【春の養生法】第2話:花粉症対策をして、やる気をおこす3つの体操
春は新しい環境にワクワク、ドキドキするのと同時に、ちょっと気分が沈んだり、調子を崩したり、精神面でも体調面でも、ゆらぎがちではないでしょうか。
かくいう私も、眠りが浅くなったり、花粉症による不調に悩まされたりしています。
そこで、整体指導者として活動する川﨑智子さんに、春を健やかに暮らすヒントとなるお手当て法を教わりました。
第1話では、不安を解消して眠りを深くしたり、ふっと息抜きできたりする体操などを3つご紹介しました。
続く第2話では、花粉症対策や、春らしく新しいことを始めたくなる体操などを3つお聞きしました。
植物が芽吹く春は、私たちの体も意欲が湧いてくる
野口整体に出会って、体の不調が回復し、生きることがラクになったという川﨑さん。
季節にあらがわないことで、自然と元気になれると言います。
川﨑さん:
「春は新生活が始まり、体は緊張しているし、冬の乾燥から急に湿度が出てきたり、気温も不安定だったりと、調子を崩しやすい季節です。
だから休みたいと思ったらじゅうぶんに休んでほしいのですが、いっぽうで春は若葉の頃と言いますけれど、新芽がわーっと出てくる芽吹きの季節でもあります。わたしたちの体も、何かやりたいという意欲が湧いてきたり、動きたいという気持ちになったりするのが自然なんです」
川﨑さん:
「ですからそれにあらがうよりは、少し前向きに生活したほうが、気持ちも体も少しラクになるはずです。
花粉症がひどくて外に出たくないという人もいますけれど、花粉症というのは、ふだんなかなか風邪をひけない人が1年分まとめてひいていると私は見ています。
そう捉えると、あの人は花粉症じゃなくていいな、なんて周りと比べずに、私の体は1年間を通して調整してくれているんだなと考えられます。また、花粉症が終わったら海へ行こうとか、次の季節への準備ができるのではないでしょうか」
▲川崎さん(左)と川崎さんのご著書の編集担当:甲斐菜摘さん。
生き物である私たちは季節によってゆらぐのが当たり前で、それを否定したり拒絶したりするのではなく、上手に付き合っていく方法を知っていると安心できると川﨑さん。
そこで、次からその助けになる体操を紹介します。
春の体を健やかに保つ
3つのお手当
花粉症対策の体操
春は花粉症の症状に辛い思いをしている人も多いはず。この体操は、鼻の通りがよくなる体操です。気がついたときにさっとできて症状が軽くなる体操を知っていれば、気持ちもラクになりますね。
1.小指を刺激する
左右の小指を付け根から指先に向かってぎゅーっと絞るように引っ張る。指先は少し内側にねじりながら、ポンと抜くようにすると良い。
2.肩甲骨を寄せる
小指を曲げ、手のひらを外側に、胸を開いて肘を肩の高さに。ぎゅーっと肩甲骨を寄せ、ぽっと脱力を数回くり返す。
3.肩を外側に回す
腕を下ろし、肩を外回し。肩や肩甲骨、肋骨周りがしっかり伸びるのを感じるまで行う。
ときめき体操
新しいことを始めてみたい気もするけれど、疲れているのか、緊張しているのか、腰が重くて……ということはありませんか。ときめき体操をすることで、不思議と好きなことに取り組んだり、動き出したくなったりします。
1.軸足を見つける
右足で立ち、左足のかかとを後ろに引くイメージでぶらんぶらんさせる。左右を交代して行い、どちらの足のほうが安定して立っていられるか、軸足を探す。この軸足を探す動きだけでも、骨盤が整う。
2.軸足を抱え込む
1で見つけた軸足とは反対側の足で立ち、軸足を胸に近づけて太ももの裏を伸ばして抱きかかえ数秒キープする。
3.リズミカルに弾む。
両足で立ち、手のひらを天井に向けてぐーっと伸ばす。つま先立ちをして、かかとを床につかないように上げ下げする。トランポリンにのるように、ぷらんぷらんとリズミカルに、好きなだけ行うと良い。
4.両手を上に伸ばす。
下半身がゆるんだのを感じたら、爪先立ちのまま、ふたたび天井に向かって両手のひらを伸ばし、数秒キープ。そのあとゆっくりと両手を横からおろしながら、かかとも床に着地させる。ドキドキ動悸がするので、落ち着くまで胸に手を当てる。
お散歩体操
閉じこもっていた冬を抜け、春は積極的に外に出かけたい季節。そこで、足のむくまま自由に外歩きができるようになる体操を紹介します。
1.足が行きたいほうへ散歩する
玄関で、靴をひっくり返して靴の裏を見る。不思議な動作ですが、川﨑さん曰く、1回非日常的な動作を入れて頭を切り替えたほうが、体の声を聞きやすくなるのだとか。
軸足に、「今から行きたいところに連れて行ってください」などと声をかけて、外に出かける。できるだけ手ぶらで、5分でもいい。咲く花を眺めたり、香りを嗅いだりしながら、歩こう。
1年中元気なのは子どもだけ。大人にはもっと休みが必要です
私たちが生き物である限り、心身の調子には波があって当たり前だし、春の不調は夏を元気に迎えるための準備期間、と川﨑さん。
でも1年じゅう元気でいたいです!とお伝えしたところ……。
川﨑さん:
「いつも元気で居続けられる時期は確かに一生の中にあります。それは子どものときです。
でも、大人はずっと元気ではいられないし、休みが必要なんですね。しっかり休んだあとは春らしく、意欲的に過ごせるようになると思いますよ」
教えてもらったお手当てを実践したら、体の緊張がゆるんで、気持ちまでほわっとやわらかくなりました。お散歩体操は不思議とにこにこしてしまうので、このまま散歩にでかけたらきっと楽しいだろうな、と思いました。
ちょっとした不調を感じたときに、これをするとラクになるというもの。自分の体を自分でお手当てできるということに、安心感を覚えました。
体の調子が悪いと機嫌も悪くなりますから、早め早めのお手当てで、ご機嫌に、元気よく春を過ごしたいと思います。
【写真】ニシウラエイコ
もくじ

川﨑智子
1970年5月5日宮崎県生まれ。2歳より絵を描き始め、20代まで画家として過ごす。33歳で「野口整体」に出会う。自己観察と活元運動によって不調が回復し、元気になる。35歳で気を独学後、整体指導者として整体活動を開始する。現在「と整体」を主宰し、主に高尾で整体指導を行っている。パートナーと茶トラ猫との3人家族。主な著書に『日々のぽかん体操』(雷鳥社)、『整体対話読本 ある』(共著)など。
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