【飽きるも暮らし】一田憲子さんが語る、飽き性との付き合い方
編集スタッフ 野村
何かを始めたと思ったらすぐにやめてしまったり、別のことに興味を持ったりと、自分には飽き性なところがあるなと悩んでいました。
雑誌『暮らしのおへそ』を手がけ、編集者・ライターとしてたくさんの方を取材してきた一田憲子(いちだ のりこ)さんは、取材で教えてもらった知恵やおすすめを実践してみるものの、どれも三日坊主で……と自身のことを振り返ります。
そのお話を聞いて、一田さんのような素敵な大人でも、三日坊主になってしまうことはあるんだと、どこか気持ちが楽になりました。
そんな一田さんがスケッチブックに書いた「飽きるも暮らし」という言葉には、一体どんな思いが詰まっているのでしょうか。
落ち込んでいても、お腹は空くもの
20代後半に、フリーライターとして独立した一田さん。その時は、仕事一辺倒な暮らしだったと振り返ります。
一田さん:
「とにかくその頃は、フリーのライターとして100%仕事のことしか興味がないくらい、必死で仕事をしていて。
なので、暮らしのことは本当におざなりにしていました」
そんなある日、一田さんがお仕事で担当していた月刊誌が急に廃刊に。
それまで熱心に取り組んでいた仕事が急になくなってしまい、とあることに気が付いたといいます。
一田さん:
「その時は悔しいし悲しいし、すごく落ち込んだんです。
でも、夕方になるとお腹が空いてきて。簡単なものを作って並べた時、その食卓はすごく確かなものなんだなっていうことを実感しました。
暮らしという土台があって、その上に仕事があるんだと気づいて」
実は三日坊主で…と悩む日々
お仕事でたくさんの取材をしてきた一田さん。取材で聞いた素敵なアイディアを自らの暮らしに取り入れてみるも、長続きしなかったことも多くあったそう。
一田さん:
「何かをやり始めてもすぐに飽きちゃうし、『これが好き』って言ってたのに、時間が経つとまた別のものが好きになっていて。
『この間、あれが好きって言ってたじゃん』と人から指摘された時に、この飽きっぽい性格を治さなければと悩んでしまうことも多かったんです」
次々に新しいものを紹介していければ
一田さん:
「でも、飽きないでおこうとどう努力しても、飽きるものは飽きてしまって。
飽き性は治らないのかもと諦めていた時に、知り合いからある言葉をかけてもらえたんです」
一田さん:
「一田さんは飽き性だから編集者という仕事ができて、色んな新しいものを見つけて、次々と人に紹介するっていうこの仕事が合っているんじゃない? って。
その言葉にすごく救われた気がして。
飽き性を自分で生かして、仕事にしていけばいいんじゃないかなって思えたんです」
飽きちゃうこと、それもまた私の暮らしだから、否定しなくてもいい。そんな心が軽くなるようなメッセージを、一田さんのお話を通して受け取れた気持ちになりました。
お話の様子は、YouTubeで公開している動画『うんともすんとも日和』でもお楽しみいただけます。
動画では、一田さんのとある1日やインテリアの様子もお届け。
悩んでいたというお話に笑顔で、そしてチャーミングに伝えてくれる一田さんならではの言葉にも注目して観ていただけると嬉しいです。
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