【すっきりが続く部屋】第2話: 目に心地よいリビングの秘訣は、”見せる” と “隠す” のメリハリ
ライター 嶌陽子
好きなものに囲まれたインテリアを楽しみつつ、片付けやすい、すっきりした空間で暮らしたい。そんな部屋作りのヒントを探りに、夫と3人の娘と暮らす整理収納アドバイザー&ルームスタイリスト、岡本あつみさんの自宅を訪ねています。
ボックスなどでものを分けることで、分かりやすさや出し入れのしやすさを実現していた第1話のキッチンに続き、今回は家族が集まるリビングの整理収納術を見せてもらいました。
本棚には家族ごと、ジャンルごとに本を収納
リビングでひときわ目を引くのが壁一面の本棚。リノベーション前からあったものをそのまま生かしたそうです。ここに本やおもちゃを、家族やジャンル別に分けて収納しています。
文庫本のコーナーには岡本さんがDIYで作ったコの字型のラックが。文庫本を前後2列に並べた時、奥の列が少し高くなるため、見やすいのが魅力です。
3女の絵本は手に取りやすいよう、一番下の段に。背表紙にはマスキングテープが貼ってありました。
▲よく見ると下の部分にオレンジ、黄色、ピンクのマスキングテープ
ジャンル別に色を分けることで、読みたい本がすぐに探せるし、戻す場所もすぐに分かるという仕組み。簡単だけれど子どもにやさしい工夫です。
おもちゃは取り出しやすい場所に。でもカーテンでそっと目隠しを…
本棚の一角、絵本コーナーの近くには3女のおもちゃコーナーがありました。リビングで遊ぶことが多いため、ここが一番出し入れしやすい場所。人形などのカラフルなおもちゃが収納されています。
使わない時は、突っ張り棒と好きな布で作った手作りカーテンで目隠し。上の段のかごにも、カラフルなおもちゃを入れていました。
▲テレビ台として使っているイケアの戸棚の中にもおもちゃが。目隠しにもなりつつ、遊ぶ場所の近くにあるのも魅力。
岡本さん:
「子どもは遊び終わったらすぐそばにある箱や棚の中に入れるだけ。だからこの場所が一番片付けやすいんです。
同時に見た目のすっきりをキープするため、目隠しをするようにしました。色を揃えたり、色の数を増やしすぎないことが空間をすっきりさせるポイントだと思います。そうすれば多少ものが多くても、ごちゃごちゃして見えません」
文房具の整理に、意外なあのアイテムを!?
本棚の近くにあったのは、子どもたちのお絵かき&工作用グッズを収めたワゴン。白で統一した収納ボックスにペンや画用紙、文具などがきれいに入っていました。
近寄って見てみると、はさみやのり、ホッチキスなどがきちんと立てて収納してあります。そこで活躍していたのは、なんと冷蔵庫で使われる薬味チューブのホルダー。
岡本さん:
「100円ショップで買ったものです。これに立てておくと、倒れないし、他のものに埋もれずにすむ。出し入れがラクなんです。
こんなふうに、固定観念にとらわれずに収納グッズを探して使うのが楽しくて。ぴったりのものが見つかると『やった!』と思って嬉しくなります」
家族や自分の書類はお揃いのボックスに収納
リビングの片隅に置かれているのは、岡本さんが実家から持ってきたという古いライティングビューロー。ここは岡本さんをはじめ、家族が仕事や勉強をしたりするほか、さまざまな書類の収納場所にもなっています。
岡本さん:
「子どもたちの学校の書類、家の書類、自分の仕事の資料などをジャンル別に分けて、イケアのファイルボックスに入れています。ボックスを揃えるだけでも見た目はかなりすっきりしましたね」
▲学校の書類は時々見るものだけを収納。頻繁に見るものはバインダーに挟んで冷蔵庫の側面にマグネットでつけている
インテリアと同じ。収納も自分の「好き」を基準に選ぶ
▲DIYが得意な岡本さん。天井近くの壁にはお手製の飾り棚が。
日々、試行錯誤をしながら整理収納の方法やそれに合うグッズを探っているという岡本さん。
岡本さん:
「以前は無機質な収納グッズを目につく場所にも置いていました。でも、なんだかしっくりこなくて。
よく考えてみると『収納といえばこういうグッズ』という思い込みで選んでしまっていて、自分の “好き” を大事にしていないからだと気付いたんです。
私は家が好きだし、インテリアが好き。だからそれに合わせた収納法やグッズを選ぼうとあらためて思いました。
機能的だけれどインテリアにはなじまないと思う収納グッズは戸棚の中など、目立たない場所に。見せる収納には自分の好きなカゴや布、瓶などを使うようにしています。
▲マクラメ講師の顔も持つ岡本さん。マクラメの材料はカゴや瓶など、お気に入りのものに入れて見せる収納に
岡本さん:
「日々ものを減らす努力はしていますが、好きなものがいろいろあって。整理収納アドバイザーとしてはものが多いほうだと思います。
だからこそ、それらをいかに大切にしながらすっきり暮らすかを日々考え中。そのおかげで、収納グッズ選びや収納技術が少しずつ上達してきたのかもしれません。
それに、お気に入りのものだけを置いている大好きな空間だからこそ、自然と片付けてすっきりさせたくなるんです」
ものを減らそうと頑張りすぎなくても、工夫次第ですっきりは実現できる。岡本さんの話を聞いて勇気をもらった気がしました。
次回は家族全員のワードローブを収めているウォークインクローゼット、そして洗面所を紹介します。
【写真】佐々木孝憲
もくじ
岡本あつみ
整理収納アドバイザー、ルームスタイリストとして「家が好きになる」片付けを提案。自宅は6年前にリノベーションした約80㎡のマンション。夫と小、中、高の3人の娘と5人で暮らしながら、家族それぞれの性格にフィットした整理収納を日々模索している。一方マクラメ講師の一面も。自宅には岡本さんの作品がすてきに飾られている。https://lit.link/atsumiokamoto
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