない場合は、余っている他の花の茎にワイヤーを挿して使いましょう。
アレンジの基本はラウンド型と呼ばれる丸い形。
トップを決めたら、徐々に下に丸く下がっていきます。
アレンジで気をつけてほしいのは、挿し直しのとき。
少し挿しすぎたとき、引き上げて調整するとお水が吸えなくなってしまうので、必ず別の位置に挿しなおしましょう。
次に白のトルコ桔梗をさします。
若草色の蓮の実もさしていきます。
カボチャとトルコ桔梗をはさむようにして、セダム(多肉植物)をさします。
セダムのフレッシュなグリーンが爽やかですね~♪
これおもしろいでしょう?ちょっとペロペロキャンディーみたいじゃないですか?これはヘチマなんです。
ドライのヘチマにワイヤーを刺して、オアシスにさせるように工作したものです。
ヘチマの白い色や、ドライならではの質感がアレンジのアクセントになるようにバランスを見ながらさしていきます。
今度は反対側を向けて。ゲーラックスという葉ものをさします。
その隣には小さな洋ナシをさします。
洋ナシは雑貨感覚でチョコンと飾るだけでもオブジェのようになりますが、こうやってアレンジにさしても実は映えるのですよ!
反対側にもまた蓮の実をさしていきます。
ここでまたオモチャカボチャが登場!
これにもワイヤーをしっかり仕込んで、アレンジにさせるようにしています。
アレンジの下のほうにも目をやって、オアシスが見える部分が残っていれば少しずつ葉っぱで埋めていきます。
ここで使っている葉っぱは、アセボという枝ものの葉です。
次にポイントとなるように、エチナセア(菊科のお花)をさします。このまん丸なお花も可愛いアクセントになってくれます。
次にまたちょっと面白いものを。これはライムを半分にカットしたものです。
他の材料と同じように、こちらにもワイヤーを仕込んで。
アレンジにライムを加えましょう!
このライムは、色的にポイントとなるだけでなく、たまらない爽やかな香りが嗅覚をも刺激してくれます。
まさに五感を楽しませてくれるアレンジ作りに一役買ってくれるというわけです。
さらに空いたところをアセボの葉で埋めていきます。
最後に、鮮やかな色をプラスしてあげます。
今回は、マリーゴールドの花をさしていきます。
目線をもう一度落として、クルクルとアレンジをまわしてみて、オアシスが見え隠れしている部分がないかどうか再チェック。
オアシスが見える部分が残っていたら、アセボやゲーラックスの葉っぱで丁寧に埋めて仕上げていきます。もう完成はそこまできています!
はい、いよいよ出来上がりです!
白+グリーン+オレンジの涼しげな面白アレンジ。
ちょっと変わった素材を加えると、インパクトがありますよ。
見る角度が違うだけで、このアレンジは全然違った表情を見せてくれます。
おもてなしのテーブルの真ん中にこんなアレンジを飾っておいたら、きっとサプライズになるはずです。
そして席に着くそれぞれの人から、このアレンジの違った表情を楽しんでもらえるのではないかと思います♪
蘭とキャンドルを使った、豪華で大人っぽい
アレンジを作ってみましょう。
今度は大人っぽい、キャンドルと組み合わせるアレンジです。
中央にキャンドルを入れるため、リング型のオアシスを使います。
今回使用するのはシンビジウムと呼ばれる蘭。
蘭て、よくお祝いなどに鉢で贈られているアレ・・・というイメージの方も多いと思いますが、実は蘭は保ちがとてもよく、細かくカットして使うと全然違う表情を見せてくれます。
節のところでカットして使ってみましょう!
リング型のオアシスを使ってアレンジをする時の注意点をひとつだけ。
リング型のオアシスはオアシスが小さいので、茎が突き抜けないように気をつけて挿していきましょう。
さて!それでは、いよいよアレンジの始まりです~
まず開始位置を決めてから、その位置に主役のシンビジウムを挿していきます。まわりを囲むように、点々とアセボの葉も挿していきます。
次にここでも登場するのが、ビバーナムティナス。
今回はちょっと紫がかった実のものなので、シンビジウムとのコーディネートもしやすいです♪
シンビジウムを引き立たせるため、同系色のスカビオサも合わせます。
もうひとつのポイントに、エチナセア(向こう側に見えている黄色いまん丸のお花)も挿してみます。
もう一方の側に、再びシンビジウムを。主役のお花の位置は丁寧に見極めていきます。
隙間を再びアセボの葉で埋めていきます。だんだんリースの仕上がりイメージに近づいてきましたよ~。
主役のシンビジウムを引き立たせるために、さらにちょっと珍しい葉っぱを挿してみます。
これは自宅で育てている、ヒューケラです。
もうひとつは、こちらも自宅で育てているペペロミアの葉っぱ。
ちょっと見た目はグロテスクですが、こうして合わせるとグッと引き締まってかっこいい仕上がりに。
バランスを見ながら、ビバーナムティナスも追加していきます。
渋めのカラーにトーンのちょっと明るいケイトウを加えます。
リースはこれで出来上がりです!
全体が埋まったら中心にキャンドルを挿して・・・
じゃーん!!出来上がりです。
おもてなしの食卓に、こんなアレンジを飾ってみるのはいかがでしょう。夜の時間帯であれば実際にキャンドルを灯しても、すごく素敵だと思います。
いかがだったでしょうか?
今回は自分好みの花材を選んだので、佐藤さんには予想外の花材が多かったようです。
カボチャやペペロミアが登場したときにはだいぶ怖がっていましたが(笑)
完成系を見ていただいて、こうやって使うと全然変わるね、と言っていただきました。
以前の回でも書きましたが、敬遠しがちな花材も見方を変えると全く別の表情を見せてくれるし、それに気づくとまた楽しいので、花は「食わず嫌い」にならずに、ぜひ色んな花材を楽んでみてくださいね。
——————————————————-
さて、あらためて、今回が私のほうで書かせていただく連載は最終回となります。
毎回私のつたない文章にお付き合いいただきありがとうございました。
毎回ひとつのテーマと向き合って花について考えるというのは楽しい経験でした。
私には当たり前になっていることが皆さんには新鮮だったり、お店でお花を買うお客様がどういったコト・モノを必要としているのか、提供する側として、教えていただく良い機会でもありました。
このコンテンツを読んでくださった皆様にとっても、これまで以上にお花というものが身近な存在となってくれたら嬉しいです。
また、これからも気軽に自由なスタイルで、お花のある暮らしを楽しむヒントとしていただけたら嬉しいです。
このコンテンツは終了となりますが、またお花にからめた別の企画で、きっと再びお目にかかれると思います!
来週は店長の佐藤さんが「エピローグ」ということで、このコンテンツを振り返ってくださるそうです。こちらもお楽しみに!
それでは皆様、本当にどうもありがとうございました。
またきっと、お会いしましょう!
もくじ
感想を送る
本日の編集部recommends!
小さな不調のケアに
手間なくハーブを取り入れられる、天然エッセンシャルオイル配合の「バスソルト」を使ってみました【SPONSORED】
【11/26(火)10:00AMまで】ニットフェア開催中です!
ベストやプリーツスカートなど、人気アイテムが対象に。ぜひこの機会をご利用ください♩
お買い物をしてくださった方全員に「クラシ手帳2025」をプレゼント!
今年のデザインは、鮮やかなグリーンカラー。ささやかに元気をくれるカモミールを描きました。
【動画】北欧をひとさじ・秋
照明ひとつでムード高まる。森百合子さんの、おうち時間を豊かにする習慣(後編)